超過医療費
特定の疾病原因による患者増加の結果として増加した国民医療費分を、超過医療費と呼ぶ。2003年の日本総合研究所 (株式会社)志水武史研究員による研究[11]によると、「喫煙」・「排気ガス」・「アルコール乱用」による超過医療費は、1999年時点で約3兆1,898億円、2025年時点における超過医療費の総額は約7兆4,791億円と推計している。
超過医療費を抑制するために、同研究は以下の提案を行っている。
- 外部費用である超過医療費を課税によって内部化し、喫煙・排気ガス・アルコール乱用の水準を適正化する。
- 公共交通機関を整備し、自転車等の代替交通手段を促進する。
- 自動車集中に対する規制を強化する。
- 健康日本21の促進など、価格以外の包括的手法を組合わせ、喫煙・飲酒の適正化を図る。
喫煙と排気ガスに対して課税・課徴金を用いて内部化した場合の医療費抑制効果は2025年時点で年間約269 億円と推計している。また、喫煙、排気ガス、アルコール乱用に対し、内部化以外の抑制策を実施した場合の医療費抑制効果は、2025 年時点で年間約1兆1,511億円と推計している。