| ５ 名古屋市民が地域のことを自ら決定するしくみを導入する |
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| 目標 | 日本一 住民自治が行き渡った街ナゴヤを実現する |
| 約束 | ・地域に選ばれたボランティア委員による地域委員会（仮称）を設置する。地域委員会は、市民自身が、一定の予算の範囲内で、福祉や防犯、街づくりなど生活に密着した事業を決め、その決定に従って、行政や行政から委託された民間団体が施策を執行する。 |
| ・教育については、住民に近い教育現場が権限を有するように改革し、地域住民が安心して任せられる教育をつくる。 |
| ・事業型ＮＰＯや社会的企業の成長を支援し、公共サービスへの市民参加を促進する。 |
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| （１）地域委員会（仮称）の創設 |
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| ① 地域委員会の設置の手順 |
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| ・住民自らが自らの地域に密着した事柄を決定する仕組みは、段階的に、手順を踏んで、導入する。 |
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| ・まず、身近なことは住民自らが決めたいという意欲を持つ「地域」を募る。「地域」の単位は、人口約２万人程度の中学校区、1万人程度の小学校区、「申請のあった地域」なども対象として検討する。次に、十分な準備を経たうえで、公選に準ずる手続きによって地域委員会の委員を選定する。さらに、先行導入した「モデル地域」の地域委員会の実績を踏まえながら、対象地域を徐々に増やしていく。また、個々の「地域」に配分する予算規模も拡大する。 |
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| ・これによって、地域予算で実施される事業の担い手として、町内会、自治会やＮＰＯなどの役割が大きくなり、事業に見合った事業費を受け取ることで、各種地域団体やＮＰＯなどの体制も強化される。 |
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| ②地域委員会の開催 |
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| ・地域委員会は、住民が傍聴しやすい日・時間帯に開催し、住民の発言も認める。 |
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| ・また、市役所は、地域委員会の活動を支援するために、必要な職員を配置する（地方自治法第202条の地域自治区や地域協議会の設置参照）。 |
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| ③地域委員会の役割 |
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| ・ 地域委員会は、市・区予算の一部の使い道を決定する。使い道には、特に限定はないが、街の安全、介護・医療・福祉・子育てなどの社会保障の充実のための雇用や、文化・スポーツ活動など地域の特色を創出するための分野に使われることを期待する。・ 市長は、地域委員会が決定した予算配分に従って、適正な手続きによって予算を執行する。 |
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| ④区政協力委員などによる諮問会議の設置 |
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| 地域委員会の審議、決定にあたっては、広く住民の意見を聞くとともに、区政協力委員や各種地域団体の代表などによって構成される「諮問会議」（仮称）の意見を聞くことによって、住民の意見やニーズに応えた決定がなされるようにする。 |
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| ⑤検討プロジェクトチームの設置 |
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| いずれにしても、新しい住民自治の具体的な仕組みについては、市長のもとに「住民自治検討プロジェクトチーム（仮称）」を設置して、市民や関係者の意見を聞きながら検討を行い成案を得る。 |
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| （２） 教育現場の強化 |
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| ①教育現場の権限強化 |
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| ・教育の充実には教育現場の活性化が一番の近道であり、名古屋市教育委員会に集中する権限を中学校や小学校の校長に移譲する。 |
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| ・校長は、意欲を持つ現場の教師の創意工夫を生かすとともに、保護者だけでなく、地域住民による運営協議会を設置し運営協議会とともに権限と責任を持って学校を運営する。 |
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| ・運営協議会は、地域住民の代表によって組織するものとし、将来的課題として地域委員会を参考にしつつ、公選制導入の可能性も検討する。 |
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| ②公教育の拡充 |
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| 教育現場の権限を強化するとともに、公教育に投入される資金を拡充することによって、学校運営が成果を上げられるような条件を整備する。 |
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| ③校長の民間人登用 |
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| 教育の多様化と活性化を図るため、校長の民間人登用や公募制導入を検討する。 |
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| ④学校の地域への開放 |
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| ・トワイライトスクールと学童保育を一元化し、実施は競争を通じて適切な民間団体に委託する。 |
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| ・また、学校選択を可能にするために民間を含めた多様な選択肢を検討する。 |
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| （３） 市民が公共サービスに参加する |
| 独自の民間活動を行いつつ公共サービスも担える力強いサードセクター（行政や企業と並んで社会を担うもう一つの部門であり、ＮＰＯ、各種公益法人、自治会・町内会、協同組合、社会的企業など社会問題の解決を中心目的とする多様な組織によって構成される）の形成を支援して、公共サービスへの市民参加を促進する。1998年のＮＰＯ法から10年を経て、ＮＰＯの裾野はかなり広がっているので(市内のＮＰＯ認証数は約550)、今後の市のＮＰＯ政策の重点は、社会問題の解決に貢献し、公共サービスを担える力量をもったＮＰＯの育成に置く。これにより、公共サービスの質の向上や多様化、公共サービスへの市民参加が促進される。 |
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| ①事業型ＮＰＯや社会的企業の成長を支援 |
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| 社会問題の解決に貢献し、公共サービス改革の担い手として市民にとってより良い公共サービスを実現することに貢献できる事業型ＮＰＯや社会的企業の成長を支援する。 |
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| ②草の根の地域団体の支援 |
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| 地域委員会の予算によって行われる事業の実施や、自主的な地域問題の解決において、町内会・自治会やＮＰＯなどの草の根の地域団体が大きな役割を果たせるように運営支援を行う。 |
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| ③各種公益法人の行政からの自律化と経営力強化を支援 |
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| 行政に依存してきた各種公益法人には、自律化と経営力の強化を促し、公正な開かれた競争を経て公的事業を獲得でき、民間団体としての自主事業も展開できるような本来の民間非営利組織へと脱皮することを支援する。 |
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| ④サードセクターの形成支援により地域雇用を確保 |
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| ＮＰＯ、各種公益法人、協同組合、社会的企業などを含む自律的で力強いサードセクターの形成を支援することで、市民による公益的な活動を促進し、地域の雇用を確保する。そのためにも、公的事業の委託においては、専門性に見合った人件費を含む必要十分な委託費（フルコスト）を支払う。これによって、サードセクター組織の有給職員の雇用が促進される。 |
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| ⑤ サードセクターと行政間のルールや基盤を整備 |
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| サードセクター組織と行政との間で、相互の自律性を尊重しつつ社会的な成果を生み出す連携関係を形成するためのルールや基盤を整備する（協定の締結やフルコストの保障など） |
