学校のビオトープ例

学校によっては、ビオトープという言葉の代わりに、「ビオランド」という言葉を用いていることもある。ビオランドの名称を使っている学校には、杉並区立第九小学校杉九ビオランド、香川県東かがわ市立相生小学校や東京都武蔵野市立第三小学校、神戸市立雲中小学校、名古屋市立清水小学校 などがある。そのほか、特定非営利活動法人で新潟県東蒲原郡阿賀町中ノ沢の「お山の森の木の学校」でも、ビオランドという言葉を使っている。

 

ドイツのビオトープ

ドイツのビオトープは、ビオトープ作りがすでにドイツ連邦自然保護法という法律によって義務付けられている。1970年代に黒い森が酸性雨の被害を受け、開発優先社会から自然が再生できるよう配慮する運動から、自分たちで森を再生する試みとして市民のあいだから生まれ発展したとされる。

ドイツのビオトープといっても、一つのまとまった森林や岩盤が露出した崖地、極端に乾燥した裸地など、さまざまな環境に存在するものがみられる。 ベルリンの壁が、緑の帯として最大のビオトープネットワークになっている。それは1989年ベルリンの壁崩壊に至るまで、東西ドイツを分け隔ててきた、長さ1400㎞の境界線沿いの幅50~200mの帯状の地域である。人々が壁に近づくことができなかったため、ここには手つかずの自然が自由に、豊かに繁殖することができた。そのため、多様な生息空間(ビオトープ)が帯状に連なり、付近に散在するビオトープをつなぐ回廊の役割を果たしている。

  • ヤクスト川 ... ドイツ、バーデン=ヴュルテンベルク州を流れる河川。急斜面のブドウ畑は、近年急速に減少しており、貴重なビオトープが形成されている
  • オイテン泥炭 ...ドイツ連邦共和国ニーダーザクセン州のフェルデン郡に属す単一自治体の町村。採掘が行われていた場所は現在多くのビオトープがある
  • ラインガルテンホイヒェルベルクの麓 ... ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州ハイルブロン郡に属す自治体町村。 近郊のレクリエーション施設、ホイヒェルベルクの麓に2つのアイヒボット湖の周辺地域は、樹木園や遊技広場の他、ビオトープともなっている
  • エルゼンフェルト湿地ビオトープ ... ドイツ連邦共和国バイエルン州ミルテンベルク郡に属す市場町。かつての屋外プール施設に、バイエルン州北部最大の多目的ビーチスポーツ施設として2000年にニューアル 湿地ビオトープも形成された
  • ジークフリート線#ジークフリート線での自然保護 ...ジークフリート線は1930年代後半にドイツのフランス国境地帯を中心に構築されたドイツの対フランス要塞線
  • ヴァインスベルクアルテ・ツィーゲライ ... ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州ハイルブロン郡に属す小都市。古くから地元にあったレンガ工場をレクリエーション施設(「旧レンガ工場」)として、1990年一般開放。沼のある湿地帯となっている西側の一部は、広いビオトープとしてそのまま保存された
  • ブリュール (バーデン) ...ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州ライン=ネッカー郡に属する町村。ライン川沿いに広がる、シュヴェツィンガー・リートヴィーゼンやバッコーフェン・リートヴィーゼンは、数多くの様々に異なった特徴を持つビオトープを形作っていることで自然保護の観点から高い環境上の意義をもつ
  • エッシェルブロン#カレンベルク採石場 ...エッシェルブロンは、ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州ライン=ネッカー郡に属す町村
  • ハルトハウゼン・アム・コッハー湿地のビオトープ ...ドイツ連邦共和国バーデン=ヴュルテンベルク州ハイルブロン郡に属す農業を主産業とする町村。ブフスバッハタールは、ゴホゼンとコッハーシュタインスフェルトの間、直線化されたコッハー川の古い川筋と新しい運河の間の中州にある湿地のビオトープであり、自然文化財となっている
  • レグニッツ川 ... ドイツバイエルン州を流れる河川。周辺に湿ったビオトープが形成され、一部の水車はビオトープが保持するために機能している

脚注