今日は古代ロマンの地・奈良県明日香村に行って来ました。
行きは家から2時間半ほどかかったので、
昼を少し回った時間に出たのに、現地に着いたのはすでに午後3時。
明日香村散策には遅すぎる到着で、むしろ普通なら帰り支度をする時間。
飛鳥アートプロジェクト」というアートイベントを観に行ったのですが、
時間的に回れる場所は限られてしまいました。
ということで、今日は結局、「ASUKA タイムスリップ」だけを観ることになりました。
Mr.Mのひとりごと


このイベントが行われているのは、4カ所に分かれた国営飛鳥歴史公園の中でも
近鉄「飛鳥」駅から徒歩10~15分ぐらいのところにある高松塚周辺地区。
その名の通り。あの有名な高松塚古墳に隣接した公園です。
ここに展示してある作品は、招待作家である「淀川テクニック」の作品と、
その他公募で選ばれた10作家のバラエティに富んだアート。
公募の先行基準は、「テーマ『 ASUKAタイムトラベル』の精神に即した、
あるいはこのテーマをイメージした作品であること」と、よくはわかりませんが、
そのテーマに合っているかどうかはともかく、楽しい作品が多かったと思います。
自分の経験だけで判断してしまうのも危険かもしれませんが、
屋内、特に美術館など本来が美術施設で展示されている作品に比べて、
野外展示のアートはわかりやすく、親しみやすく、面白く感じることが多いようです。

招待作家の淀川テクニックは、2人組のアートユニット。
主に大阪・淀川河川敷に落ちている廃品や漂流物を使って作品を作るアーティストです。
もともと展覧会でその作品を観て、非常に気になったことから、
実は、仕事の関係で彼等の所属ギャラリーにちょっとした交渉をしたこともあって、
今回の「飛鳥アートプロジェクト」のチケットをいただき、観に行ったわけです。
(ちなみに「ASUKA タイムスリップ」は観覧料無料です)
彼等の作品タイトルは「紅色尖形物見櫓再現」(通称「飛鳥タワー」)。
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「紅色尖形物見櫓」という古代の遺構が発見されたという、架空のニュースに基づき、
それを現代に再現させた(もちろんゴミを使って)というものです。
ほら、近寄ってみると確かに廃品で作られていることがわかるでしょう。
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彼等の作品には、物質文明全盛の消費社会に警鐘を鳴らすという意味があるのだと思いますが、
そんなことを考えずに、ただ単に鑑賞するだけでも、
「へぇ~、ゴミからこんなものが出来るんだ!」と感心し、楽しくなります。
これからますます活躍する、今注目のアーティストの1組でしょう。
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公募作品の中には、高松塚古墳内部の四神をグリーンに見立てた、
海老沢一仁の「ゴルフコースプロジェクト@明日香村」(写真は「玄武」)や、
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「ゆめみるアート展」実行委員会による、本当にタイトル通りの作品「プリン古墳」、
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鼻緒を取った下駄を高松塚古墳横の斜面に並べたものがたくさんの顔のように見える、
Art Unit HUSTの「時の階段-Trace of Time」など、
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ユニークなものがたくさんあり、寒風の中でも楽しく観て回ることができました。
これは作品ではないのですが、ちょっと気になるものを発見!
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何かの顔みたいだ……
近づいてみると、単なるゴミ箱でした。
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でも、周囲の景観を壊さないように、ゴミ箱本体が見えないような工夫がしてあるようです。

今回は残念ながら「飛鳥アートプロジェクト」の全貌を探ることはできませんでしたが、
このイベントは、12月25日(日)まで開催中ですから、
何とか会期終了までにはもう一度明日香に脚を運んで、
奈良県立万葉文化館の「絹谷幸二・希望 飛鳥からの風」展や、
石舞台古墳で展示されている霧の彫刻「霧立つ ASUKA…息吹く古代の夢」なども観たいと思います。

【おまけ】
高松塚古墳あたりから見た、明日香村の夕景です。
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神話の郷?だからでしょうか、この景色を見て、
大いなる存在がそこに存在しているように感じました(私自身は無宗教ですが)。
「神います国」を実感したような気がします。