晩秋の海幸 本唐墨3 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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頃合を見て塩床から卵巣を引上げます (1腹200~250㌘で3~4日/300㌘~で4~5日) 

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振返りですが 塩漬けする時の容器は出来る限り下に塩が漏れない程度の小さな穴が開いていた方が全体が綺麗に漬かります 弊店の場合は適度な大きさのハッポースチロールを用意し 桐で下部に穴を数箇所開けてから容器中で塩漬けをしました 勿論要冷蔵なので容器が入るだけの冷蔵スペースを先に確保して 毎日塩床を混ぜる際に新聞紙を引き直し下漏れる塩水に対処しました 

 

総量9㌔の卵巣に対し12㌔の炒塩を用意しましたが ここ塩床にて用いた炒塩は10㌔弱 残り2㌔強は後工程で酒塩(酒とアルカリ水で作成した“たて塩”)にて卵巣に香味を付ける際に用います 
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付着した塩は丁寧に洗い落とし 冷たい貯め水にて塩抜き 水を数回替えながら有る程度塩が抜けたら 
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清酒と水を同割りであわせた“酒水”でひと晩寝かせます 

  

「塩漬けした卵巣は水道水で晒しながら塩抜きしても良いのでは?」という意見がありましたが 手間でも貯め水で何回かに分けて塩抜きした方が全体均等に塩抜き出来ます 水に晒しながらだと蛇口に近い所と遠い所で塩抜け具合に差が生じ 後々調整が難しくなります 

  

また蛇口が当る所は皮が特に破れやすくなり 商品価値を著しく損なう恐れがあります 鯔の卵巣はとても高価なので慎重な対処が最善です 水温がぬくいと感じた時は氷を足し温度調節する事をお勧めします