エイベックス関連会社の執行役員がグラドルを強姦未遂

 

 今週木曜日発売の「週刊文春」(文藝春秋)2017年4月27日号に、またもやエイベックスに関するスキャンダルが掲載された。エイベックス・グループ・ホールディングスの千葉龍平元副社長も参加したパーティーで、エイベックスの関連会社・エイベックス通信放送の執行役員を務めていた男が、そのパーティーに参加したグラビアアイドルに強姦未遂の暴行を加え、3000万円という異例の示談金を払っていたというのである。

 記事によれば、騒動は15年10月、千葉元副社長と松浦勝人社長が共に建設した軽井沢の別荘で起きた。エイベックスの男性社員やグラビアアイドルなど10名が参加したパーティーの深夜、執行役員の男が酒に酔って休んでいたグラビアアイドルの女性に関係を迫る。激しい抵抗の末レイプこそ免れたものの、女性は手足に痣が残るほどの被害を受けたという。

 この件を受けて女性は被害届を出すも、昨年2月、示談金3000万円が支払われることで示談が成立。その後、強姦未遂を働いた男はエイベックス通信放送の執行役員を辞任し、エイベックス・エンタテインメントも退社。千葉元社長はエイベックス・グループ・ホールディングスの副社長を退任し、エイベックス通信放送を含んだ複数の子会社の代表からも退いた。現在は、アメリカで新たに設立された子会社・Avex International Holding Corporationの副会長COOとなっている。エイベックスの広報担当者はこれらの人事と強姦未遂事件との因果関係を否定しているが、記事内で解説する今井秀智弁護士によれば、こういった事例で支払われる額として3000万円の示談金は非常に高く、「よほど悪質な行為があったか、別の事情があったのかも知れません」としていた。

 ここ最近立て続けに起きるエイベックスまわりのスキャンダルの根っこには常に、この企業がもつマッチョ体質の弊害が見え隠れする。

 昨年12月、エイベックス・グループ・ホールディングスが「実労働時間を管理していない」、「長時間残業をさせている」、「残業代を適正に払っていない」として、三田労働基準監督署から労働基準法に基づく是正勧告を受けた件は大きく報道された。

 

新田 樹

次のページ 労働基準監督署の勧告を揶揄するエイベックス社長の言葉が大炎上