小学生のとき、母に「お母さん、いくつなの?」と訊いてみたら。


  「40歳」という答えが返ってきて、私はびっくり。


  そんなにトシだとも思わず、そんなトシになって人生が楽しいとも思えず。

  

  で。

  

  さらに母に「40になって人生、楽しい?」と訊いてみたら、「意外と楽しいよ」という返事で。


  「そっかあ、女は40になっても意外と楽しいのかあ」と小学生だった私は安堵したのであった。


  「女は老けたら楽しくない」というのが常識、「女は40になったらトシ」という常識、小学生の私はだれからそれが常識だと教わったのか。


  ナゾ、である。

  

  周りの誰かが「女は若くないと価値がない」みたいな発言をした覚えもないし。


  で。


  初老になった私は思う。


  実力勝負の人はいくつになってもその人なりの魅力があり、むしろ、年を重ねるごとにその魅力は増す。


  しかし、です。

  

  問題は、女には本物のプロはあまりいない。


  仕事で本物のプロ、という女性はあまりいない。


  母として、恋人として、妻として魅力的。それと、プロとして魅力的かは別の話。


  で。


  お題は、「36歳の小林麻耶ちゃん、CDデビュー、さらに武道館で歌う」


  常々、ぶりっ子を揶揄されている彼女ですが。


  商売としてぶりっ子を演じているので、別にいいんじゃないかという気がしますが。


  でもCDデビューでブリブリ、「夢が叶ったとはしゃいでみる」。


  これも麻耶的戦略か?

  

  そのデビュー曲をyou tubeで見たのですが。


  可愛い!


  可愛いすぎる。


  でも。


  やはり大人の女性としては無理がある。


  で、歌詞に「うちの芝生は私色」だって。


  わが道を行っちゃう、36歳のぶりっ子。


  年増のぶりっ子はお笑い芸人の一種なのか。


  彼女の後ろで踊る可愛い女の子たちの頭に乗っかっている帽子、しゃれた帽子だと思ってみていたらブリの人形だった。


  後ろで踊る無名の女の子たちの方が、可愛い振り付けと歌に合っている。


  思うんですけど、今の若い女性って35までは若いと思ってるような。


  36歳になってもまだセーフ、って感じ。


  で。


  私、自分の誕生日に息子に「母ちゃん、いくつになったか知ってる?」と訊いてみたら。


  「46」と言うので。


  「何言ってんの、ごじゅう××(当時)」と私が言うと、彼は本気で「マジで~!!」と驚いていた。


  彼にとって50代の女性は老婆らしい。


  母ちゃんはせいぜい40代でいて欲しいらしい。


  あなたを産んだのが37ですから、あっというまに40代は終わるのよ。


  まあね、母として子供たちに必要とされていれば、別にいいってことかな。