地球の命運は銀河の最高意思決定機関「銀河クラブ」が握っていた!?米科学論文が徹底考察した【前半】

 

2016.09.09

 

銀河を統括する「銀河クラブ」

galactic_01.jpg
画像は「arXiv」より引用

 博士は同論文で、1つの文明が惑星間通信を実現するまでの期間、それぞれの文明の距離、文明の寿命など数ある要素を総合的に検証。天の川銀河に地球外文明のコミュニティが存在するとしたら、1つの“銀河クラブ”(a Galactic Club)ではなく、いくつもの戦略的惑星間同盟が乱立している可能性が高いと結論づけた。

「もし、たった1つの集団(銀河クラブ)が存在するとしたら、それぞれの文明が極めて長寿でなければ成立せず、文明間の距離も比較的短くなければならない。かなりの数の文明が短期間で銀河中に発生する必要があり、可能なシナリオとはいえない」(フォーガン博士)

 それに加え、たとえ長寿の文明があったとしても、1つの銀河クラブへ全ての文明を加入させる手段が無いという。

 もちろん、仮に全ての文明が同時期に発生し、数百万年以上進化し続けたならば、1つの銀河クラブが存在してもおかしくない。

 だが、博士が最も現実的だと考えるのは、1つの調和のとれた銀河クラブではなく、「互いに抗争状態にある複数の戦略的惑星間同盟」の存在だ。博士によると、地球は保守的な同盟が支配する地域にあるため、地球外文明から干渉を受けていないのだという。

「もしかしたら地球は、“原始的”文明との接触禁止を徹底する保守的な同盟が支配する地域にあるのかもしれない。だが、安定した状態がいつまで続くかは未知数だ」(フォーガン博士)
「人類が地球外文明の信号をキャッチする能力を高めていった時、状況はかわってくるだろう。最悪のケースでは、『接触禁止条約』を無視する同盟が現れるかもしれない」(同)

 深宇宙から発信された “強い信号”を地球文明がキャッチしたことに、銀河クラブや戦略的惑星間同盟が気づいている可能性は高いだろう。もしかしたら、人類の今後の処遇について会議している最中かもしれない。我々は同盟に加入することができるのだろうか、その前に地球外文明に滅ぼされてしまうのだろうか? 真相はその時まで分からない。
(編集部)


参考:「arXive」、「EWAO」、ほか