【警告】首都直下地震で西麻布田園調布銀座渋谷は即崩壊!国土…Ⅰ【前半】
■西麻布は超ヤバい!?
画像は「国土地理院」より引用
では、東京の高級住宅地を詳しく見てみよう。最初は「港区西麻布4丁目」を「自然地形」マップで検索してみた。明治・大正時代から山の手の高級住宅街として知られる土地だ。表示されたマップでは、「台地・段丘」を示すオレンジ色が目立つが、これについては前述したので省略する。しかし、川辺や道路沿いに目を移すと黄緑色に塗られた部分が見られ、そこをクリックすると「氾濫平野」とある。土地の成り立ちは、「起伏が小さく、低くて平坦な土地。洪水で運ばれた砂や泥などが河川周辺に堆積したり、過去の海底が干上がったりしてできる」とのことだ。
画像は「国土地理院」より引用
次に、西麻布4丁目の「人工地形」マップを見てみると、その地域の大半に色がついていることに驚かされる。同じ東京都とはいえ、筆者が住む小平市と比べると、それだけ人の手が加えられた土地が多いということだ。ピンク色で示された土地は、前述した「盛土地・埋立地」で、水色部分も同様に「切土地」となっている。
こうして見ると、たとえ都内有数の高級住宅地であっても、地形という観点からは災害リスクが高い「氾濫平野」であったり、地盤崩壊のリスクがある「盛土地・埋立地」や「切土地」といった問題の多い土地であることがわかる。特に「氾濫平野」は、前述のように河川の氾濫や地震時の液状化現象が懸念される場所なのだ。
■田園調布、銀座、渋谷も壊滅する!?
画像は「国土地理院」より引用
次に、昔から有名人が多く暮らす“高級住宅街の代名詞”である大田区田園調布はどうだろうか。地図が表示され、まずパッと見で気がつくのは、多摩川が近いために地盤が弱いということだ。その半分ほどは災害リスクが低い「台地・段丘」ではあるものの、「山地」を示す薄いピンク色の部分も目立ち、土地の成り立ちは「尾根や谷からなる土地や、比較的斜面の急な土地。山がちな古い段丘崖の斜面や火山地を含む」とある。自然災害リスクとしては「大雨や地震により、崖崩れや土石流、地すべりなどの土砂災害のリスクがある」とのこと。その他に、川からごく近い場所や低地は、前述した黄緑色の「氾濫平野」にもなっている。
どうやら、都心の一等地である田園調布も、災害リスクという点では決して安全とは言い切れないようだ。このように、たとえ都会の高級な土地であっても、実は災害が発生すると大いなる被害に見舞われるという場所は多いのだ。
画像は「国土地理院」より引用
ほかにも中央区銀座は、江戸時代からの埋立地であり、その大半は「砂州・砂丘」とあり、「強い地震で液状化現象しやすい」という。また渋谷区渋谷を見ると、特に渋谷駅周辺は「氾濫平野」であり、河川の氾濫や液状化のリスクが高い。渋谷はその地名からもわかるように谷地であり、もともと災害リスクが高い土地なのだ。このように人気が高い街は、たまに買い物などに訪れるには良いだろうが、災害リスクを最優先で考えた場合、勤務地や居住地としては適さないと指摘せざるを得ない。
画像は「国土地理院」より引用
今回は東京に絞って見てきたが、一般の住宅地であろうと、人気のある商業地や高級住宅地であろうと、もはや安全とは言い切れないという実態がわかっただろう。これからの住居地選びでは、地域のブランド性や交通の利便性などより、何よりもまず「できるだけ災害リスクが低い土地」という条件を重視すべきではないか。首都直下地震がいつ起きてもおかしくないとされる現在、あなたの家族や大切な人の命を守るためにも、自分が住んでいる(住もうとしている)土地の災害リスクをよく確かめておくことを強くお勧めする。
百瀬直也(ももせ・なおや)
超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。ブログ:『探求三昧』、『防災三昧』、Web:『沙龍家』、Twitter:@noya_momose