英語を使うことによって論理的思考が身につく | (株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ

英語を使うことによって論理的思考が身につく

さて、今週は先週からの続きです。前回、説明した内容の3と4についてです。

(3)英語で考える癖をつければ、自然に「論理的思考」に強くなる
(4)英語でビジネス文書を書くと、更に「論理的思考力」が強化される

(3)については、これも良く言われていることなのでご存知かもしれません。とてつもなく高度なビジネス英語、例えば非常に複雑な政治的状況であるとか、極めて難しい人間関係などがあるような場合を除いて、ビジネスで使う英語というのは非常にストレートで単純です。しかも英語の場合には最初に使う動詞が後に続く文章をリードするので日本語よりも「何を言いたいのかが明確になります」

具体的に言うと、「I request ~」といった場合には次にくる内容としては「要求していることは何なのかを」明確にする必要があります。しかし日本語の場合ですと、私は~~と話が続いた後で「要求する」という結論になりますので、~~と話をしている間に論点がぼける場合が往々にしてあります。もちろん、日本語でも「私は以下のことを要求しています。それは~」という言い回しもできなくはないですが、会話ではあまり使いませんね。

論理的であるということを難しく捉らえると、ロジックツリーであるとか、MECEを知らないといけないとかいうことになりますが、もっと単純に考えると、物事をわかりやすく、筋道を立てて説明できるかどうか?ということだと思います。こういった意味においては英語で考えるというのは話の筋道を明確にすることが、文章の流れで求められますので、論理的思考の訓練につながります。

さらにこういった英語の説明を文章で表現する場合には、口語よりも、よりいっそう、文章の流れを明確に求められますから、文章で何か表現しようとすると、必然的に「論理的な思考の流れ」が求められるのです。私の経験からすると、同じ日本人同士でも、英語の稟議書を作ったほうがお互いに話を進めやすかったように思います。それは繰り返しになりますが、英語のほうが、ストレートでシンプルですから、言いたいことが「論理的に整理されて」伝わりやすいのだと思います。

英語で説明したいことを文章で表現することのもう一つの利点は、文章を目で理解することができるので、様々なビジネスの場面で全体の流れが頭の中で構成できるようになることです。行き当たりばったりの話ではなく、あらかじめ全体の流れが頭の中で組み立てることができると、一部の話だけではなく全体の話を論理的につなぐことができるようになります。それを会話の中で、しかも英語でおこなえるのは非常に大きな強みになります。

単に英語を話すだけではなく、普段から文章で書く練習をしてみてください。必ず論理的思考の育成が加速されます。