今日は2週間ぶりの受診日でした。
採血を済ませ、仕事をしながら呼び出しを待つ・・といういつものスタイル。
途中で、電子カルテを覗いての検査データチェックもいつもと同じ。
その検査データにイヤ~な数字!
腫瘍マーカーのCEAが上昇していました。
1ヶ月前の4.4から今日は5.2でした。
こんなに上昇したのは初めてで、
しかも基準値を超えたのも初めてのこと。
FOLFOX6が終了して、約1ヶ月。
UFTの内服を始めて、約2週間。
なんで今、CEAが上がるんだろう・・??
今、治療中だよー!
誤差範囲ともいえないだろうな・・?
正常範囲内での変動ではなく、正常値を越えている事が気になる。
2週間前に肺と肝臓や他の内臓への転移はないと言われたばかり。
けど・・・エコーって当てにならないし・・
目に見えない小さいがん細胞が育ち始めているのかも知れない・・。
だとしたら、今までしてきた抗がん剤は効いていなかったってこと?
頭の中でいろんな考えが飛び交って、不安を増強させる。
予約時間になっても呼び出しがなく、こちらから催促した。
診察室に入ると、あめちゃん先生が・・
『CEAが上がってるなあ。』・・と一言。
『ちょっと診察しようか。』・・と。
何ヶ月ぶりだろう?お腹を診て貰うのって。
白衣の裾をまくって、ぶよぶよお腹を出した。恥ずかしい・・!!
腹部の触診、そけい部、頚部のリンパ腺も触診。
『大丈夫やと思うけどなあ・・。UFTのせいかも知れないな。』
UFTで、CEAが上がる事があるらしい。
『でも・・・1ヶ月UFT飲んで、その時はなんともなかったですよ。』とわたし。
『そうやったっけ?でも他に考えられないし・・検査したばっかりやしな。』
・・・先生、UFT飲んでた事忘れてる??
『先生、CTとか・・必要ないですか?』
『いらんやろう』
『関係ないと思うけどな!』
『エッ、何が?』
・・・言葉の曖昧さはとことん聞かないと・・!
『再発とは関係ない(CEA上昇が・・)ってことや。』
・・・嬉しい言葉だけど、ホントかな・・?
『そうですか?先生の今までの経験からみてどうですか?』
・・・しつこいわたしです。
『大丈夫や!』
・・・・
『先生にそう言ってもらえると、安心します。』
・・・でも、心の中の不安は消えない。
その後、気分は凹みっぱなし。
仕事が忙しくないのが逆に辛かった。今日も暇なんだもん。
ちょっとした事で、ナミダが出そうで、ぐっと堪えた。
結局UFTを2週間休薬し、再検査する事になった。
あまり納得できない方針だけど・・・そうなった。
再発の不安は今までもこれからもずっとなくなることはない。
それは、もう覚悟している。
受診のたびに気になるし・・
何か症状が出るたびに再発の不安が付きまとって、不安が募る。
はっきり『再発した』と分かった方が案外腹が据わっていいのかもしれない。
そりゃあ、ショックは大きいけど、
少し時間が経てば”よし、戦うぞ!”って気持ちになれる気がする。
病名の告知を受けた時は、ショックだったけど、
手術で取り切ると言うしっかりした目標があったから、
気持ちは比較的落ちついていた気がする。
その後も、『術後の回復』~『退院』~『社会復帰』~と、目の前の目標があった。
そういう時は、今思えば気分的には楽だったなあと思う。
辛いのは、病理検査の結果を待っている時。
そして、いつ再発するかも分からない・・これから先ず~っとだ。
敵がはっきりしていれば、それなりの対処法がある。
しかし、
敵がはっきりしないと、どう対処していいのか分からない。
自分の意思とは関係なく未来が決められていく・・のはなんとも辛い。
”心の中心に『希望』を抱き、その傍らにはある覚悟を準備して、生きて行こう”
と決めたけど、なかなかかっこよくはいかないものです。
弱虫で、無様な自分を見るのも又人生か・・とも思う。