ナガサキの出来事を演じたパレスチナの子ども達 | 世界とつながるお手紙交流

ナガサキの出来事を演じたパレスチナの子ども達

prettyIraqiChildren   


この前、JVCのパレスチナチームで、活動に関するビデオを見た。


その中で、ナガサキの出来事を演じたパレスチナの子ども達の劇を見て、本当にすごくすごく、感動しものすごい涙ものだった。


イラクの劣化ウラン弾廃絶キャンペーンをも立ち上げた、JVCイラク担当の佐藤真紀さん(私の最も尊敬している目標となる人)が数年前に、長崎市と協力を取り付け、活動地域のパレスチナの子ども達に、長崎での原爆について語ったそうです。


そのことを聞いたパレスチナの子ども達が、すっごい長時間に渡る劇を自分達で作り上げたのです。選曲は、坂本龍一の“戦場のメリークリスマス”でした。(途中坂本龍一さんのメッセージが入ってました)



占領下で、友人や親戚の死というものが毎日ある中暮らしているパレスチナに子ども達にとって、この長崎の人々の原爆に直面した話はとても切実に感じたのだろうと、本当に察することが出来ました。


劇では、舞台には1つの絵があり、一般の家が並び、その一番後ろに原爆のきのこ雲が描かれています。それだけのシンプルな舞台設定であるのに、パレスチナの子ども達の演じるこの劇は、本当に本当に何よりも原爆の現実味が感じられ、涙が出るものです。


始め、子ども達は着物を着ています。ゆったりとしているその衣装はアラブの衣装に通じるものを感じました。それぞれ風車やあめやおもちゃを持ってそれぞれ入り乱れて飛び跳ねたり握手をしたり、笑顔でいます。

なんだか、ゆったりとした、人間味あふれるアラブの感じが日本と一体となった感じもしました。

ずっと通して踊りながら演じています。


その次に、突然空襲警報のような白黒の光が演出され、人々が逃げ惑うように演じます。


そして、一気に真っ赤な光になり、皆一斉に倒れ伏せます。


その時の倒れた子の顔つきが、本当に、悲しみ、苦しみを感じさせます。ただ、倒れる役をやっている、というものではなく、本当に実感しているのです。日々のパレスチナの攻撃下で犠牲になった子ども達を思わせます。


その後、真っ白なアラブの衣装のような服で、ゆっくりと立ち上がっていきます。本当に本当に、悲しみに溢れた場面になります。

家族を探しながらよたよたと嘆き悲しむ様子が本当に伝わってきます。


そして皆、ろうそくを持ち、本当に悲しみに溢れた神妙な様子で立ち上がります。そして、歌は、アラブの歌でレクイエムのような形になります。


本当に、すごく長い時間の劇だそうです。ビデオではかなり省いた展開の部分だけを見ました。この劇は本当に、原爆の被害についての詳細等より、ずっとずっと、人間を感じさせ、涙がどんどん出てくるものです。


日本の皆に、ぜひぜひこのパレスチナの子ども達が演じたナガサキの劇を、広めて見て欲しい!!と強く思いました。


これが行われた背景に、イスラエルが核兵器を開発したことからの平和教育という目的があります。

しかし、ボランティアでパレスチナに向かった方の帰りの飛行機で、こういう劇があったと隣に座ったドイツ人との会話の中で語ったら、そのドイツ人は、すごく怒ったそうです。「どうして、日々こんなに戦争の苦しい悲しみを知っている占領下のパレスチナの子ども達にこんな悲しい思いをさせる劇ををさせるのか。それをさせるのならイスラエルの子どもにだろう。」と言って怒ったそうです。


確かに、核兵器を開発したのはイスラエルであって、その使用の悲劇性を伝えるのなら、やはりイスラエル人に対してでしょう。


でも、この悲劇を本当に本当に最も理解してくれるのは、世界中で、パレスチナの人々であるのも確かだと思います。


この劇の演じられた丁度直後、この地域はイスラエル軍に何度もものすごい激しい攻撃を受けてしまいます。

この時はまだこうなるとは思っていなかった、とボランティアチームの方は言っていました。


パレスチナの人々は、嫌というほど、平和を望んでいます。それでも攻撃にあってしまう彼らの日常を思わせられます。


イスラエルの核開発について、告発した、イスラエル人のバヌヌさんという方がいます。核開発をばらした、という罪で捕らえられ、ずっと尋問されていました。

今も、監禁状態が続いています。

バヌヌさんに対して、日本では広島、京都、東京などで関心を持って支援活動している人々がいます。

バヌヌさんについては前からずっと書きたいと思っていたのですが、また今度丁寧に書こうと思います。

今言われている、イランの核開発、というものは、イスラエルの直接の影響です。

そもそも、イラクには大量破壊兵器はなかったし、イランも濃縮ウランを実際核兵器に使うなどというのもでっちあげの可能性が大だそうです。

イランは、イスラエルに核兵器を使わせないように、監視しようとする意図を持っています。それに対し、イスラエルはものすごい反発をしています。


イスラエルは核開発に使った放射性廃棄物をパレスチナ領内に廃棄しているそうです。


でも国際社会は、アメリカ(ユダヤ系資本によって成り立っていて民主党も共和党もイスラエルに媚びている)

がイスラエルを容認している中、全くそういった情報がないため、イランに対してのみ信用しない、という立場になっています。パレスチナに全面的に同情した国家イラクに関してもでした。


またイランを攻撃するのでしょうか。

とてもおかしいと思います。