妊娠中は左向きに寝ないといけないのか | 助産師uticoが伝えたい 未来のいのちのために いまできること

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助産師uticoです^^
2019年9月、結婚を機に福岡から東京に拠点を移しタイトルも更新しました♡
夫と生活する中で感じたことを助産師目線でお伝えできればと思っています。

初めての方は、こちらを読んでください→はじめに


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時々質問されるもののひとつに


『妊娠してから、ずーっと左を向いて寝ているのですが


そうしないといけませんか?』というものがあります


ネットとかで左向きに寝たほうがいいって書いてあったから…


というお答えが多いのですが


果たして何故そう言われているのか、理由までご存じでしょうか



まず、左に向いて寝続けるというのは、困難です


おなかが大きくなってくれば、寝返りで目が覚めるということもあるでしょうが


妊娠初期から中期にかけて、左向きに寝ていたとしても


知らない間に仰向けになっていたり、右向きになっていたりするはずです


ですから、『楽なように寝てください』


臨月まで仰向けが一番楽という方もいます


陣痛が始まっても、仰向けに寝ている方もいます


それはそれで問題はありません



ですが、左向きに寝たほうがいいと言われる根拠もあるんです


子宮の後ろには、太い血管が走っています


腹部大動脈・下大静脈と言われる血管です


仰向けで寝ることで、その血管が子宮で圧迫されることがあります


圧迫されると、血のめぐりが悪くなり


血圧が下がったり、苦しくなったりすることがあります


そこで、血管を圧迫させないために、横向きで寝たほうが良いという場合もあります


さらに、右向きではなく左向きと言われる根拠としては


動脈と静脈は左右に並んでいて、大動脈が左、大静脈が右にあります


血管の構造として、静脈のほうが圧迫されやすく


大静脈が圧迫されると、心臓に戻る血液が少なくなります


心臓に戻った血液が、肺に流れて酸素と二酸化炭素の交換を行います


ですから、大静脈が圧迫されないように、左向きというわけです


仰向けで寝るのがしんどい方は、少し上体を起こすか、左向きで寝た方が


血液のめぐりが良くなり、母子ともに楽に過ごせます


ですが、必ずしも全ての妊婦さんに必要というわけではありません





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