初夏のフレンチ@オーグドゥジュール(市ヶ谷)でディナー | 里井真由美オフィシャルブログ Powered by Ameba

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フードジャーナリスト。テレビや雑誌、webで活躍中。全国47都道府県、世界20ヶ国以上を着物で食べ歩きグルメ誌に連載中。日本の食文化に精通し、農林水産省 食料・農業・農村政策審議会委員に任命される。

上品で丁寧なフレンチを頂きました。

市ヶ谷、麹町2駅から徒歩4分ほど。
オーグドゥジュール 」です。


「ごめんなさい。遅れました!」と、私。

遅刻の連絡はしてあったけど、さらに電車の人身事故で遅れ。

「大丈夫よ、お疲れさま~」
皆から癒しの声を頂き、テンパってた仕事モードの糸が切れる

席にはシャンパンと今日のメニュー。ワインも揃っている。

お料理も全てお任せ。


書かれた素材に初夏を感じる。
きゅうり、エクルヴィス(ざりがに)、カマス、びわ、メロン。爽やかな味わいが想像された。
でも。私の陳腐な想像なんぞ、はるかに超えたメニューの連続だった。


最初はパンと自家製リエットやピクルス、アミューズは蓴菜(じゅんさい)とコンソメのジュレ」


ここから想像をはるかに超えていく。

一皿目の前菜「キュウリのガスパチョ」

鮮やかな緑は、確かにキュウリ。
でも、この盛り
サマートリュフ、サザエ、根菜、トマト、
彩りも食感もコクも味わいも
たった1行の「キュウリのガスパチョ」からは想像できない豪華さ

あえて控えめに書く釜谷シェフの上品さを学ぶ
豪華食材を並べ書く事だけを 良しとしない

続く前菜は阿寒湖のエクルヴィスのグラチネ
グラチネとは フランス語で料理の表面に焼き色をつけることです

何が想像を超えるって、このキッチリさ。


エクルヴィス(ざりがに)は
3尾大きさが揃い、
ホワイトアスパラの太さも揃っている
茎と先端の火入れも同じ状態だった


しかもエクルヴィスの厚みと白身(ハンペン状のもの)の厚さも揃っている。
口に含むと、どちらが勝るとも無く融合する

どこか色っぽい口溶け。
ほうれん草の苦み、グラチネらしい香ばしさがそっと寄り添う

ガスパチョの爽やかさから
一気に濃密さに移動していく


ワインはサンセール・ラ・フォンド 2013の白

魚料理「カマスのポアレ イカ墨と共に」
繊細で涼やかな料理

切り込みが入ったイカが添えられ、カマスの中に
イカ墨が詰まっている
さっぱりした身の食感に墨のコク。ワインに合う。


お肉料理の前に赤ワインも。

サンセール・ラ・フォンド2011 の赤

肉料理は「鶉のリゾット詰めロースト トリュフの香り」


濃厚でリッチな味。

 中はリゾット。フォアグラが入ってリッチな味わい

びわのコンポート 
くるんっと種が抜かれ、ジュレも染みこむ


メロンのロールケーキ ピスタチオのアイス、アメリカンチェリー
正統なきちんとした作りと味。
抹茶ケーキ、生ショコラ、ベラベッカ
ドライフルーツとナッツがぎっしり詰まったベラベッカ
丁寧で上品なおいしさ オトナ4人大満足

オーグドゥジュール (市ヶ谷)
先端を走り過ぎず、クラシック過ぎない。
キチンと味わえて、どこかに遊び心がある。

店内はクラシック系で
東京オトナ女子が、働いた後にちょっと癒されそうな温かさもある
(今日のワタシがまさに、それ)

市ヶ谷という場所がら男性も多そう。
満腹度数も重要なはず、量もしっかり楽しめます。


また伺います