そして米軍は無敵となる。弾丸をもはじく超人になれるアーマー「タロス」が完成間近
2013年10月17日 ι コメント(153) ι 動画 ι サイエンス&テクノロジー ι #
弾丸を弾き、暗視能力にすぐれ、怪力で重いモノを軽々と持ち上げ、負傷した場合には泡で傷口をふさぐ。まるでアメコミに登場するヒーローのような、そんな戦闘用スーツが、米陸軍の研究者たちにより開発されているという。早ければ来年にも第一世代が登場するとのこと。
このスーツはタクティカル・アサルト・ライト・オペレータスーツ(Tactical Assault Light Operator Suit)と呼ばれるもので、その頭文字をとって「タロス(TALOS)」と名付けられた。
タロスは、銃弾を受け止めることができるリキッドアーマー(衝撃を与えると硬化する液体素材)でできており、動力付き外骨格によりどんな重い機材でも持ち運ぶことが可能となっている。また、複数のコンピューターが内蔵されており、暗視装置だけでなく、ヴァイタルサイン(心拍数・血圧・体温等)のモニターや、泡で傷口を密封する機能などを備えている。
これらの能力によって、「対衝撃性能を高めた超人的な力」がもたらされ、すでに精鋭の集まりである特殊作戦部隊が、「戦場でほぼ無敵になる。」と米陸軍は述べている。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の技術者らが今回開発しているリキッドアーマーは、磁性流体を利用して作られている。磁界や電流をかけると、数ミリ秒で液体から固体に変わるというしろものだ。研究を率いたガレス・マッキンリー博士は、磁性流体を利用するこの技術を11年間にわたり研究し続けてきたという。
こちらがそのデモンストレーションCG映像なのだが、なんかすごいことになっている。
まるで夢のようなスーツだが、まだ問題点はある。それはこのスーツの重さにあるそうで、今後は軽量化を図るための研究が進められていくという。他にも動力源をどうするかという問題も残されている。現時点では兵士が、がさばる油圧システム用のポンプや、重い電池をたくさん持ち歩いていかなければならない。
米国特殊作戦軍(USSOCOM)で調達を担当するジム・ガーツ氏は、「USSOCOMではTALOSに関して、従来の軍事産業だけでなく、技術の設計・構築・テストを実施できる学術機関、起業家、研究所など広範囲な組織から報告を受けたいと考えている」と述べている。
今年7月に行われたタロス関連のイベント
via:dvice
動力源、軽量化がクリアできたその時、リアル・アイアンマンがついに誕生することになるのだろうか。
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