• 25 Jul
    • 1年越しで「9番目のルーヴル」へ

      昨日に引き続き、選集末に名古屋へ行った時の話です。 千種区池下にある古川美術館から栄に向かい、 三越の入口で、山本眞輔さんの作品「共生'97」に出会ったことは、     すでに昨日のブログの中で書きました。   帰りの電車まではまだ少し時間があったので、 同じ栄にある松坂屋(南館)へ行くことにしました。 実はその7階にある松坂屋美術館で、 ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 漫画、9番目の芸術」が開催中なのです。     この展覧会は、1年前に雑誌「美術屋・百兵衛」No.38でも紹介しました。       当時の会場は、東京六本木の森アーツセンターギャラリー。 その後、大阪、福岡と巡回し、名古屋会場が最後の開催となります。 以前から行こう、行こうとは思っていたのですが、 東京はもちろん大阪でもタイミングが合わずに結局行けず仕舞。 最後の名古屋で、何とか滑り込みで鑑賞することができました。 日本に「まんが」、アメリカに「コミックス」があるように、 フランス、ベルギーなどのフランス語圏には 古くから独自に発展してきた「バンド・デシネ(BD)」という漫画文化があります。 200年以上の長い歴史を持つルーヴル美術館では近年、 「漫画」でルーヴル美術館を表現するという、 かつてない「ルーヴル美術館BDプロジェクト」という試みを開始。 日本の漫画家を含むフランス内外の著名な漫画家たちに、 ルーヴル美術館をテーマに自由に作品を描いてもらうという前代未聞の企画で、 すでに12作品が出版され、プロジェクトは現在も進行中です。     ルーヴル美術館では、漫画を第9番目の芸術と捉えているようです。 ちなみに第1から第8までの芸術は、この展覧会場での説明では順番に 「建築」「絵画」「彫刻」「音楽」「舞踏」「文学」「映画」「メディアアート」。 (ただし、調べてみたらその他の説もあるようでした) 漫画が全て芸術かどうかはともかくとして、 非常にアーティスティックな作品があるのも事実だと思います。   日本でこの展覧会が始まった時にはご存命さんだった谷口ジローさんも、 このプロジェクトに参加した漫画家の一人。 本人が「日本で最もBDに影響を受けた漫画家」と公言しているように、 その作風は、フランスの人たちにとっては受け入れ易いものだったようです。 その証拠に2011年にはフランス政府芸術文化勲章シュヴァリエ章を受章するなど、 かの地では「神のように崇められている」との話。 日本では、おそらく『孤独のグルメ』の原作者(作画担当)としての谷口さんが、 最もよく知られているのではないでしょうか?   私はかつて平凡パンチという雑誌に連載されていた 『LIVE! オデッセイ』(原作:狩撫麻礼)の頃から好きでした。 手塚治虫文化賞漫画大賞などを受賞した『坊ちゃんの時代』(原作:関川夏央)も なかなか素晴らしい作品だったと思います。 それほど派手ではありませんが、日本の漫画文化を向上させた重要な人物です。 そんな谷口さんの作品も鑑賞できるこの展覧会。 (その他、荒木飛呂彦や松本大洋の作品も!)     9月3日(日)まで開催されているので、 ぜひこの機会をお見逃しないように!   ■ルーヴルNo.9 漫画、9番目の芸術■開催概要 会 期/7月15日(土)〜 9月3日(日)※会期中無休 時 間/10:00 〜 19:30(最終入館は19:00)         ※最終日は18:00閉館、入館はいずれも閉館の30分前まで 会 場/松坂屋美術館[松坂屋名古屋店南館7階] 交 通/地下鉄名城線「矢場町」駅 地下通路直結(5・6番出口)         地下鉄「栄」駅 16番出口より南へ徒歩5分 観覧料/一般1,300円、大学・高校生1,000円、中・小学生600円 URL/http://manga-9art.com/

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  • 24 Jul
    • 60年と50年、長年にわたる情熱の賜物

      夫の彫刻家は60年、妻の画家は50年。 名古屋に住むある芸術家夫婦それぞれの足跡を辿る、 展覧会を観てきました。   会場となったのは、古川美術館とその分館の為三郎記念館。 これまで名古屋には幾度となく足を運んでいますが、 この私立美術館を訪れるのは、今回がはじめてでした。     古川美術館で開催されたいたのが「山本眞輔 彫刻60年の軌跡」。     山本眞輔さんは、日本藝術院会員でもある、日本を代表する彫刻家で 日展や日彫展などを舞台に活躍されています。 私は仕事でこの先生にご協力いただくことも多く、 この展覧会も内覧会にもご招待いただいていたのですが、 残念ながら出席することが叶いませんでした。 会期終了直前になって、やっと展覧会を観に行くことができたぐらいです。 これだけまとまって作品を(特に大作を)拝見できる機会は初めてだったため、 あらためて山本さんの素晴らしさを再認識できました。 数年前に取材のためにご自宅を訪問したことがあります。 その時にはご本人はもとより、奥様にも親切に対応していただきました。 ただ、その奥様があんなすばらし絵を描いていらっしゃるとは露知らず・・・ 今回、為三郎記念館で開かれた「山本澄江の世界 ー 祈りの道」で、 初めてその幻想的な世界に触れることができ、大きな感銘を受けました。     実に細かなペン画とアクリル絵具で植物など自然を描いた絵の融合。 現実と非現実がないまぜになり、独特の世界を生み出していました。 1988年の文部大臣奨励賞など「日本の自然を描く展」で入賞を重ねておられており、 その実力は広く認められているようです。 (残念ながら私は知りませんでしたが) 山本澄江さんの展覧会場となった為三郎記念館は、 古川美術館の初代館長である古川為三郎氏の旧宅を改装した施設。     数寄屋造りの庭園と美しい日本庭園が見事で、 澄江さんの作品を展示するにはぴったりの空間だと思いました。 ちなみに、記念館内の太郎庵という茶室の襖絵を描いたのは、 お二人のお嬢様で日本画家の山本眞希さん。 ここでその作品を紹介するKろとはできませんが、 襖には、素晴らしい椿の花が描かれていました。 まさに芸術家一家という、素晴らしい才能に恵まれた3人です。 (もちろん、才能を活かす努力も人一倍されたのだと思います) さて、美術館を出て、名古屋市の中心部・栄をぶらぶらしていると、 何となく気になる屋外彫刻に出会いました。 場所は、名古屋三越 栄店の入口。     『共生'97』と題されたこの作品には、作者の名前がありませんでしたが、 どう見ても山本眞輔さんの手による彫刻でしょう。 以前他の場所でも山本作品を観たことがありますが、 山本眞輔さんの彫刻は街のあちらこちらに展示(設置)されており、 普段からそこを行き交う人たちに芸術の素晴らしさを伝えているようです。  

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  • 20 Jul
    • 龍馬がいっぱい、銅像がいっぱい。

      雑誌「美術屋・百兵衛」No.43(高知特集:10月5日発行)のために、 先週、現地まで取材に行ったことはすでにブログでも書きました。 その際に、空港で坂本龍馬の像を見たことにも言及しましたが、     さすがは高知、空港以外でも様々な場所で龍馬の像に遭遇しました。 例えば、陸の玄関口であるJR高知駅。 龍馬ひとりの像ではありませんが、堂々と立っていました。     もちろん真ん中が龍馬で、右は中岡慎太郎、左が武市半平太です。 今年は大政奉還から150年、来年は明治維新から150年という記念すべき年。 高知(かつての土佐)は幕末維新期に活躍した志士を輩出したことから、 現在「志国高知 幕末維新博」というイベントが開催されています。 なお、高知駅前に設けられているのが、サブ会場となっているこうち旅広場。 博覧会の見どころをまるごと紹介する施設であり、 博覧会の全会場の紹介をはじめ、高知県内の観光情報が盛りだくさん。 地域のおすすめツアーやお土産物も販売されているので、 この時期に高知を巡る方は、ここから旅を始めると良いでしょう。   龍馬の銅像の話に戻りましょう。 彼の銅像で最も有名なものと言えば、桂浜に立っているこれではないでしょうか?     ただ、今回の取材旅行では、残念ながら桂浜に行く機会はありませんでした。 この像の近くにある高知県立坂本龍馬記念館が休館中ということもあって……   その代わりと言っては何ですが、一風変わった銅像を見てきました。 龍馬生誕地と同じ市内の上町にある高知市立龍馬の生まれたまち記念館。 ここは、志国高知 幕末維新博の地域会場のひとつになっています。 その中庭に設置された、龍馬と姉の乙女、友人の近藤長次郎の像です。     近藤長次郎は「饅頭屋長次郎」という異名の方が有名ですね。 彼の実家である饅頭屋(実際には餅菓子屋)「大里屋」も上町にあったとのこと。 これと全く同じ場面が実際にあった訳ではないと思いますが、 脱藩前の青年龍馬の雰囲気が上手く伝わっているような気がします。 さて、この高知市立龍馬の生まれたまち記念館には、もう一つ龍馬像がありました。     見かけは銅像に見えますが、像の下の方をよーく見ると、 小さな車輪(キャスター)が……。 おそらく移動可能になっているのでしょうから、 重い銅像ではなく、軽い樹脂製の龍馬像だと考えられます。 もしかしたら、様々な場所にこのクローンが置かれているのかもしれません。 ここからは龍馬以外の、高知ゆかりの人物の像を見ていきましょう。 まずは約10年前に放映された大河ドラマ「功名が辻」の主人公、 土佐山内家初代の山内一豊の銅像です。     ドラマでは俳優の上川隆也さんが演じていました(妻の千代役は仲間由紀恵さん)。 この像は江戸時代に建造された天守が現存する高知城のふもとに鎮座しており、 すぐ近くには高知県立文学館(銅像の後ろに見える建物)や 高知県立高知城歴史博物館などの施設もあって、観光には便利な場所です。 次にご紹介する銅像は、高知城の敷地内にある板垣退助像。     「板垣死すとも自由は死せず」の名台詞で有名な、自由民権運動の闘士です。 若い人にはそれほど馴染みがないかもしれませんが、 私は未だに100円紙幣(1953-1974年)の人として懐かしく感じます。 100円がコインではなく、お札だったことを覚えている人は、 もはや少数派になってしまったのかもしれませんが。 板垣退助よりも、さらに知る人ぞ知る存在なのが、次に紹介する田中光顕。     この銅像は、高知市の西にある佐川町の青山文庫に展示されています。 田中は高知県(土佐)出身の人物で、 明治から昭和にかけて宮内大臣など政府の要職を歴任しました。 その一方で、坂本龍馬・中岡慎太郎・武市瑞山(半平太)ら 維新の原動力となった志士たちの書状や画などの遺墨を収集しています。 いわば、幕末維新の生き証人であると言えるでしょう。 そのコレクションの多くが収められているのが、その青山文庫。 ここに来れば、あの時代に若者たちがどんな想いを持っていたか、 どのように行動したかが手に取るようにわかるのです。 さて、土佐の高知と言えば、 よさこい節にも唄われたはりまや橋を思い出す方も多いのではないでしょうか。 このはりまや橋の、歩道をはさんで反対側にあるのが、このアンパンマン像。     残念ながら銅像ではなく、石像のようでした。 アンパンマンの原作者は、やなせたかし。 そう、やなせさんもまた、高知出身の偉人のひとりです。 高知県内(香美市)には香美市立やなせたかし記念館という施設もあります。 アンパンマンミュージアム、詩とメルヘン絵本館から成るこの記念館では、 やなせたかしの豊富な創作世界を体験することができるようです。 (残念ながらここにも行くことは叶いませんでした) 「美術屋・百兵衛」No.43では、高知の様々な話題を取り上げる予定です。 ただいま絶賛編集中! 10月5日の発売日を、首を長〜くしてお待ちください。

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  • 18 Jul
    • 土佐にもいた奇想の画家

      奇想の画家と聞いて、あなたが思い浮かべる人は誰でしょうか? 伊藤若冲? 曾我蕭白? あるいはジュゼッペ・アルチンボルド? 中には、河鍋暁斎の名前を挙げる方もいるかもしれません。 その暁斎の兄弟子であり、土佐で活躍した絵金という画家をご存じでしょうか? 絵金という名前は通称で、その他に弘瀬金蔵や林洞意など複数の名前があります。 絵金は「絵師の金蔵」を省略したもののようです。 土佐で生まれ、一生のほとんどを土佐で過ごしていますが、 2年ほど江戸で暮らしており、その時に狩野派の絵師・前村洞和に師事しています。 この洞和は暁斎の師でもあることから、二人は兄弟弟子になる訳です。 実は雑誌「美術屋・百兵衛」の取材で高知に行った7月14日の夜、 香南市にある赤岡という場所では、この絵金の屏風絵を街中に飾る 「須留田八幡宮神祭」という年に一度の行事がおこなわれていました。       この町にある須留田八幡宮には、江戸時代、絵金の屏風絵が奉納され、 祭りの時には、それらを氏子たちの家の軒先に点々と並べるのです。 近年では街灯や自販機の明かりを消し、絵金が生きていた頃の暗闇が再現されます。     高知では昔から良く知られた絵金ですが、 最近では全国的な知名度も上がっているようです。 この祭にはテレビ局などのマスコミも取材に来ていました。     屏風絵に描かれているのは、有名な芝居(歌舞伎)の場面。 それも一枚の屛風にひとつの場面だけが描かれるのではなく、 いわゆる「異時同時図」的に、複数の場面が一度に描かれているのです。         作品の足元には詳しい説明もあって、鑑賞の手助けをしてくれます。     なぜ絵金が奇想の画家なのかは、その細部を見ていただければお分かりでしょう。     血みどろの光景などが、恐ろしくも、観る者の興味を強く惹きます。 狩野派を学び、御用絵師も務めた人ですから、本格的な日本画も描いていますが、 贋作事件に巻き込まれて、御用絵師の任を解かれてからは、民衆向けの絵を描き、 このように少々ショッキングな作品を数多く残しているのです。 さて、7時前から飾られはじめた屏風絵は、暗くなるとさらに迫力を増します。     江戸時代の人々は、こうして蝋燭の灯だけを頼りに、作品を観ていたのでしょう。 他所ではまず経験できない、不思議な美術鑑賞体験がここではできるのです。   さて、この「須留田八幡宮神祭」は毎年7月14日と15日の2日間、 同じく絵金の屏風絵が街中に展示される「絵金祭り」は7月の第3土日に開催。 今年はたまたま15日と第3土曜が重なったため、 絵金作品をこうして鑑賞できるのは3日間だけでした。 ところが、1年を通じて絵金作品を観ることのできる施設が赤岡にはあります。 それが、「絵金蔵」です。     絵金蔵では「須留田八幡宮神祭」で展示される作品など、 絵金の屏風絵23点を収蔵し、それを月に2作品ずつ展示。 しかも蔵に開けられた穴から覗き見するという趣向になっています。 その他にも複製作品などを須留田八幡宮神祭と同じように、 暗がりの中で観ることができるのです。 私が訪れた時には、特別展示のため通常の展示とは違っていましたが、 写真からその雰囲気だけは伝わるのではないでしょうか?         ちなみに館内にあるミュージアムショップにはここでしか手に入れられない オリジナルの絵金グッズがたくさんあります。 貴重な資料類やTシャツ、ミニ屛風など……目移りしてしまうでしょう。 ちなみに「須留田八幡宮神祭」と「絵金祭り」期間中は夜間開館されるので、 来年の日程に合わせて訪ねてみてはいかがでしょうか?     ■絵金蔵■施設概要 時 間/9:00〜17:00(入館は16:30まで) 休館日/月曜(祝日の場合は翌火曜)、12月29日~1月3日 観覧料/大人500円、高校生300円、中・小学生150円 住 所/高知県香南市赤岡町538 交 通/土佐くろしお鉄道h¥ごめん・なはり線「あかおか」駅より徒歩10分 TEL/0887-57-7117 URL/http://www.ekingura.com/index.html     絵金については10月5日に発売する「美術屋・百兵衛」No.43で紹介しますが、 富山文化を特集した「美術屋・百兵衛」No.42は本日発売! こちらもぜひご覧ください。

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  • 14 Jul
    • 高知出張中

      来週の火曜日、7月18日に雑誌「美術屋・百兵衛」の最新刊が発行されます。この号では富山県の文化を特集していますが、その次に特集するのは、高知県。その取材のために、現在私は高知に来ています。高知といえば、現在開催中の志国高知幕末維新博。そして、幕末といえば、坂本龍馬龍馬ですね。高知に着いた途端、その龍馬さんが歓迎してくれました。空港の名前からして高知龍馬空港ですから、当然といえば当然のお出迎えですね。さらに高知といえば、はりまや橋でしょうか。さっそく行って来ました!夜の写真で恐縮ですが・・・反対側の風景はというと、路面電車とアンパンマンという、これも高知ならではの風景でした。鰹のタタキをはじめ、食文化も特徴的な高知。それを堪能するために、観光客にも人気のひろめ市場にも寄ってみました。(上の写真は藁焼きです)でも、食べたのは結局のところ、ラーメンと半チャーハン!高知に行かなくても、どこでも食べられるようなものでした。時間と予算の関係もあって・・・あまりに高知感がなさ過ぎて、写真も撮ってません。さて、高知取材の具体的な話は、来週火曜日以降にあらためてアップします。以上、移動中の列車の中からお届けしました。

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  • 11 Jul
    • 明日から高知へ

      来週早々、7月18日(火)に雑誌「美術屋・百兵衛」の最新号が発行されます。   このNo.42で特集しているのは富山文化ですが、 その次、秋に発行するNo.43では高知県を特集します。 ということで、明日から3日ほど取材のために高知へ行ってきます。 今年は大政奉還から150年、そして来年は明治維新から150年。 (しかも今年は、坂本龍馬没後150年でもあります)   記念すべき年が続く高知県は、かなり盛り上がっているようで、 県内では「高知志国 幕末維新博」というイベントも行われています。   「百兵衛」でもこの幕末維新博を取り上げますが、 やはり中心となるのは、アートの話題です。 今回の取材旅行でも、高知県立美術館や   絵金蔵といった美術関連施設を回って来る予定。     天気予報はあまり芳しくありませんが、 予報が外れることを望みつつ行って来ようと思います。   スケジュール的にそれほど余裕のある高知出張とは言えませんが、 取材のない夜は、比較的自由に行動できると思います。 大したことはできないかもしれませんが、 せめて高知名物のグルメぐらいには舌鼓を打ちたいなぁ。 もし時間と環境が許せば、現地からもブログを更新します。 アップするとしても、簡単な内容になりそうですが・・・ あまり期待しすぎないようにお待ちください。

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  • 06 Jul
    • パリ市庁舎前のキスはフィクションだった!

      もはや有名な話だとは思いますが、 フランスの写真家ロベール・ドアノーが撮った「パリ市庁舎前のキス」が、   実はフィクションだったということをご存じでしょうか? 5月に東京で小規模なドアノーの写真展を観たことは、このブログにも書きました。 その時、ドアノーの映画が上映されると知り、心待ちにしてたのですが、 やっとこの7月、大阪で上映されることになったので、さっそく行ってきました。   梅田スカイビルにあるシネ・リーブル梅田で上映されている 「パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー〈永遠の3秒〉」です。 この映画のチラシにもやはり使われてました。「パリ市庁舎前のキス」が。   撮影された1950年代にはそれほど話題になることもなかったそうですが、 1980年代にポスターとして発売されると、一気に世界中で人気の的に。 その成功に一番驚いたのが、他ならぬドアノー本人だったようです。 実はこの写真、アメリカの雑誌「LIFE」からの依頼で撮られた 「パリの恋人」と題されたシリーズ作品の中の一枚。 主役の二人は、偶然その場に居合わせた恋人たちなどではなく、 れっきとした女優さんと男優さんだという話です。 確かにスタイルはいいし、整った顔立ちをしていますよね。 (ただし、二人は本物の恋人同士だったという説も……) もともとがドキュメンタリーとして発表された写真ではないので、 ドアノーが嘘をついていたわけではないのですが、 この事実を初めて知った時は、正直言って釈然としない気もしました。 それだけ世界も、そして私自身も、この写真(の登場人物)に憧れてたのでしょう。 映画「パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー〈永遠の3秒〉」は、 ドアノーの生涯を追いながら、その時々に撮った作品も紹介するもの。 全編を通して、この写真家に対するあたたかい眼差しが溢れています。 おそらくそれは、映画を作ったクレモンティーヌ・ドルヴィル監督が、 ドアノーの実の孫だということも影響しているのかもしれません。 「パリ市庁舎前のキス」の作者だからクールで、少し斜に構えた人かと思えば、 実際には明るく優しい、ウィットに富んだおじいいさんだったとこが判ります。 例えば、若い頃の彼の写真や   晩年の写真(もちろん右側の人物)を見ても、   そういう雰囲気が伝わるのではないでしょうか。 実にいい笑顔です。 さて、「パリ市庁舎前のキス」以外にも、ドアノーは様々な作品を遺しています。 例えばカラーで撮ったフランスの団地の写真。   1980年代まで現役で活躍していた人ですから、当然カラーでも撮ってるんですが、 私の頭の中のドアノーと言えば、やはりモノクロ作品なので、 カラー作品を観ると、なんとなく違和感を覚えてしまいます。 数ある彼の作品の中でも、私が好きなものは、家族を撮った写真です。   こうした作品にこそ、彼のあたたかな人間性が最も出ていると思います。 子どもや孫たちに囲まれ、彼らから慕われていたおじいちゃんは、 本当に幸せだったのではないかと思います。 家族を撮った写真を広告に使えていた時代のことを、 映画の中の彼はとても懐かしそうに話していました。 今同じようなことをすれば、きっと炎上してしまうのではないでしょうか? 古き良き時代、それはドアノーの作品からも感じること。 でも、本当はそれほど変わっていないのかもしれません。 映画のチラシの中に翻訳家・柴田元幸のこんなコメントが載っていました。 いい時代を撮った、いい写真家ーーと、 まとめてしまいたくなるけれど、 たぶんこの映画の(そしてドアノーの)メッセージは、 「いまだって、いい時代なんだよーー 君が見さえすれば」ということなんだと思う。 確かにそうなのかもしれません。 時代が変わった、人の気持ちが変わってしまったと考える自分たちの方こそ、 実は変わってしまったのな…… ■パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー〈永遠の3秒〉■概要 原 題/Robert Doisneau: Through the Lens 製作年/2016年 製作国/フランス 上映時間 /80分 監 督/クレモンティーヌ・ドルディル キャスト/ロベール・ドアノー、フランシーヌ・ドルディル、アネット・ドアノー、 ダニエル・ペナック、フランソワ・モレル URL/http://www.doisneau-movie.com/

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  • 03 Jul
    • この翼は飛ぶためのものではない

      というサブタイトルが付いた展覧会に行ってきました。 昨日まで国立国際美術館(大阪)で開催されていたライアン・ガンダー展です。   残念ながら会期は昨日で終了しており、巡回の予定もありませんが、 なかなか面白い展覧会でした。 ライアン・ガンダーは、1976年イギリス生まれのアーティスト。     新しいコンセプチュアル・アートの旗手と言われているように、 作品はそっち系のものがほとんどであり、 既成の工業製品を使ったものや、   《主観と感情による作劇》(部分)   本人はコンセプトだけを考え、 実制作はどこかの工房(工場)に依頼するというパターンも少なくないようです。   《ヨーロッパのソフトなモダニズムのための運動家》   私がこの作家のことを意識するようになったのは、比較的最近で、 昨年初めて開催された「岡山芸術交流」で彼の作品を観て以来注目してます。 日本の美術館では初個展となるこの展覧会では、 彼のこれまでの重要作と新作約60点が、館のB3フロア全体を使って展示されました。   (「ライアン・ガンダー展」展示風景)   この手のハードコア現代美術は、それほど集客力が高いとは思わなかったのですが、 今回私が足を運んだのが最終日直前ということもあってか、 かなり多くのお客さんが入っていました(特に子ども連れ多し!)。 見た目がかわいかったり、ユーモラスだったりと、   《最高傑作》   《あの最高傑作の女性版》   子ども受けする要素も多かったりしたからでしょうか?   《ARATAちゃん》   ともかく、かなりの盛況で、来場者はあまり難しい顔なんかせずに、 笑顔で作品を観て回っていたのが印象的でした。   《ひゅん、ひゅん、ひゅうん、ひゅっ、ひゅうううん……(以下略)》   理解しようとすると難解なのかもしれませんが、 子どもたちのように、感覚で捉えれば楽しいのでしょう。 作者の意図がどこにあるかは……よくわかりません。 大部分の作品題名はどれも意味深で、難解そうですが。 さて、同じ建物のB2フロアでは、通常コレクション展を開催しています。 このガンダー展会期中は同じコレクション展でも、 ライアン・ガンダーによる所蔵作品展(ガンダーがキュレーションした展覧会)、 「かつてない素晴らしい物語」が開かれていました。 私はこの館には度々足を運んでいるので、見慣れた作品が多かったのですが、 学芸員の視点ではなく、アーティストの視点で選ばれた作品が、 2点ずつ対にして展示されていたためか、とても新鮮に感じました。 私が好きな作品(例えばキーファーの《星空》など)もセレクトされており、 興味深く鑑賞することのできる展覧会になっていました。 今後も、こうしたアーティスト目線でのコレクション展を開いてほしいものです。 昨日で「ガンダー展」は終わってしまいましたが、 この美術館では、7月18日(火)から「バベルの塔」展が開催されます。     私はブリューゲルやボスも好きなので、今から待ち遠しくてたまりません。   ■■開催概要 会 場/国立国際美術館 会 期/7月18日(火)~10月15日(日) 時 間/10:00~17:00(金・土は21:00まで)※入場は閉館の30分前まで 休館日/月曜日 ※ただし、9/18(月・祝)、10/9(月・祝)は開館 住 所/大阪市北区中之島4-2-55 TEL/06-6447-4680(代) URL/http://babel2017.jp/

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  • 30 Jun
    • 「銀座6丁目動物園」好評!!

      先日も紹介した「Zoo of Arts / アートな動物園」。 銀座6丁目にあるREIJINSHA GALLERYで開催中のグループ展ですが、 これがなかなかに候補で、連日多くの美術ファンが訪れています。 (中には美術よりも動物が好きという方が多いかもしれません) いろんな表情をしたユニークな動物たちが、会場を埋め尽くしているのですから。 今回も、数多い作品の中からいくつか代表的なものを紹介しましょう。                 さて、動物と言えば、今いろんなところでブームなようで、 先日テレビで、「ヤギの友」という専門誌が取り上げられていました。 (NHK「所さん!大変ですよ」《誰が読むの?発行部数急増!謎の専門誌》の巻)     山羊の研究者による研究者のための真面目な研究誌なのですが、 番組では、都会から田舎に移住して山羊を飼い始めた人が、 飼育のためのバイブルのようにして使われている場面が紹介されていました。 発行元の「全国山羊ネットワーク」の公式サイトも、このように真面目です。     さて、REIJINSHA GALLERYには山羊はいないと思いますが、 羊や猫、ウサギの群れなら棲息していますので、ぜひ観に来てください。         会期は7月7日(金)までと、あと1週間ほど。 これを見逃すと、次はいつ出会えるかわかりませんよ。   ■Zoo of Arts / アートな動物園■開催概要 会 場:REIJINSHA GALLERY 会 期:2017年6月23日(金)〜 7月7日(金) 時 間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで) 休廊日:日曜日・月曜日 住 所:東京都中央区銀が座6-7-2 みつわビルB1 交 通:東京メトロ銀座駅B3出口より徒歩1分(1階は「宝石のミワ」) 電 話:03-6215-6022 URL:http://www.reijinsha.com/r-gallery.html

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  • 23 Jun
    • 銀座に動物園がオープン?!

      と言っても、そこにいるのはアート作品の中の動物たちですが。   今日から銀座6丁目のREIJINSHA GALLERYでは、 「Zoo of Arts / アートな動物園」と題したグループ展が開催されています。     植野のぞみ、小野田宏実、上林泰平、相馬祐子、照本美幸、野瀬昌樹、坡山海香、 そして松本亮平という8人のアーティストが生み出した動物たちが、 ギャラリー空間を跋扈し、まるでそこが動物園であるかのように変えます。   どんな動物たちが潜んでいるか、少し覗いてみましょう(順不同)。                   さて、あなたが好きな動物は見つかりましたか? 上で紹介したものが展示作品全てではないので、 ぜひギャラリーに足を運んで、あなたのお気に入りを探してみてください。     明日6月24日(土)17:00からは、出展者によるギャラリートークを開催。 各作家の動物に対する思いや、制作秘話が聞けるかもしれません。   ■Zoo of Arts / アートな動物園■開催概要 会 場:REIJINSHA GALLERY 会 期:2017年6月23日(金)〜 7月7日(金) 時 間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで) 休廊日:日曜日・月曜日 住 所:東京都中央区銀が座6-7-2 みつわビルB1 交 通:東京メトロ銀座駅B3出口より徒歩1分(1階は「宝石のミワ」) 電 話:03-6215-6022 URL:http://www.reijinsha.com/r-gallery.html  

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  • 22 Jun
    • ヨーロッパにもいた奇想の画家たち

      1970年に刊行され、大きな話題を呼んだ 美術史家・辻惟雄の『奇想の系譜』。 この本に取り上げられた奇想の画家たちのうち、 伊藤若冲や歌川国芳はその後、一大ブームとなり、 彼らの展覧会に多くの人々が詰めかけました。 その『奇想の系譜』がタイトルについて展覧会が、 現在、兵庫県立美術館で開催されています。 それが、『ベルギー奇想の系譜展』。     そう、この展覧会に登場する作品は若冲など日本人作家のものではなく、 ベルギーの(あるいはフランドルと呼ばれる古い時代の)画家たちの作品。 みなさんもブリューゲルやヒエロニムス・ボスという名前は、 もちろんこれまでに訊いたことがあるでしょう。 古くはこの2人から、近くは現代美術家のヤン・ファーブルまで、 500年以上もの間にベルギーで作られた“奇想の作品”の数々が、 展覧会場の中で観る者を空想の世界へと羽ばたかせてくれます。 その中には、私の好きなポール・デルヴォーやルネ・マグリットなどの名も。 会場内だけではありません。 会場の入口から、そこはすでに“奇想の世界”。     ブリューゲルやボスの作品から抜け出てきた奇怪なモノどもが、 来場者を“奇想の世界”へと誘っています。     「怖いの? 楽しいの? 不思議なの?」と言う言葉は、 おそらく絵の中の怪物?たちが言っているのでしょうが、 まさにそこは、怖くいけど楽しくて、しかも不思議な空間です。   ヒエロニムス・ボス工房の《トゥヌグダルスの幻視》に誕生するこの怪物は、     まるで今回の展覧会の案内役か、狂言回しのような存在のようで、 展覧会の公式サイトや会場で流れる動画の中で、主役級の動きをしています。 ショップに売られていた展覧会グッズにも、 このキャラクターが登場するものが多かったようです。 確かにユーモラスでかわいくて、人気が出そうですからね。 もともと兵庫県立美術館は、キャラの立った存在がいくつもいる美術館。 例えば美術館正面の屋上には、シンボルオブジェの「美かえる」が鎮座し、     その反対側の海に面した方には「Sun Sister」(愛称:なぎさ)もいます。     ちなみに彼女は現代美術家ヤノベケンジの作品。 阪神・淡路大震災から20年が過ぎた年に、 そのモニュメントとして建立されたものです。 『ベルギー奇想の系譜展』の会期は7月9日(日)までですが、 この2体のオブジェは、その後もずっと観ることができます。 宇都宮美術館を経て、兵庫県立美術館で開催中の『ベルギー奇想の系譜展』は、 7月16日(土)〜9月24日(日)の会期で巡回展が 東京・渋谷のBUNKAMURAザ・ミュージアムで行われます。 東京近郊の方はあと1ヶ月弱だけ辛抱してください。 ■『ベルギー奇想の系譜展』(兵庫展)■開催概要 会 期/2017年5月20日(土)~7月9日(日) 会 場/兵庫県立美術館 時 間/10:00〜18:00(金・土曜は20:00まで) ※最終入場は閉館30分前まで 休館日/月曜日 観覧料/一般1,500円、大学生1,100円、70歳以上750円、高校生以下無料 URL/http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1705/index.html

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  • 20 Jun
    • 日本文化の源泉を感じる奈良で観た展覧会

      このところ仕事に追われてブログが更新できていませんでした。 ただ、その間にもいくつか展覧会を観ていましたので、 これから少しずつ紹介していこうと思います。 今日の題材は、奈良県立美術館で開催中の二人展、 「榊莫山と紫舟のシンフォニー(交響)」です。 三重県出身ながら、奈良で辻本史邑に師事し、 この地で書家としての基礎を築いた榊莫山。     神戸で書家としての活動を始めた後、拠点を奈良に移し、 日本文化の伝統を伝える職人たちと接しながら、自らの感性を磨いた紫舟。   二人は伝統的な書に満足することなく、 自らの個性あふれる書を目指したという点で共通しています。 また、書だけでなく、数多く絵画作品を遺しているという共通点も。 例えば、榊莫山には、こんな洒脱な作品があり、     一方、紫舟は単なる書作品の添え物ではない、 純粋な絵画としての魅力あふれる作品に取り組んでいます。   ちなみに紫舟に関しては、平面作品だった書を立体に変えるという、 とんでもなく困難な挑戦も続けています。 どんな作品かと言えば、こんな「書の彫刻」と呼ばれる鉄製のオブジェや、 「書のキュビズム」と名付けられた360度から鑑賞できるものです。     鉄の彫刻と絵画を組み合わせた近作も魅力的でしょう。 写楽の浮世絵をもとにして、現代の浮世絵へと進化しています。 この春、イタリアの展覧会でも公開され、好評だったようです。 この展覧会は7月23日(日)まで開催されていますので、 興味のある方はもちろん、奈良に観光で行く予定のある方も、 ぜひ会場に足を運んでみてください。 会場の奈良県立美術館は近鉄奈良駅から徒歩5分ほど。 奈良公園、興福寺、東大寺、奈良国立博物館が近くにあるので、 ついでに立ち寄るには実に便利です。 立派な図録はないものの、税込み300円の求めやすいパンフレットがあります。     主要な作品の図版が載っていますので、 展覧会の思い出の永久保存版として買い求められてはいかがでしょうか?   「さすがは奈良!」と言ったところか、美術館の入口付近で あの「せんとくん」を発見しました。     最近は露出が減ってきているようですが、 まだまだこうして頑張っているんですね。     ■榊莫山と紫舟のシンフォニー(交響)■開催概要 開催期間/4月15日(土)~7月23日(日) 時間/9:00~17:00 料金/一般 400円 会場/奈良県立美術館(奈良市登大路町10-6) 問合わせ先/0742-23-3968 URL/http://www.pref.nara.jp/item/19943.htm#itemid19943

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  • 02 Jun
    • この世はすべて虚構(フィクション)で出来ている!

      ジオラマなんかでよく使われる兵隊さんの人形。 フィギュアという言葉がまだなかった時代からあるものですが、 一般的にはあの人形の色は緑だと思います。 でも、今日紹介するのはピンクの兵隊さん。 例えば、こんな感じです。     背後にあるガムボールマシンも含めて、アメリカ文化のにおいがします。 実は私もかつての「SONY PLAZA」で買ったガムボールマシンを持ってました。 ただし、2つのオブジェを置いて写真に撮ったものだと思ったら大間違い。 実はこれ、人が自分の手で描いた絵画作品なんです。 表面のつややかさや、床に写った影からはとても平面作品とは思えません。 パソコンのモニターでは、どこからどう見ても立体にしか見えないのですが・・・   今日から、銀座六丁目のREIJINSHA GALLERYでは、 こんな作品がたっぷり楽しめる「虚構世界 戸泉恵徳」展を開催中。     まさにその芸術世界は虚構に満ちているのです。 驚きの作品をいくつか紹介していきましょう。             どうです? これら全てが平面の絵画作品とはとても思えないでしょう。 そして、どの作品にも登場するピンクの兵隊さんも実にキュート! 世界各国の軍隊がこんな兵隊さんばかりだったら、 みんな戦争などやめて恒久的な平和が訪れるのではないでしょうか? でも、これはあくまで虚構の世界。 現実の世界では、今日もどこかで大なり小なり紛争が起きているのです・・・ せめて自分の心の中だけでもハッピーなピンク色の世界に染めようと思った方は、 ぜひ銀座六丁目のREIJINSHA GALLERYへお越しください。 めくるめく戸泉ワールドがあなたを待っていますよ。     ちなみに明日、6月3日(土)17:00からは、 戸泉恵徳本人によるギャラリートークを開催。 不思議な作品を描く注目の画家の不思議な頭の中が、 少しは理解できるかもしれません。   ■虚構世界 戸泉恵徳■開催概要 会 期/6月2日(金)− 6月16日(金) 時 間/12:00〜19:00(最終日は17:00まで) 休廊日/日曜日・月曜日 イベント/6月3日(土)17:00より作家によるギャラリートークを開催 出展者/戸泉恵徳 会 場/REIJINSHA GALLERY  住 所/東京都中央区銀座6-7-2 みつわビルB1 交 通/東京メトロ銀座駅B3 出口より徒歩1分(1階は「宝石のミワ」) 電 話/03-6215-6022    

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  • 26 May
    • ギャラリーの奥にある秘密のスペース

      昨日はブログをお休みしてしまいました。 日帰り出張で東京へ行っており、書く余裕がなかったからです。 出張の目的は取材。 2つあった取材対象のうち一人は、書家/アーティストの紫舟さん。 雑誌「美術屋・百兵衛」に彼女の記事「徹底解剖 紫舟」を連載しており、 その3回目の打ち合わせ兼ネタ集めのためにアトリエにお邪魔してきました。   (「徹底解剖 紫舟」連載1回目 抜粋)   (「徹底解剖 紫舟」連載2回目 抜粋)   どんな記事かは、7月18日発行の「美術屋・百兵衛」No.42でお確かめください。   さて、たまの東京出張だったので、取材と取材の短いインターバルに、 銀座6丁目のREIJINSHA GALLERYにも寄ってきました。 私が訪れた昨日は「山田優アントニ展 Vol.2 まなざしのむこう」が開催中でした。     画家ご本人も在廊されていたので、はじめてご挨拶しました。 写真でしか見たことがなかったのですが、実物もやはり男前です。 そのためではなく、もちろん作品そのものの力ですが、 多くの作品が売却済みになるなど、この展覧会は好評のうちに幕を下ろしました。 さて、以前はスペース全部をひとつの展覧会のために使っていたこの画廊は、 今春から奥に秘密のスペースを設け、2つに分割して使われるようになりました。 「秘密」というのは、実は嘘。     取り扱い作家の作品を常設展示するスペースであり、 「RG+(REIJINSHA GALLERY plus)」と名付けられています。     主にこれから人気が高まりそうな若手作家の作品を展示していますが、 実際に観たところ、なかなかおもしろそうなものが多いと感じました。 特に『梨豚』(だったかな?)と名付けられたこの作品を気に入りました。     価格もリーズナブルなだけに、食指が動いています。 展覧会の会期中以外でも「RG+」は稼働していますので、 銀座に用事がある際には、ぜひREIJINSHA GALLERYにお寄りください。 思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれませんよ! ■REIJINSHA GALLERY■概要 住 所/東京都中央区銀座6-7-2 みつわビルB1 交 通/東京メトロ銀座線「銀座」駅 B3 出口より徒歩1分 休廊日/日・月曜、祝日 時 間/12:00〜19:00 電 話/03-6215-6022   URL/http://www.reijinsha.com/r-gallery.html 次回展/「虚構世界 戸泉恵徳」6月2日(金)~6月16日(金)

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  • 24 May
    • 2019年の開催も決定(茨城県北芸術祭)

      茨城県特集号の雑誌「美術屋・百兵衛」No.37にも登場した茨城県北芸術祭。         2016年に初めて開催されたアートイベントでしたが、 当初の予想を上回る約77万6000人の来場者が訪れるなど好評につき、 去る5月22日、水戸市内において行われた茨城県北芸術祭実行委員会の第4回総会で、     早くも次回の芸術祭を2019年秋に開催することが決定された模様です。 この総会には、実行委員会会長を務める橋本昌茨城県知事や、     前回、総合ディレクターという要職を担った南條史生氏(森美術館館長)が登場。     次回開催に向けた考え方などが披露されたほか、 引き続き南條氏が総合ディレクターを務めることなどが発表されました。 イリヤ&エミリア・カバコフ《落ちてきた空》 茨城県北芸術祭2016出展作 次回の茨城県北芸術祭の開催は2019年秋。 翌年に控える、国を挙げての一大スポーツイベントを盛り上げる意味でも どんな内容になるのか、今から興味津々です。

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  • 23 May
    • 生まれて初めていけばなをライブで観ました

      ひょんなことから先日、いけばなの講演会に行ってきました。 講演会と言ってもそんな堅苦しいものではなく、 ライブいけばなを観ながら、説明を聞くというもの。 講師は草月流の華道家・矢田青幸(やだせいこう)さんです。     矢田さんは矢田青幸華道教室という教室を主宰しながら、 ファッションショーでライブいけばなを披露するなど幅広い活動をされている方。 私も矢田さんも、別の方が月1回実施されている写経会に参加しており、 (お互いに熱心な参加者とは言えませんが) これまでも個展などを見せていただいたことがあります。 ただ、実際に花を生けておられるところを観るのは、今回が初めてでした。     写経会を主宰されている方が「おおさか21会」という会に参加されており、 その方の提案で矢田さんが講師として迎えられることになったので、 私もビジターとして出席したのです。 おおさか21会というのは由緒ある集まりで、発足したのは1974年。 1970年の大阪万博のために伊丹空港改装の中心となった 当時の大阪商工会議所専務理事・里井達三良氏を囲む会として始まりました。 メンバーには元大阪市長の関淳一氏(2003-2007在任)がいるなど、 今も錚々たる顔ぶれによって運営されている会なのです。 (私などはまさに場違いという感じでしたが、知らずに参加してしまいました) それはともかく、非常にためになる講演会でした。 講師の矢田さんがいけばなの基礎の基礎についてわかりやすく説明されたので、 私のように全く知識がない者でもなんとなく理解することができました。 最も印象的だったのは、いけばなは花を生けた時点で完成ではないということ。 生花を使っているので、生けた後も植物は生長し続ける。 つまり、茎が伸びたり、葉や花が開いたりするというのです。 そのため、数日後の生育具合まで見極めながら素材を構成されるそう。 また、最終的に飾られる場所のことを考えて生けていくとも。   例えば、公演会場は会議室のような場所だったため、作品は完成形ではなく、       実際に置かれる場所に移動した後で、さらに最後の詰めが行われるとのことでした。   天井が少し低かったり、後ろに壁があったりすると、形も変化します。     場所に合わせてバランス良く配置するなんて、さすがはプロですね。     生け花もまさにアートだと感じました。   さて、この矢田さんは5月末から6月にかけて2つのグループ展に参加されます。 一つ目が、5月30日(火)~6月4日(日)に 大阪府立江之子島文化芸術創造センターで開催される「AVA Art Festival 2017」。 そしてもう一つが、6月6日(火)〜6月12日(月)に 同じく大阪の細野ビルヂングで開催される「66(rokuroku)展XV」です。 会場はどちらも歴史的価値の高い近代建築を外観はそのままに、 中身をリノベーションして使われているもの。 矢田さんの花の作品と、趣ある建物、その両方を堪能できるお勧めの展覧会です。  

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  • 18 May
    • 渋谷に現れた「AKIRA」の金田

      一時休業を宣言し、現在工事中の渋谷PARCO。 その工事用仮囲いが「アートウォール」として活用されることになりました。 工事終了は2019年夏頃を予定しているようですが、 それまでアートウォールを通じて情報発信を行なっていくそうです。 第1弾企画として、この5月17日から大友克洋の『AKIRA』の世界観を表現した、 こんな作品が登場しています。   (『AKIRA』アートウォールイメージビジュアル)   実際の現場の様子は、こんな感じです。       ぜひ観たいという人も多いのではないでしょうか? 掲出位置が公表されていますので、地図を載せておきます。     さて、『AKIRA』と言えば、大友克洋の名前を一躍メジャーにした代表作 2019年(なんともはや再来年です!)の東京を舞台として描かれた作品で、 戦争、テロ、政治闘争、そして愛や友情を描が描かれた一大スペクタクル漫画。     日本の漫画、そしてアニメーションの力を世界中に知らしめた作品であり、 その後のクリエイティブ界に絶大な影響を及ぼしました。 雑誌の掲載開始が1982年ですから、今から35年も前の話です。 年齢がバレそうですが、私はリアルタイムで読んでいました。 もちろん『AKIRA』も好きな作品ではありますが、 個人的にはそれより前に発表された『さよならにっぽん』(1981年)や     『気分はもう戦争』(1982年)の方が、どちらかと言えばより好きです。     『AKIRA』に直結するような内容の『童夢』も良かったですね。     この作品ではアキラや鉄男たちと同じように不思議な能力を持つ子どもや老人が 早くも登場し、『AKIRA』につながるような世界観が表現されています。 最近は映画監督や映像作家としての活躍の方が目立ち、 漫画はもう20年ほど描かれてないようですが、 いつかもう一度、圧倒的な魅力を持つ大友作品を読んでみたいと思います。

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  • 17 May
    • 今週末は大阪・京橋の展覧会へお越しください

      私が勤めている麗人社では、1996年から20年以上にわたって 年1回、大規模な国際美術展を開催しています。 それが、「オアシス(OASIS)」という名前の展覧会です。       今年も今週末の5月19日(金)〜21日(日)の3日間、 大阪は京橋のOBPツイン21 特設大ホールで盛大に行われます。     今年も日本人アーティストだけでなく、 フランス、スペイン、モナコと海外からも多くのアーティストが参加。 国際色豊かなこの展覧会では、 ふだん観ることができないような多種多様な作品に出会えます。   会場では素晴らしいアート作品を展示するだけでなく、ワークショップも開催。 今年は「みつろうクレヨン」を使ったワークショップです。 (画材提供はホルベイン工業株式会社)。 普段はあまりアートと接点のない子どもや大人たちに、 楽しみながらアートを体験できる場を提供します。     入場無料ですので、今週末はぜひオアシス会場にお越しください。 私も19日(金)と21日(日)には会場で皆様をお迎えします。 ■第22回 オアシス2017■開催概要 会 期/2017年5月19日(金)〜5月21日(日) 時 間/10:00〜18:00(19日は11:00〜19:00) 会 場/OBPツイン21アトリウム 住 所/大阪市中央区城見2-1-61 交 通/JR「京橋」駅西出口より徒歩3分、     地下鉄「大阪ビジネスパーク」駅4番出口より徒歩2分 主 催/オアシス実行委員会 運 営/株式会社 麗人社 TEL/06-6345-9950(会期中:090-8230-1993)

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  • 16 May
    • まもなくお目見えする大阪の最新ホテルにあるアート

      6月9日、大阪市中之島にコンラッド大阪というホテルが誕生します。     「コンラッド」はヒルトングループの高級ホテルブランド。 かつてはグループ最上級のホテルブランドでしたが、 現在は「ウォルドルフ=アストリア」に次ぐ上から2番目に位置しています。 ちなみにコンラッドとは、ヒルトンホテルの創業者コンラッド・ヒルトンの ファーストネームから名付けられたとのことです。   そのコンラッド大阪に数多くのアート作品が設置されるらしいのです。 1階のホテルエントランスには、松尾高弘によるアートシャンデリア 『Prism Chandelier』を設置されます。   最上階40階のロビーエントランスには、 名和晃平が風神雷神像をモチーフに制作した、 マイクロビーズの球体による高さ約5メートルの彫刻作品『Fu / Rai』を展示。 ロビーには水脈を樹木で表現したブレント・コマーの作品『Vein』も飾られています。     客室もなかなか素晴らしく黒河兼吉や中林丈治らの作品が設置されているようです。     なお、このホテルにあるアート作品の総数は389点にものぼるそうです。 もちろん全ての作品を観てみたいと思いますが、 ロビーにあるコマー作品以外は難しいかもしれません。 ロビーまでは宿泊者以外でも入れるでしょうが、 客室フロアに行くにはカードキーが必要になり、 外部の人間は入ることができないパターンだと推測します。 泊まれば観られる作品も多いのでしょうが、宿泊料金がかなり高そうで…… でも、いつかは泊まってみたいですね。 ■コンラッド大阪■概要 所在地/大阪府大阪市北区中之島3-2-4() TEL/06-6222-0111 FAX/06-6222-0110 施設内容/室内有線・無線インターネット利用可能、全室禁煙 客室数/164 客室 チェックイン/15:00 チェックアウト/12:00 公式サイト/http://www.conradosaka.jp/

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  • 15 May
    • 芸術の都パリで注目の「書」の展覧会

      日動画廊というギャラリーをご存じでしょうか? 創業は1928(昭和3)年。 日本で最も歴史のある洋画商として、油彩、彫刻、版画を主に、 内外の物故・現存あわせてその取り扱い作家は数百名に及びます。 1942(昭和17)年に熊谷守一画集、次いで藤島武二、藤田嗣治などの画集を出版。 その後も豊富な資料の蓄積をベースに数多くのカタログや大型画集などを出版し、 コレクターの多様なニーズに応えています。 歴史が古いだけでなく、取り扱い作家の料や質なども含めて、 日本一の画廊だと言っても過言ではないでしょう。   銀座5丁目の本展の他、名古屋、福岡、軽井沢に支店を展開。 2002(平成14)年には現代美術を専門に扱う画廊として、 nichido contemporary art(nca)を設立しています。 また、創業者の郷里である茨城県笠間市には笠間日動美術館があります。 その勢いは国内だけに留まりません。 海外でもフランス(パリ)、台湾(台北)に画廊を展開しているのです。 そのパリ日動画廊(Galerie Nichido Paris)で現在、 書家・宮澤玉瑛の個展「Gyokuei MIYAZAWA」が開催されています。   実はこの個展は、REIJINSHA(株式会社麗人社)がプロデュースしたもの。 私が働いている会社と日本一の画廊が手を組んだ展覧会なのです。 もはやパリで「書」は珍しくありませんが、 日本でもひときわ強い個性を持つこの女流書家の個展は、 現地でも多くの美術ファン、様々なメディアから注目されているようです。 ネット媒体にいくつか記事が上がっていましたので、ここで紹介します。     展覧会初日の5月4日、ベルニサージュ(オープニングパーティー)が開かれました。         日本から現地に渡った日動画廊社長夫妻や在フランス日本大使なども参加し、 かなり盛況だったようです。 会場にはマスコミのカメラもやってきたとの話でした(着物姿は作家本人)。 会期は6月3日までとまだまだ充分あります(作家も1ヶ月間滞在)。 パリ在住の方、この期間にパリを訪れる予定のある方は、 花の都を魅了する宮澤玉瑛の書作品を観に行ってみてください。 場所はエリゼ宮そば、高級ブティックが並ぶサントノレ通りです。   ■宮澤玉瑛パリ個展「Gyokuei MIYAZAWA」■開催概要 会 期/2017年5月4日(木)〜6月3日(土) 時 間/10:30〜13:00および14:00〜19:00 休廊日/日曜、月曜 会 場/GALERIE NICHIDO Paris 住 所/61,RueduFaubourgSt.-Honore, 75008 Paris, FRANCE URL/http://www.nichido-garo.co.jp/paris/

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