前回 の続きです。
月曜日に裁判所に行き、開廷表を見ました。
「罪名 準強姦 準強制わいせつ 児童買春 児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反」
この事件は、私が５月に審理を傍聴し、最初に傍聴記録を書いた事件です。
その傍聴記録とはこちらです。
事件内容があまりにも非人道的であり、当時の私はショックを受けました。
この裁判の結審までを見たいと思い、７月に続きの審理を傍聴しました。
その傍聴記録はこちらです。
この時、この裁判は長期化し、結審まで見ることができないだろうと思い、途中から追う事を辞めました。
しかし、この日はこの裁判の審理を偶然 傍聴することができました。
法廷に入り傍聴席に着くと、被告人が警察官に連れられ入廷しました。
２か月ぶりに見る被告人の様子は特に変わったところはありません。
しいて変化を挙げるなら、頭を坊主にしていました。
裁判官３名が入廷し、開廷しました。
裁判長「今日は〇月○日の事件について審理を行います」
裁判長「被害者の希望により、この裁判では被害者の実名を公にせず【被害者K】と呼ぶことにします」
市川（被害者K・・・また新しい被害者か）
この裁判を追うたびに次々と新たな被害者が判明していきます。
【被害者A】から数えて【被害者K】まで、少なくとも１１人の被害者がいることが予想されます。
女性の検察官による起訴状の朗読が行われました。
検察官「被告人は虚偽の会社の代表を名乗り、新聞やインターネットで、虚偽の求人広告を出した。そのアルバイトとは血圧測定のモニターである。そのアルバイトに応募してきた女性（当時１８歳）を自宅のマンションに招き入れ、酒と睡眠導入剤を飲ませた。女性が抗拒不能に陥ったところで着衣を脱がせ、指を性器に入れたり、陰毛をハサミで切ったりした。その様子をビデオカメラで撮影し、アダルトサイトに販売した」
市川(また同じ手口か・・・)
陰毛の話以外は今までと同じ犯行でした。
裁判長「起訴状の内容はいかがですか」
被告人「間違いありません」
続いて、検察官による冒頭陳述が行われました。
冒頭陳述において印象に残った場面がありました。
検察官「被告人は撮影した映像データをアダルトサイトに販売することで生計を立てていた。映像データは１本約２０万円で買い取られた。陰毛は１人分約１万円で陰毛買取店に買い取られた」
市川（陰毛買取店って何だよ）
陰毛買取店。。。そんなものが取引されている店がある事を初めて知りました。
そして、陰毛の買取価格は１人分約１万円であることも初めて知りました。
私の人生において何の役にも立たない知識ですが。
そして、被告人はこの犯罪行為で生計を立てていることを知りました。
犯行の意識がより悪質であることを感じました。
続いて、証拠調べ手続きが行われました。
検察官が事件の証拠となる書類を次々に提出しました。
余談ですが、証拠書類のうち、被告人供述調書や被告人の戸籍、前科前歴に関する書類を【乙号証】といい、それ以外の証拠を【甲号証】といいます。
証拠書類は甲１号証、甲２号証などと数えます。
証拠となる書類とは、被害者による被害届や、被告人の戸籍謄本、事件の現場の地図など多岐にわたります。
検察官による証拠調べ手続きの中で、印象に残った物がありました。
検察官「甲○号証は、被告人が犯行の際に撮影した映像データの一部です。性器に指を挿入しているところと陰毛をハサミで切っているところの静止画です」
当然ですが盗撮された映像の一部も証拠として裁判官に提出されています。
被告人は、まさかこのような形で自分の撮影したデータが曝されるとは思ってもみなかったことでしょう。
証拠調べ手続きが終わりました。
裁判長「今日はこの程度にしましょう。さらに追起訴があるという事ですね」
検察官「はい、今週中には追起訴の手続きが終わる予定です。その後も追起訴が続きます」
市川（その後も追起訴が続く・・・）
次回はまた約１か月後に審理するという事になり、閉廷しました。
検察官の『その後も追起訴が続く』という言葉が気にかかりました。
これはおそらく、更に何人も被害者がいる事を意味しています。
今後、この裁判を追う予定はありません。
この裁判が終わるのはいつになる事だろうと思います。
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