ものの聞き方 | 一目均衡表日記

ものの聞き方

 これまで一番不愉快に感じた物言いは「遅行スパンは大事だと何々さんが言っていましたが」というものです。

もっともこれは原著読者からの真摯な質問ではなく、ある業界人と均衡表グラフについて色々とお話していた時の言葉です。

当時、日経平均株価の方向性定まらぬ状態が続いていた時の事で、遅行スパンは載せなくてもかまわないのでないか、と言った私の発言に対しての台詞でありました。

何故この人は「遅行スパンは大事だと聞き知っていますが、細田さんはどうして載せる必要がないとおっしゃるのですか」と聞けなかったのか不思議であります。

私も若かったものですから「あなたと均衡表について議論しているのではない」と答えてしまいましたが、それに対し「あんまりつんけんしていると忌憚の無い意見が入ってこなくなりますよ」とアドバイスらしき事を言ってきました。

この人との関わりは今後一生涯ないものと思いますが、一つの発言が何を限定し、何を規定してくるか想像力の無い人は多すぎます。

ここでコメントするまでも無く、遅行スパンは重要であると、原著でも繰り返し述べられている訳で、それでも尚わざわざグラフ化する必要が無いというのには理由があるに決まっているでしょう。

同時に何々さんが言っていたというのも私に対して随分失礼な話であって、茶飲み話をしているならともかく、色々こちらの許可を受けに来ている人の態度としては最低でありました。