スパイ
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1939年のイギリス映画については「スパイ (1939年の映画)」を、2015年のアメリカ映画については「SPY/スパイ」を、「SPY」表記については「SPY」をご覧ください。 |
スパイ(英語: SPY)とは、敵対勢力などの情報を得るため、諜報活動などをする者の総称である。
目次
- 1概説
- 2機関員(インテリジェンスオフィサー)
- 3協力者(エージェント)
- 4産業スパイ
- 5その他
- 6現代の情報機関
- 7スパイ本人による回顧録
- 8著名なスパイ
- 9スパイをテーマとした作品
- 10脚注
- 11関連項目
- 12外部リンク
概説
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英語では、スパイは主に敵を表し、味方は主にエージェントと呼ぶ[1]。中国語では、敵を間諜、細作、姦細、敵奸、探子などと呼び、味方を工作人員や政治指導員などと呼んでいる[1]。日本語では、敵味方を区別せず、どちらも工作員(こうさくいん)と呼ぶ[1]。諜報員(ちょうほういん)、密偵(みってい)、間諜(かんちょう)とも呼ばれる。古くは細作(さいさく)とも呼ばれていた。
政治・経済・軍事・科学技術などの情報を、いち早く入手して味方に知らせつつ、敵の活動を阻害・撹乱することが主な任務とされる。
その存在が古代から有ったと言われ、世界各地の神話や古文書にも、しばしば描写される。例えば、ギリシャの英雄オデュッセウスの「トロイの木馬」が世界的に有名である。また『孫子』では、用間として一章が設けられており、離間工作の方法、敵の間者を二重スパイとして活用する反間などの手法が記されている。ちなみに日本では、戦国時代の忍者が該当しており、明治時代の一連の士族の反乱の初期から『スパイ』としての活動が行われていた。
『Spy』は、『Espy (見つける、探し出す)』と同じで、古期フランス語で 『Espion(見張る者)』を意味しており、『Espionage (諜報活動:現仏語)』の語源。印欧語で『見る』を意味する語幹『Spek』に由来する。
近代以降、各国で情報機関が組織され、スパイ活動の展開が行われている。情報機関は組織として情報を収集するので、スパイは、自分が何のためにそれをさせられているのか分からないということもある。また、ジャーナリストを装ったスパイや、ジャーナリストが同時にスパイ活動をもこなす場合もあるため、スパイとジャーナリストの境界線は非常に曖昧で、戦場において捕虜になった場合に、ジャーナリストであったことが証明されても直ちに解放される保証はない[2]。
小説、映画の影響によって派手な活動が連想されがちであるが、古典的表現である「外套と短剣」に表されるように、実際のスパイは地味な活動をしていることが多い(これは特殊部隊などにもいえる)。
現代のスパイは、機関員(インテリジェンスオフィサー)と協力者(エージェント)に分けられる。