隕石の衝突があと30秒ずれていたら、恐竜は今もなお生きていたという衝撃の仮説

2017年05月22日 ι コメント(79) ι 知る ι 絶滅・絶滅危惧種生物 ι #

 

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 恐竜を絶滅させたとされる隕石の衝突が30秒ずれていたら、それは海に落下し、被害はずっと少なかったという仮説が発表された。

 その隕石の衝突は地球上の生命の4分の3までを一瞬でなぎ払った。生き残った恐竜も数年のうちに絶滅。衝突で空気中に舞い上がった塵が太陽の光を遮り、気候を大幅に低下させ、深刻な食料不足に陥ったからである。

 しかし、もしたったの30秒だけ衝突が早いか、遅かったりしていれば、恐竜はおそらく生き残っていたと考えられるのだという。


 BBCの「The Day The Dinosaurs Died(恐竜が死んだ日)」という番組では、6,600万年前にユカタン半島から約40キロ離れた場所で起きた隕石の衝突を調査。その結果、落下地点は硫黄化合物が豊富な地域であり、これが一層雲を分厚くさせたことが判明した。

 仮に30秒だけ衝突のタイミングがずれていれば、隕石は大西洋か太平洋に落下し、被害はずっと少ないものになったと推測される。専門家に言わせれば、「極めて残念な場所に落ちた」わけである。

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 隕石の衝突時、最大1,000億トンの硫黄が大気中に巻き上げられた。それは10年間地球を寒冷化させ、ほとんどの生物を絶滅させるに十分なものであった。

 だが恐竜の絶滅は人類にとっては都合がよかったろう。大型肉食爬虫類が消え去ったことで、小さな哺乳類の進出が可能となり、それは進化を通じてやがて人類の登場へと至る。もし隕石がそこに落ちていなければ、我々は今存在していなかったかもしれない。

The Day the Dinosaurs Died: BBC releases trailer for new dino show/ translated hiroching / edited by parumo

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