ご報告が遅くなりましたが、

株式会社人財ラボ様主催 ハイコンセプト倶楽部での講演会が

終了しました。https://jinzai-lab.co.jp/archives/seminar/3530

 

テーマは

がん専門の精神科医と一緒に考える「人生でほんとうに大切なこと」

 

今回も国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科長の清水研先生、

千賀泰幸さんとご一緒させていただきました。

 

 

今回集まってくださった方々は、企業で人材育成に携わっておられる方

が多く、これまでの講演会とはちょっと違った雰囲気でした。

 

病気とともに歩んでいる社員の方をどうサポートしていくべきか、

そのヒントを探しにお見えになった方が多かったように思います。

 

(国立がん研究センター中央病院 精神腫瘍科長 清水研先生)

 

そういった方々へ向け、清水研先生が解説してくださる

人生の期限を突きつけられた方が辿る心の葛藤や、

誰もが持っている「レジリエンス」についてのお話は、

新たな視点をもたらすものであったようです。

 

特に、不安や恐怖は、「何」に対して、不安や恐怖に思っているのか。

それを一つひとつ分析し、明らかにしていくことで和らぐ、

というメッセージは大きなヒントになったのではないでしょうか。

 

(第7話の千賀泰幸さん)

 

また、

「本に書かれているほど単純ではなく、消えることのない病気を

抱えていると毎日前向きではいられない。

いつも気持ちは揺れているものだ」

と赤裸々な気持ちを語ってくださった千賀泰幸さんの言葉も

ご参加いただいた方にまっすぐ、深く、響くものでした。

 

様々な葛藤を抱えての職場復帰。迎える側の戸惑い。

これは今、もっとオープンに話されるべき重要な課題です。

でも、それぞれの本音を語りあう難しさも容易に想像できます。

 

だからこそ、こうして人前に立ち、自らの経験を語ってくださる

千賀さんの存在は大きく、最後に「今日は美しい時間でした」と

語られた一言に熱くなるものがありました。

 

 

 

誰も、病気になることを望みません。

 

ただ、病気になったことで

なにを失い、なにを得たのか・・・

 

誰もが最初は、失ったものばかりに、目も心もいきます。

(これは病気に限らず、何か大きな失敗や挫折をしたときも

同じだと思いますが)

 

でも、そんな日々の中でも「得たもの」に意識をシフトしていくと

見えてくるものがかわります。

 

取材を通して多くの患者さんから教えていただきました。

「得たものの存在に気がつけば、つくほど、新たな人生の扉が開いた」と。

 

それがこの書籍のタイトルに繋がっています。

また、このような機会をいただければ幸いです。