おはようございます。
先週も茨城生科研をご愛顧くださいまして誠に有難うございます。
今週も先週以上のご愛顧くださいますよう、お願い申し上げます。
今回イチゴの厳寒期の管理についてアップいたします。
まずは、
果実の品質向上と草勢維持のための葉面散布を実施しましょう!
◎出蕾~3月までずーっと
ホップアップ300倍を週1回程度葉面散布してください。
※葉数不足や生育不良時はアミノメリット黄500倍を散布してください。
※ファイトオーツー1,000倍を混用するとさらに効果的です。
※ホップアップは、花数の増加や奇形果の抑制に効果があります。
次に
根をしっかり張らせ、なり疲れを防止する液肥管理を行いましょう。
◎マルチ後から根っこへの酸素の補給に
MOX 10kg(月1回定期的に)
◎厳寒期の根の減少を防ぐ
ファイトメット 150g(月2回定期的に)
◎頂果の収穫開始時期に、草勢維持と頂果後半の肥大向上に
アミノキッポ3号(またはチャレンジP) 10kg
◎腋花の開花期に、株疲れ予防に
新チャンス液S 10kg+アミノキッポ 5~10kg
◎腋花の肥大期に、冬を乗り切る体力作り。
新チャンス液S 10kg+アミノキッポ 5~10kg
◎各花房の肥大期に、頂部軟質果の軽減に
トーシンCa2号 5kg
常に液肥を10a当たりで潅水施用してください。
●潅水について
出蕾後の潅水は、雨の日などを除き、ほぼ毎日多めにあげてください。ベットの中には常に水分が充分に
あるようにしましょう。
潅水は、朝なるべく早い時間に行いその後、ベットを太陽に当てて地温を確保するようにしてください。潅水
不足だと、ガク焼けや地温の低下による頂部軟質果や株疲れの原因になります。
●温度管理について
毎日の換気です。
地上部の生育は20℃以下では停滞してしまいます。日中20℃以下にしないように日中もしっかり
温度管理をしてください。特に午前中の温度と湿度は株疲れの防止や奇形果の軽減の重要なポイント
です。
下記を参考に温度管理を行ってください。
・早朝
雨や雪の日などを除いて、朝陽が昇ってからすぐに内張りを両サイド全開にして急激な温度の上昇や
湿度の低下によるガク焼け、奇形果を防ぎます。
・午前中
28℃前後まで気温を上げてから換気を行い、25℃前後で管理するようにする。
ガク焼けは、午前中葉水の乾く前にハウス内気温を上げすぎると発生します。また、30℃以上では生育
が停滞します。
・午後
午後は、ガク焼けが出にくいので午前中よりはやや高めの25~30℃で管理してください。
その後、外張りは22℃以下になったら閉めてください。
内張りは基本的に陽のあるうちはなるべく開けておくことで地温の確保をおこなって夜温の確保に努めて
ください。カーテンは20℃以下になたら閉めるようにしてください。
・夜間
理想として8℃前後を確保したいです。ハウス内温度が5℃を下回るような場合は、午後の温度管理を
やや高めにし、内張りカーテンも早めに閉めるなどして、温度確保に努めてください。
●ジベレリン処理
とちおとめは、休眠する品種ではありません。しかし、草勢の弱い場合や頂果が25℃以上着果した場合
などには、使用した方が株疲れ防止になります。
特に今年は、定植の遅れや大雨の影響などで根張りが弱かったり、葉の展開が悪い圃場が多く見られ
ますので、12月1日頃と、12月22日頃に合計2回程度
ジベレリン2~3ppm + アミノメリット黄500倍を1株当たり5cc
を目安に全面散布してください。
また、厳寒期やなり疲れなどで、新葉の葉色が濃く葉が小さくなってきた場合などは
ジベレリン3~5ppmで1株当たり5ml
を全面散布してください。
草勢が回復しない場合はもう一度同様に散布してください。
※ジベレリン液剤40mlを100ℓに薄めて2ppm、40ℓに薄めて5ppmになります。
(ジベレリンのイチゴに対する使用基準は10ppmですが、とちおとめは2~5ppmで充分に効果を得
られます)