ヨーガ

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庭園に坐すヨーギー

シリーズからの派生
ヒンドゥー教
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ヨーガ: योग (Yoga_pronunciation.ogg 聞く), yoga)は、古代インドに発祥した伝統的な宗教的行法で、心身を鍛錬によって制御し、精神を統一して古代インドの人生究極の目標である輪廻転生からの「解脱(モークシャ)」に至ろうとするものである[1][2]ヨガとも表記される。漢訳は瑜伽(ゆが)。

1990年代後半から世界的に流行している、身体的ポーズ(アーサナ)を中心にしたフィットネス的な「現代のヨーガ」は、宗教色を排した身体的なエクササイズとして行われているが、「本来のヨーガ」はインドの諸宗教と深く結びついており、バラモン教ヒンドゥー教仏教ジャイナ教の修行法でもあった[3]。現代ではインドのカトリック教会でもヨーガが取り入れられ、クリスチャン・ヨーガとして実践されている[4]

ファイル:Yoga.webm

ヨーガの解説動画
(スマートフォンにて閲覧の場合はフリーなライセンスで提供されている[1]の動画参照)

 

目次

 

 

概説

 

プラーナーヤーマを試みる男性

森林に入り樹下などで沈思黙考に浸る修行形態は、インドではかなり古い時代から行われており、アーリヤ人侵入以前のインダス文明から行われていたと言われている[5]仏教に取り入れられたヨーガの行法は中国・日本にも伝えられ、坐禅となった[† 1]ウパニシャッドにもヨーガの行法がしばしば言及され、正統バラモン教ではヨーガ学派に限られずに行われた[† 2]ジャイナ教でもヨーガの修行は必須であり、仏教の開祖である釈迦もヨーガを学んでいる[2]。祭儀をつかさどる司祭たちが神々と交信するための神通力を得ようと様々に開発した思想と実践法は、2-4世紀に六派哲学ヨーガ学派の根本経典『ヨーガ・スートラ』として、現在の形にまとめられたと考えられている。

ただし、今日ではヨーガと呼ばれるものの多くは動的なものであり、人間の心理に重きを置く静的な古典ヨーガの流れではない。伝統的な動的ヨーガは、肉体的・生理的な鍛錬(苦行)を重視し、気の流れを論じ、肉体の能力の限界に挑み、大宇宙の絶対者ブラフマンとの合一を目指すハタ・ヨーガ[2]のヴァリエーションである[7]。「ハタ」は「力、暴力、頑固」などを意味する[7]。ハタ・ヨーガはヨーガの密教版ともいうべきもので、12-13世紀のシヴァ教ナータ派のゴーラクシャナータ英語版)(ヒンディー語でゴーラクナート)を祖とする[7]ムドラー(印相)や、プラーナーヤーマ(調息、呼吸法)、シャットカルマ(浄化法)などの身体的修練を重視した。ハタ・ヨーガの主張はヒンドゥー教のシヴァ派やタントラ仏教(後期密教)の聖典群(タントラ)、『バルドゥ・トェ・ドル(チベット死者の書)』の説と共通点が多く、プラーナ(生命の風、)、ナーディー(脈管)、チャクラ(ナーディーの叢)が重要な概念となっている[2]

伝統的ハタ・ヨーガとは別の系統として、1990年代後半から、身体的ポーズ(アーサナ)に重点を置いたヨーガがアメリカ、イギリスなどの英語圏を中心に世界的に流行している[8]。この近現代のヨーガは、日本においてもアメリカなどの影響により、今世紀に入って爆発的な広がりを見せている。「アーサナ」の実践にその特徴がある。宗教学者のデミケリスはこうしたヨーガを「現代体操ヨーガ(Modern Postural Yoga)」と呼んでいる[9]。この現代の「ヨーガ教室」等で教えられているヨーガは、20世紀前半のインドで西洋の体操やボディビルディングなどの外来の身体鍛錬英語版)を取り入れてインド人のための国産エクササイズを作ろうとする動きから生まれた「創られた伝統」を直接的な起源としており、現代のヨーガと元来のヨーガにおける「yoga」とは似て非なる「同音異義語」であると言える[10]健康法として多くの効果が喧伝される一方、心身に対する様々な危険性も指摘されている[11][12]

また現代では、様々な文献が翻訳・執筆され容易に入手できるため、書籍や映像により独習されることも少なくない。ヨーガを取り入れていたオウム真理教の教祖麻原彰晃は、正規のグルにつかず文献を基に独学で修行しているが、このことがのちに様々な問題を生ぜしめた要因のひとつであるとも言われている[13][14]。その一方、アヌサラ・ヨーガ英語版)やビクラム・ヨーガといった巨大ヨーガ教室のトップがセクハラ、パワハラ、性犯罪で告発されるなどのトラブルもあり、商業化された現代のヨーガで、指導者に帰依することは妥当かどうか疑問も持たれている[15]