昨日、息子の中学の合唱祭が行われ。
千葉県で2番目に生徒数が多いので、合唱祭も大ホールで、しかも、観覧の保護者は学年ごとに入れ替え。
観覧席は320席しかない。
学校から配布されたお手紙には、「事前に配布され当日プログラムをご持参ください、それをお持ちでない方は観覧できません」と書かれ。
当日の朝も、私は観に行く気がなかった。
息子も「今日、来ないでね、恥ずかしいから」というので。
しかし。
9時ごろになって、「近所のママ友が行くなら、彼女の車に乗せてもらおう」と思い。
そうなの、単に会場が不便な場所にあり、車でないと行く気がしなかっただけ。
で。
息子の部屋に「当日プログラム」が見当たらなかったので、息子の生徒手帳を持っていくことにした。
で。
ママ友に連絡を取ると、娘さんとそのお友達を車で会場に送って、そのまま駐車場にいるという。
駐車場が満車になりつつあり、車で私を迎えに行ったら、もう駐車場はあいていないかも。
という話で、私は電車とタクシーで会場に行き。
受付で、「息子から当日プログラムをもらっていないので彼の生徒手帳を持ってきました」旨、お伝えすると。
近くにいた教頭先生が、「あら、×さん（私のこと）は、うちの中学では顔ですから、何年生の保護者かすぐに分かるから大丈夫ですよ」と私におっしゃり。
ここで、です。
教頭に「うちの中学では顔ですから」と言われる保護者って、どういう保護者だと学校から見られているの？って疑問が。
教頭先生に、「それはどういう意味ですか？」とその場で訊き返せば、答えが得られるのですが。
そんなこと、できないわ。
モンスターペアレントのめんどくせえババア？教頭と同窓のエリート？有名な旧家の出だからセレブ？息子が中学では評判の優等生？
どれでしょう？
「息子が中学では有名」はあり得ないなあ、たぶん。
勉強ができるほどでもないし、選抜駅伝だからって有名でもないでしょ。
で。
観覧席でママ友と合流し。
中学生の合唱に耳を傾け。
思ったよりうまいかな。
しかし。
小学校のときから息子と仲良しであるMちゃんのピアノ伴奏を聴いていたら、私は突然、涙が。
彼女のピアノがあまりうまくなかったから。
彼女はおじいちゃんとお父さんがサッカーのコーチ、お兄ちゃんもサッカーをやっているので、彼女もクラブチームで本格的にサッカーをやっており。他に学級委員もやり、さらにピアノ伴奏までやっちゃう。
そこまで頑張っているのに、ピアノがあまりうまくない。
頑張っても、この程度。この程度なのに、頑張っている。
その事実に、ババアになって人生に結論が出ている私は泣けた。
中学生が合唱祭で歌う歌は、「喜びも悲しみもあるけど、頑張ろう！僕らには未来があるから！」という内容のものばかりで。
「ま、俺の人生、たかがしれているからほどほどに頑張ればいいや」みたいな、枯れた発想はない。
というか、中学生の合唱曲としては、選ばれない。
中学生になれば、分かるだろう。ほとんどの人はその他、大勢で人生を終わるのであり、自分もどうやらその中の一人であると。
夢だの未来だの歌ってみても、どうせ凡人だ。
その事実に私は泣けた。
しかし。
歌っている本人たちが、この歌を合唱祭で歌ってよかった！と思うのなら、それでいいのであり。
勝手に泣いているババアなんて、大きなお世話。
で。
夜、息子に「どのクラスが優勝？」と訊いたら、「4組と6組と8組」という答えで。
え？なんで3クラスも優勝なの？
しかも、私は8組がうまかったと思うけど、観覧した保護者の間では「1組がベストだったよね」という話だったのに。
翌日、3年生の保護者にきいたら。
結果発表まで見たんですけど、レコード大賞みたいに大盛り上がりでしたよ。審査委員は合唱の指導者と作曲家という2人のプロで、毎年、うちの中学の合唱祭はプロが審査していたらしいです。3年生は原爆の歌みたいな、現実をテーマにした暗い歌ばかりでした。
ということで。
歌っていた本人たちが大盛り上がりで、歌った歌に納得してればそれでいいのである。
息子の話では、「女声のソロパートがある歌が入賞しやすい、なんとかという組曲から選ぶと審査員に絶対に受けない」など、一定のパターンがあるそうで。
で。
どうしてあなたのクラスも優勝したの？
そこ、一番の謎でした。
