「土」と「農」が近い暮らしをしたいという気持ちがあり、
ここに暮らし始めました。
「土」と「農」が近い暮らしをしている場所で暮らしたら
何か近づけるのではないかと思いました。
原発事故が起きて、放射性物質が撒き散らされ、
子ども達が口にするもの、口にして身体を作っていく
食べ物・飲み物の汚染が気になり自衛する日々。
そんな中でいつも罪悪感と葛藤があり心が苦しかった。
「安全か?」「汚染されていないか?」と選択して購入する自分に
ふと「自分で土にも触れていないのに傲慢じゃないか?」という
想いがいつもありました。
買い物でそうした選択をしながら、だんだん「産地偽装はないの?」
とか思うようになり、疑うようになり、選択する事に迷うようになりました。
そして行き着く想いは「自分で何一つ作れないのに、作ってくれる
人を選別している」という苦しい気持ち。
農をしている人たちを見ると、ほとんどが高齢者。
失礼ながら、この方達が5年後10年後に同じように農作業をして
いるだろうか?と考えると、お金があっても食べるものがない
のではないか?という危機感を感じました。
特にここでそうした人たちと接していると、問題が身近な事と
痛感します。都会の暮らしを支えきれない日が来るのでは?
と心配になります。
今ならまだ身体も動く。
今ならまだ高齢の方たちが現役で農に従事されている。
今なら教えてくれる人はまだまだいるし、繋がっていける。
そういう想いをあたためて、引越しからもうすぐ5ヶ月を前に
動き始めました。
旦那が有機農法の研修に昨日から通い始めました。
実を言うと、有機農法にこだわったわけではなく、ちょうど
そうした農に関する研修が有機農法だったということです。
そして研修なので仕事ではない為、研修中は無収入~!
放射能汚染の懸念から引っ越したいとお母さんが望んでも、
旦那さんが「仕事がない」と言う理由から動けない家庭も多い
と思いますが、我が家は新しい生活の一歩に無収入生活を
あえて選びました。
仕事はこれから作ればいい!という気持ちと、引越しと言う
大きな決断・行動をした事で、動けば何とかなる!何とかできる!
と体感したので、こうした挑戦ができるのかもしれません。
今は小さな場所を借りてちょっと菜園をしています。
作業していると、持ち主さんや近所の方が声をかけてくれ、色々と
教えてくれます。
こうした日常での菜園作業と同時進行で研修を受けて、いずれは
作り出せる家族になることが私達の目標です。
食べ物を作り出せる場に暮らし、作り出せる人になり、地域の人と
繋がって年代を超えた輪を作り出したい。
子どもにそうした生き方を見せていきたい。
引越しをして5ヶ月を目前に、さらに新しい生活へ一歩進みました。
農への暮らしを綴っていきます。