>  > 2015年注目の最新技術10選!!

2015.03.13

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有吉杏子

未来

 

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※イメージ画像:Thinkstockより

 2000年代も早15年目。この15年間でもiPhoneやハイブリットカー、YouTubeなど、世の中が大きく変わるようなテクノロジーがたくさん誕生し、私たちの生活を豊かにしてきた。そして日進月歩とはよく言ったもので、世界を変えるようなテクノロジーが日々生まれてきている。今回は編集部で選んだ2015年、注目の最新技術10を紹介しよう。

【1】マジックリープ

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画像は、「Magic Leap」より

 昔からよく未来が舞台の映画では、実際にはそこにいないはずの人物がホログラムとして登場し、話したりすることが出来るという描写が存在していた。

 これらは、今までフィクションの中でしか存在しえなかったが、フロリダ発のスタートアップ『Magic Leap(マジックリープ)』が開発中のテクノロジーで、いよいよ現実の物として我々の生活に登場するかもしれない。

 「マジックリープ」は、Googleを筆頭に様々な企業から500億円以上もの投資を受け、この技術の開発に当たっていることでも話題になっている。彼らが開発している3Dテクノロジーは、人が通常物を見る時と同じように3Dホログラムを見ることができ、また3D映画のように3D酔いを起こすこともないそうだ。そして何より驚きなのは、そのホログラムには感触もあるということだろう。例えば、ミニロボットの映像を腕で歩かせるとその足取りを肌で感じるとることも可能になる。

 まだ隠されていることも多い「マジックリープ」だが、この技術によって、ビデオチャットで相手を身近に感じられたり、バーチャルツアーを心身とも共堪能できたりすることができるなど、夢は広がるばかりである。

動画は、YouTubeより


【2】液体生検検査

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※イメージ画像:「technologyreview.com」

 近年、日本では2人に1人はガンになり、3人に1人はガンで死亡すると言われている。このガンの治療を大きく左右するのが発見時期である。だが現在の技術では膵臓ガンなど発見の難しいガンもあり、発見された時点ではもう治療が間に合わないということも残念ながら多くある。その問題点を改善するかのような研究が、現在注目されている。
 
 デニス・ロー教授は、1997年にお腹の中にいる胎児のDNAが母親の血液中に流れていることを発見し、妊娠中にダウン症候群の検査を可能にした人物だ。ロー教授はこの方法をガン検査にも適用するための研究にも携わってきた。

そして近年、教授は血液中に流れる死んだガン細胞を見つけ、ガンの早期発見に繋がる技術を確立したのである。これが実用化されれば、毎年の健康診断で行う血液検査でガンがあるかないかを調べることが出来るようになる。この検査によって救われる命が増えることに期待したい。

 

 

【3】脳組織の解明

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※イメージ画像:「technologyreview.com」

 ガンと同様に年々大きい問題となっているのが、痴呆や精神病など、脳の分野の病気である。科学の進歩によって解明されることが期待されているが、こちらにも明るい光が差し込んできている。
 
 現在、オーストリアのバイオテクノロジー研究所(IMBA)では、人間の皮膚細胞から脳神経細胞を育てる実験が行われている。この方法を利用すれば、例えば痴呆や精神病を患っている患者の皮膚細胞から、その人自身の脳の状態がハッキリとわかる脳細胞を育てることが可能になり、状態や原因を詳細に分析できるようになるのである。
 
 またこのミニ脳を用いて、特定の薬に対してどの様な反応を示すか、遺伝的な影響がどの程度出ているかなどを観察することが可能になるという。さらに研究を担っているマデリン・ランキャスターは、病気に関することだけでなく、人間を人間とするものはなんなのか、という疑問に対する答えが見つかるのではないかと期待しているという。


【4】車同士のコミュニケーション

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※イメージ画像:Thinkstockより

 2000年代に活躍しているものといえば、ソーシャルネットワーク(SNS)などのコミュニケーションツールがある。SNSによって、“どこにいる”、“何をしている”、“誰といる”、“機嫌がいい、悪い”、などの情報を世界中の誰とでも交換できるようになった。子供からシニアまで多くの人が何らかの形でSNSを利用している現代だが、これからはなんと車も利用するようになるかもしれない。

『Car to car communication(車同士のコミュニケーション』と呼ばれる、ミシガン大学を中心として開発されている技術は、衝突を避けるために、車同士がお互いのスピード、ブレーキの状態、タイヤのポジションなどの情報を通信によって把握し、もし衝突の危険がある場合はアラームとアナウンスによって運転手に知らせるというものだ。

 現在でも、目の前の障害を察知する機能は実用化されているが、この新技術では200~300mの範囲で、他の車の状況を把握することが出来るため、危険回避の可能性がぐっと上がることになるだろう。
 
 この技術を実用化するにはまだ障害も多いということだが、近年中の実用化を目指しているという。