18_80 ヨーロッパ世界の形成と変動 / 西ヨーロッパ中世世界の変容

百年戦争の主な流れ~ジャンヌ=ダルク、シャルル7世戴冠、イギリスの撤退~

著者名: エンリケ航海王子
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はじめに

 

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(シャルル7世の戴冠とジャンヌ=ダルク) 

百年もの間、イギリスとフランスが戦った戦争がありました。クレシーの激戦や英雄ジャンヌの活躍など、後世にもさまざまな物語が伝えられています。 
このテキストでは、その百年戦争の主な流れを説明します。 
 

百年戦争の大まかな流れ


百年戦争は、1339年から1453年まで行なわれたイギリスとフランスの戦争です。 
イギリス王エドワード3世が、フランスのカペー朝断絶に際して、自分の母親の血筋を主張して王位継承権をめぐってフランスと対立し、戦争が始まりました。 
以下がその大まかな流れです。 
 
1328年 シャルル4世死去によりカペー朝が断絶し、ヴァロワ朝始まる
1339年 百年戦争開始。フィリップ6世(ヴァロワ朝)vsエドワード3世(プランタジネット朝)
1346年 クレシーの戦い→イギリスの勝利
1356年 ポワティエの戦い→エドワード黒太子が仏王ジャン2世を捕虜にする
1347年 ペストの大流行
1358年 ジャックリーの乱(フランス国内)
1381年 ワット=タイラーの乱(イギリス国内)
1415年 アザンクールの戦い→イギリス大勝
1429年 ジャンヌ=ダルクがオルレアン解放→シャルル7世戴冠→フランスの反撃
1453年 イギリスはカレー市以外の大陸から撤退
1455年 ばら戦争開始。ランカスター家vsヨーク家
 

おわりに


百年戦争は、イギリス・フランス双方に大きな痛手を遺しましたが、その後のヨーロッパ社会の変容に大きな影響を与えました。 
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