来年の春休みに手術すべきか否か。
一度は踏み切ろうと思い立つも、
先への希望と不安に立ち向かう刺激が薄れると共に
鎮火されつつある想い。

本当はこの膝の怪我を抱えたままでも
表舞台に立って、輝けることを証明したい気持ちがある。
でも、結局言い訳してしまうんだ。
膝が悪いからこの練習はできない
膝が悪いから周りより工夫しないといけない
膝が悪いからできなくて仕方ない
根本的な問題は怪我じゃなくて
心の弱さからくるものだとは思う。

けど、膝の怪我がつきまとう限り
身体的に言い訳が成立してしまうことが悔しい。
心の弱さを露呈してるとは言え
壊れた膝のままでは全力を出せないのは
当たり前だ。
そんなこと前から分かってた。

これまでに手術しようと思えば
できるタイミングはあったんだろう。
けど、手術に踏み切れる程に心は安定していなかった。
環境にも不安があったし、
先行きの見えない不確定な未来に
希望を持つことなどできなかった。 
何よりも、手術したことを後で後悔するのが恐かった。
やっぱやめときゃ良かったなんて。

医療技術、リハビリの充実、先の目標、、、
何を成そうにも安心と信頼が必要だった。
簡単に言えば、周りに対して
何よりも自分自身に対して信用できなかったのだろう。

競技レベルの復帰は最低でも
一年かけてのリハビリが必要だと言われている。

また、自分のケースは極めて稀らしい。
本来であれば前十字靭帯断裂を負った患者の膝は
もっと不安定なものらしい。
だから手術せずそのまま競技レベルのことをやる、
なんて選択には至らないと。

 幸か不幸か
それが迷いを生む。
できそうだな、と思うが
やっぱダメなのかな、と。

ずっと決断しない決断をしてきた現実が今である。

もう、何も変わらない現状はうんざりだ。
何も変わらないというより、悪化していくという面では
変わっていると言えるのか。

それならばどこかのタイミングではどのみち
決断しなければならない。

正直、来年から始まる就活に関しては
考えていられるほど余裕がない。
就活失敗したからどうだとか
そんなことにまで気を配れるほど余裕はない。

今は1年後、2年後、10年後どうだとか
言ってられない。

1カ月後すら不安で一杯だから。

「強くなりたい」
そう胸に誓って空手の道を進んだのにこのザマだから。


手術するとしたら来年の春休み。
だからせめて
1月の内部試合に出て
今までお世話になった人を倒し、優勝して別れを告げる。
そんなイメージを浮かべたりする。
それはそれで悪くはない。

ただ、手術するからには
また空手の道に戻ってくること。
今度は別の道場かもしれないが
今度こそ、本当の意味で己の弱さと真っ向から立ち向かう
日々を送りたい。
もう膝がどうだとかで立ち止まりたくない。
言い訳の要素を1つでも潰したい。

そのためにはこの1カ月が
後悔しない生き方を決める
チャンスであり、試練になる。

来年
自分はどうなっているんだろう。

さっぱり分からない。

自分には空手がある。
今度こそ胸を張ってそう言えるようになりたい。

輝きたい。

輝いている人が羨ましい。
見てるばかりじゃ嫌なんだ。
自分だって。


とりあえず、、、
もう寝よう。