ホーキング博士、「天国は存在しない。暗闇が怖い人間のための架空の世界」」
2011年05月18日 ι コメント(196) ι 知る ι サイエンス&テクノロジー ι #
英国の宇宙物理学者スティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)博士は、16日の英紙ガーディアンのインタビューで、天国について「暗闇が怖い人間のための架空の世界」と述べ、宗教の根幹を成す概念を改めて否定したそうだ。
ホーキング博士、天国を否定 「暗闇が怖い人間のための架空の世界」 国際ニュース : AFPBB News
ホーキング博士は、世界各地でベストセラーとなった『ホーキング、宇宙を語る(A Brief History of Time)』(1988)では「神というアイデアは、宇宙に対する科学理解と必ずしも相いれないものではない」と記していたが、その後四半世紀で宗教に対する態度は著しく厳しいものになった。
2010年の『ホーキング、宇宙と人間を語る(The Grand Design)』では、「宇宙創造の理論において、もはや神の居場所はない」と述べている。物理学における一連の進展により、そう確信するに至ったという。
博士は今回のインタビューで、自分の考えは21歳の時に発症した運動ニューロン疾患との闘いにも影響されていると語った。
「わたしはこの49年間、死と隣り合わせに生きてきた。死を恐れてはいないが、死に急いでもいない。やりたいことがまだたくさんあるからね」
「脳はコンピューターのようなもの。部品が壊れれば動作しなくなる。壊れたコンピューターには天国も来世もない。天国は、暗闇を恐れる人間のための架空の世界だよ」
信じることで救われると教えられていた「神」の存在の是非は、高名な科学者にとっては無意味な存在となっているようだけど、精神世界という別の世界では、やはり必要不可欠なものであるということは長い歴史が物語っているかもしれないね。