火山噴火の歴史(かざんふんかのれきし)は、火山噴火の記録を列挙している。なお、あらかじめ直接的な噴火によらない火山性ガス土石流などによる被災事例および、特筆すべき点のない噴気活動などは省いた。

 

目次

1紀元前
21世紀 - 10世紀
311世紀 - 18世紀
419世紀
520世紀
5.11901年 - 1950年まで
5.21951年 - 2000年まで
621世紀以降
7脚注
7.1気象庁資料
7.2出典
8参考文献
9関連項目
10外部リンク

紀元前

  発生年   火山名   概要
1. 約210,000 - 120,000年前  -  日本の旗阿寒カルデラ  -  VEI6以上[資料 1]
2. 約120,000 - 110,000年前  -  日本の旗洞爺カルデラ  -  VEI6以上[資料 1]
3. 約110,000 - 105,000年前  -  日本の旗阿多カルデラ  -  阿多火砕流を噴出したカルデラ火山[1]。VEI6以上[資料 1]
4. 約90,000 - 85,000年前  -  日本の旗阿蘇カルデラ  -  VEI6以上[資料 1]
5. 約65,000 - 60,000年前  -  日本の旗箱根カルデラ  -  VEI6以上[資料 1]
6. 約74,000年前  -  インドネシアの旗トバ湖  -  カルデラを形成。数百万いた人口を1万人程度まで激減させ、ヒトの進化のボトルネックになっている可能性がある[2]

詳細は「トバ・カタストロフ理論」を参照

7. 約45,000 - 40,000年前  -  日本の旗支笏カルデラ
日本の旗倶多楽カルデラ
日本の旗アトサヌプリ
 -  VEI6以上[資料 1]
8. 約37,000年前  -  イタリアの旗フレグレイ平野  -  ネアンデルタール人の絶滅に関係している可能性がある。
9. 約29,000年前  -  日本の旗姶良カルデラ  -  VEI6以上[資料 1]
10. 約15,000年前  -  日本の旗十和田カルデラ  -  八戸火砕流により直径約11kmの十和田カルデラ(十和田湖)が形成された[資料 2]。VEI6以上[資料 1]
11. 7,600年前  -  ロシアの旗クリル湖英語版  -  完新世最大と言われる噴火により約7kmのカルデラ湖を形成[3][要高次出典]
12. 6,850年前[4]  -  アメリカ合衆国の旗クレーターレイク国立公園  -  近在のマザマ火山にて山腹が大陥没を起こす大噴火が発生、直径8kmのカルデラが形成された[4]。火山灰は最深で20m以上堆積、偏西風に乗り1,200km以上離れた地点まで飛散した[4]
13. 紀元前1628年  -  ギリシャの旗サントリーニ島  -  島の半分が吹き飛ぶ爆発噴火を起こし、南にあったクレタ島で栄えていたミノア文明が打撃を受け衰退の原因となった、という仮説がある。
またこの島の滅亡はアトランティス伝説のモデルではないかとして有名になった。
14. 約8500 - 8000年前  -  日本の旗ロシアの旗萌消カルデラ  -  成層火山による火砕流台地。
15. 約7,600年前  -  日本の旗摩周カルデラ  -  成層火山形成後にカルデラ形成。VEI6以上[資料 1]
16. 約5,300年前  -  日本の旗鬼界カルデラ  -  噴出量170km3(過去1万年間に地球上で発生した噴火としては最大規模)、広域テフラ鬼界アカホヤ火山灰を放出。

噴火規模は1991年6月3日雲仙普賢岳の約1,000倍、同時期のピナトゥボ山の10 - 15倍と言われており、完新世における地球上最大の噴火。

VEI6以上[資料 1]
17. 紀元前693年  -  イタリアの旗エトナ火山  -  記録に残る世界最古の噴火。

1世紀 - 10世紀

1年 - 1000年まで。

  発生年   火山名   概要
1. 50±100年  -  バヌアツの旗アンブリム島  -  VEI6[12]
2. 79年  -  イタリアの旗ヴェスヴィオ  -  8月24日の大噴火に伴う翌25日朝の火砕流土石流によりローマ帝国時代のポンペイが全滅、約2,000人死亡。
3. 6世紀前半頃  -  日本の旗二ツ岳  -  約30年おきに起こった2回の噴火(二ツ岳渋川噴火、二ツ岳伊香保噴火)で二ツ岳の集落を壊滅させる被害[15][資料 3]
4. 535年416年?  -  インドネシアの旗クラカタウ  -  噴出量不明、世界各地に異常気象による混乱発生。「535年の大噴火」。ジャワ島の歴史書では噴火を416年としている。ジャワ島西部のカラタン文明の崩壊、およびメキシコテオティワカン文明の衰退をもたらしたと考えられている[2]
5. 764年  -  日本の旗桜島  -  天平宝字8年旧暦12月に島の東岸で噴火。スコリア丘の鍋山を形成し、長崎鼻溶岩流を噴出。『続日本紀』によれば、民家56戸が埋没し、80余人が死亡したという。
6. 874年  -  日本の旗開聞岳  -  貞観16年3月25日(旧暦3月4日)に噴火。山頂火口に溶岩ドームを形成。『日本三代実録』によれば、降灰で作物が枯れ川は濁り、病死者多数[18]
7. 888年  -  日本の旗八ヶ岳  -  仁和4年6月20日(旧暦5月8日)に発生した八ヶ岳山体崩壊による千曲川洪水で多数の死者発生。これが八ヶ岳の水蒸気爆発によるものとする仮説がある[19]
8. 915年  -  日本の旗十和田湖  -  噴出量6.5km3。火砕流が周囲20kmを焼き払い、火山灰が東北地方一帯に積もる。湖中より噴火。

扶桑略記』によれば延喜15年(旧暦7月5日)に天が暗くなり、数日後に出羽国より降灰の連絡が届いたという。

米代川流域には、胡桃館遺跡などこの噴火によるラハールで埋没した平安時代前期の遺跡が残る。噴火とラハールが民衆に伝承されたものが『三湖伝説』であるという[20][資料 2]

詳細は「三湖伝説」を参照

9. 946年?(969±20年?)  -  中華人民共和国の旗朝鮮民主主義人民共和国の旗白頭山  -  日本の北海道から東北地方にかけて多量の降灰の分布が確認されている[21]

11世紀