地蔵院(椿寺)
京都市北区一条通り西大路東入ル大将軍川端町にある、地蔵院(椿寺)です。
正しくは昆陽山地蔵院という浄土宗のお寺で、椿寺の愛称で親しまれています。
神亀3年(726)に、行基が聖武天皇の勅願によって摂津国の昆陽野池のほとりに建立した地蔵院が始まりと云われています。
その後、平安時代に衣笠山麓に移され、室町時代初期に戦災で焼失したが、足利義満が金閣寺建立の余財で再建し、天正17年(1589)に豊臣秀吉の命によって現在地に移されました。
地蔵堂に安置する地蔵菩薩は、行基作のものと伝えられています。
地蔵堂背後の板扉はもと北野天満宮にあった多宝塔の遺構とされる。
書院の前庭には、北野大茶湯の縁により、秀吉から寄進されたといわれる「五色八重散椿」があったが、惜しくも枯死し、現在は樹齢約百二十年の二世が本堂前に花を咲かせている。
境内には、忠臣蔵で有名な天野屋利兵衛のものといわれる墓や、与謝蕪村の師にあたる夜半亭巴人の墓などもあります。
洛陽三十三所観音霊場 第三十番札所にもなっています。
本堂
地蔵堂
観音堂
※ 平成二十五年十一月二日奉拝
【アクセス】 京都市バス「北野白梅町」バス停下車徒歩3分、または、京福電車「北野白梅町」駅下車徒歩4分。