薬は処方しない、保険診療はしない、という決意 | 医師の前世療法・催眠療法~京都

医師の前世療法・催眠療法~京都

京都でヒプノセラピー(催眠療法)に取り組む医師が、前世療法、インナーチャイルドセラピー、潜在意識や催眠について語ります。うつ病、パニック障害、社会不安障害、恋愛・夫婦問題、生きがい、天職探し、子育てなど多様な悩みを解決できるのが催眠療法の特徴です。

私が、前世療法を主体とした催眠療法をおこなっているのは、
どうしてなのか、という質問を受けることがあります。


そんな方にお答えしていることなのですが、
私は、もともと東洋医学に強い関心があって、
東洋医学(特に漢方)を使いこなせる西洋医になろうと志しました。


私の入局した医局は、西洋医学における内科診療をしっかりと
総合的にマスターしつつも、日本の古方派を主にした漢方医学を
習得させる方針でした。


私が漢方を学ぶきっかけになったのは後世派や折衷派を主にされた
大先生との大学時代の出会いなので、


研修医時代は、漢方の流派の違いでも葛藤がありました。
さらには内科診療の中で、現代医学の問題点を多く見て、
思ったことは、


病気の根源は心にあるにもかかわらず、外来で三分間診療。
これが今の医学なのかということでした。


変わりありませんと機械的にいう患者さんに同じ薬を出して、
毎日60人も70人もの外来をこなしたり、
入院患者さんを受け持っても、ゆっくりとお話をうかがう余裕もない
多忙さ。


そして、ならば漢方医療はどうなのかと医局を振り返れば、
一般の内科と比べて、ちょっと患者さんとの時間があるかないか。
違いといえば漢方薬を処方しているだけに近い。


人の生き方や人生観を変えることで、本当の癒しが実現する。
身体的な疾患や症状はあくまでもそのための媒介でしかない。


その考えを深めれば深めるほど、内科にも漢方診療科にも
不満が湧くのでした。救急病院での救命医療もすばらしい経験でしたが、
自分のしたいことはそれではありませんでした。


それでは精神科に転科すればいいではないかという声もありましたが、
患者さんのお話をうかがうと、たとえ精神科のドクターであっても、


多くの患者さんは本心を語っていないということがわかってきました。
精神科であっても、表面的な心の症状を訴えて、それを押さえる薬を
毎回、処方してもらうだけなのです。


うつ病の薬を十年も二十年も飲んでいる患者さんはありふれています。
つまり、治っていないのです。
薬で押さえ込んでいるだけです。


それでは患者さんの人生観は変化したのか。何も変わっていません。
そんなケースを私の場合は、たくさん見てきたのです。
これは最後に診療所所長を八年務めた老人ホームで、数多く、
体験した事実です。


精神科医であっても患者さんの心を癒せていない。
むしろ、薬漬けにして、本当の問題解決を回避していると
私は感じたのです。


そして、内科や心療内科や精神科も兼ねて、勤務した
診療所を八年間勤め上げて後、そこを辞めるとき、私は、
決意しました。



「もう、保険診療は二度とやらない」
「もう、薬を患者さんに処方する行為は二度とやらない」



それから、催眠療法と心理療法だけを使って、
「心と魂を癒す医師、久保征章」を名乗って再出発しました。


いま私が医師としては産業医の仕事しかしていないのは、
この決意に基づいてのことです。
最新の医療情報を時々刻々に取得する努力は続けていますが、


私はこの決意を守りとおしています。
そして、これを変えることはありません。


この仕事が自分が命をかけて続けるに相応しいものだと、
心底から感じているからです。


私がこの道に進むことになったのも、医学生のときに、
精神科医ブライアン・ワイス博士の『前世療法』という著書を
読んだことがきっかけですので、ワイス博士には心から感謝しています。


しかし、私は、精神科医療に疑義を呈するからこそ、
自分が精神科医を名乗るつもりは今後もありません。


私は、いまの立場に満足しています。
なぜならば、私とかかわりともった患者さんが、
心から喜んでくださっているからです。


例えば、うつ病のみならず、双極性障害や統合失調症の患者さんが、
私のところで前世療法やカウンセリングを受けて、
飲み薬を完全に卒業し、社会復帰までして、
活き活きと自己実現をされているのです。


これは、そのへんの巷の精神科医の先生にはなかなかできないことであると
ひそかに自負しています。


もちろん、「薬を使わない精神科医」の大先生が日本に何人かいて、
それらの大先生方は、心理療法だけで、患者さんを完治させているので、
私のしていることは、そうした先生方の末席についただけかもしれません。


私が願うことは、もっと多くの「薬を使わない精神科医」が増えてほしいと
いうことです。
そうなれば、私の役目も終わるのかもしれません。


その日が来るまでは今のやり方で進むだけです。
私を必要としている人がいる限りは、突き進むのみです。


今、心配していることは、最近、うつ病、双極性障害のほか、
発達障害やパーソナリティ障害の患者さんが増えていることです。


こうしたケースは、医師としての医学知識や薬の知識、
臨床経験があったほうが良いのです。


一方、巷には非医師のヒプノセラピストさんもどんどん増えていて、
残念ながら、そこで中途半端なセラピーをされ、かえって
具合が悪くなってから、私のところに来られるケースもあることです。


そのため、病院にかかっている方、内服中の方は、
ぜひ、医師から催眠療法を受けられるようにお勧めいたします。