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2017.04.28 ヘルス・ライフ
アイスクリーム、人体に悪影響の懸念…発がん性、動物実験で内臓肥大の添加物使用の恐れ
文=郡司和夫/食品ジャーナリスト
【この記事のキーワード】アイスクリーム, ラクトアイス, 添加物, 発がん性
2008年に加工デンプンとして表示することが認められたのは、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、酢酸デンプン、酸化デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプンの11品目です。欧州食品科学委員会(SCF)は、このうちプロピレンオキシドを使って製造された加工デンプンについて、「乳幼児に使うべきではない」と警告しています。
加工デンプンは、ここ数年、非常に使用量が増えています。ジャガイモなどからつくられる天然のでんぷんとはまったく別物ですので、くれぐれも勘違いしないようにしてください。
「乳化剤」は、牛乳中の脂肪分を均一に混ぜるための添加物で、アイスクリームでは大豆レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビンタン脂肪酸エステルなどがよく使われています。大豆レスチン以外の乳化剤は要注意です。グリセリン脂肪酸エステルはハムスターの実験で肝臓肥大、腎臓の石灰化の報告があります。また、ソルビタン脂肪酸エステルは動物実験で肝臓、腎臓の肥大が見られたほか、染色体異常の報告があります。
「安定剤(増粘多糖類)」は、組織をなめらかにし、保形成をよくする添加物です。増粘多糖類と表示されている場合は、複数の増粘剤が使用されています。何が使われているかは、メーカーが情報公開しない限り、消費者が判断することはできません。仮にトラガントガムやカラギーナンが使われている場合、いずれも発がん性が指摘されているので気をつけなければなりません。
「カラメル色素」は、昔ながらの砂糖を熱してつくられたI型カラメル色素以外は要注意です。たとえば、尿素を使って大量生産されたカラメル色素からは、発がん物質が生成されています。
「香料」は、バニラアイスの場合、主に使用されているのは合成香料の「バニリン」と推測されますが、一般的に香料成分は食品メーカーの最高機密とされています。どんな匂いを出すかで、ヒットするかどうかが決まるからです。通常、香料として10種類くらいの化学物質が調合されています。バニリンもそのなかのひとつです。バニリンは、動物実験で成長障害、肝臓、腎臓、脾臓肥大の異常が観察されています。匂いに騙されてはいけません。
「甘味料」に合成甘味料のアセスルファムK(カリウム)が使われているものは、
アイスに限らず食べないほうが無難です。砂糖の約200倍の甘さがあり低カロリーとされていますが、犬に2年間食べさせた実験ではリンパ球の減少が見られています。つまり、
免疫系統へのダメージが心配されるのです。
(文=郡司和夫/食品ジャーナリスト)
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