ベトナム戦争 ⅡⅡ:20年戦争:サイゴン陥落と南ベトナム崩壊 

 

南北ベトナム統一

サイゴン陥落とそれに伴う南ベトナム政府の崩壊後、1969年南ベトナム解放民族戦線と民族民主平和勢力連合、人民革命党によって結成されていた南ベトナム共和国臨時革命政府が南ベトナム全土を掌握した。しかし臨時政府は、北ベトナムのベトナム労働党の指示に基づいて秘密党員が樹立したものであり、主要閣僚職はいずれも南ベトナム解放民族戦線内の労働党員に占められていた傀儡政権であった。

サイゴン市内にあるホー・チ・ミンの銅像

南ベトナム共和国臨時政府は正式な政府に発展すること無く、1976年4月にジュネーブ協定以来の懸案であった南北統一選挙が行われ、7月1日、南北ベトナム統一とベトナム社会主義共和国樹立(北ベトナムによる南ベトナムの吸収)が宣言され、「南ベトナム共和国」はサイゴン市陥落から1年余りで消滅した。

統一後はピアストルとドンの通貨の統合や行政官僚組織の再編成、民間企業の国営企業化が進められた。また、その後旧サイゴン市に周辺地域を統合して北ベトナムの指導者「ホー・チ・ミン」の名前を取った「ホーチミン市」が新たに制定された。

第三次インドシナ戦争

カンボジア内戦と中越戦争

インドシナ半島はその後も安定せず、1976年7月2日に南北ベトナム統一によりベトナム社会主義共和国が成立した後も、1979年には無差別虐殺を繰り返していたポル・ポトによる独裁の打倒を掲げて民主カンプチアに侵攻してカンボジア内戦カンボジア・ベトナム戦争)が勃発し、これに対して中華人民共和国がベトナム社会主義共和国に懲罰と称し侵攻して中越戦争が起きた。カンボジア・ベトナム戦争と中越戦争を合わせて第三次インドシナ戦争ともよばれる[126]

主に参加した航空団・部隊一覧

アメリカ合衆国