「Xファイル」で神レベルに面白かったエピソード、ベスト4!…Ⅲ【後半】

 

★ベスト1「第24話 三角フラスコ」

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(C)2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
 

 ある博士が警官に追われ、海に飛び込み、水中に潜伏。数日間生き延びたことがわかったことからストーリーが始まる。モルダーはディープ・スロート(元CIAの政府内密告者)による情報提供をもとに調査を開始。この事件には、末期患者に地球外生命体のDNAを移植することで、超人的体力を与える人体実験が関わっていることを突き止める。では一体、地球外生命体のDNAをどこで手に入れているのだろうか……?

 本作の見所はなんといっても、人体実験のため、水槽に入れられた人間たちをモルダーが発見するシーンだろう。また、これまで懐疑派だったスカリーに異変が起きるのも見どころ。『TVタックル』(テレビ朝日系)ではなかなか味わえないオカルト肯定派の勝利がこの回で体験できる。ネタバレになってしまうので書けないが、後半はとんでもない陰謀カタストロフィーが起きるのでお見逃しなく。


■リアリティ/超人はすでに科学で誕生可能か?

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(C)2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 すでに90年代から、受精卵の遺伝子を操作して「デザイナーベビー」を誕生させるための研究や構想はあったようだが、現代ではその技術が確立されただけでなく、実例もある。また、ゲノム編集「クリスパー」技術の目ざましい進歩により、特定の遺伝子を破壊することも可能になっている。それを鑑みれば、たとえ地球外生命体のDNAではなくとも、超人的な人間を造る技術はすでにあるといっていいだろう。水中呼吸に関しても、2010年以降、水中にいても血中の酸素濃度を一定時間保つ注射や、エラ呼吸をコンセプトとしたガジェットが発表されている。ここでもやはり、「Xファイル」のシナリオには近未来を見通しているかのような設定が多いことに驚かされる。

 

■今回の「Xファイル」に出てきたオカルト情報

・地球上の生物のDNAは4種類のヌクレオチドの組み合わせで作られているが、モルダーが入手した三角フラスコの中から検出された謎のバクテリアから、第5、第6のヌクレオチドが発見され、地球外生命体の存在が明らかになる。
・政府は1987年から、南アフリカの子どもにワクチンと称して謎のDNAを投与してきたらしい。
・陰謀に深くかかわり過ぎると、闇の勢力から殺されるらしい。
・DNAの解析施設が、映画「エクソシスト」のロケ地であるジョージタウン大学だった。
・E.T.の正式名称である「エクストラ テレストリアル」はネイティブでも発音しづらい模様。

 いかがだっただろうか。まだまだ“神回”はあるのだが、文量が多くなり過ぎてしまうので、割愛してしまった。候補から漏れた作品は「炎(念で炎を起こすパイロキネシスもの)」「輪廻(輪廻転生)」「海の彼方に(霊能力もの)」などだ。みなさんにも、今見てもまったく色褪せることがない「Xファイル」にもう一度ハマってみることをおすすめする!
(文=角由紀子/TOCANA編集長)

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