ほんのちょっとでもややこしい問題だと感じた場合、自分自身にも大いに関係のある重大な問題であるにもかかわらず、さっと視線を逸らし、顔を背け、見なかったことにする、聞かなかったことにするという、あまりにも小心な、そしてあまりにも卑劣な生き方の蔓延こそが、この国を救いがたい疲弊へと追い込んでいる最大の元凶でしょう。【橋下徹渡部裕介松浦亜弥】
あるいは、冷徹なまでに過酷なその大問題から逃れられないと悟ったとき、本質と核心を直視しようとせず、お涙頂戴の安っぽい情緒にすがりついて対処し、解決に向かって前進を始めたかのようにつくろい、自分はこの問題から逃げたりしなかったのだとか、積極的に参加したのだとかのたぐいの自己愛的な自己満足でけりをつけようとします。
そして手に負えそうにない問題は、騒ぐだけ騒ぎ、わめくだけわめいて、それだけで気が済むと、あとはさっさと忘れてしまう方向で生きようとします。残されるのは、安易な無力感と挫折感、それに、自立の精神の著しい欠落の露呈ということになり、その繰り返しがこの国をこの程度にしてしまったのでしょう。
正義に裏打ちされた真の怒りは、独立した一個の人間としての誇りを持てるかどうかにかかっているのです。その誇りを持てるかどうかによって、人間らしい人間になれるかどうかが決定されるのです。そしてその誇りは、自身のなかの弱さをひとつずつ叩き出すことからしか身につくことはありません。
あるいは、冷徹なまでに過酷なその大問題から逃れられないと悟ったとき、本質と核心を直視しようとせず、お涙頂戴の安っぽい情緒にすがりついて対処し、解決に向かって前進を始めたかのようにつくろい、自分はこの問題から逃げたりしなかったのだとか、積極的に参加したのだとかのたぐいの自己愛的な自己満足でけりをつけようとします。
そして手に負えそうにない問題は、騒ぐだけ騒ぎ、わめくだけわめいて、それだけで気が済むと、あとはさっさと忘れてしまう方向で生きようとします。残されるのは、安易な無力感と挫折感、それに、自立の精神の著しい欠落の露呈ということになり、その繰り返しがこの国をこの程度にしてしまったのでしょう。
正義に裏打ちされた真の怒りは、独立した一個の人間としての誇りを持てるかどうかにかかっているのです。その誇りを持てるかどうかによって、人間らしい人間になれるかどうかが決定されるのです。そしてその誇りは、自身のなかの弱さをひとつずつ叩き出すことからしか身につくことはありません。