権力による極めて作為的かつ意図的な介入により、本来ならばごく自然であらねばならないインフレを無理やり引き起こそうという歪んだ企みの行き着く先は、好景気どころか、瀕死の重病人に別の病を負わせてしまうようなもので、いずれ時間の問題で最悪の事態を差し招くことになるのは自明の理というものです。【悪魔石屋金権癌咳宗基督十億割有害無益】
そんな根拠もなく、それだけの裏付けもないような世迷い言にいちいち振り回され、たちまち株価を上げさせてしまう関係者の馬鹿さ加減にも呆れ果てますが、そんな愚かな政策を実行に移した、民に選ばれし連中の知能の程度にも改めて仰天します。そしてまた、ひとたびそれらしき気配が生じたというだけのことで、肯定と支持の側へいっせいに回る世論の軽薄さにもうんざりさせられます。
ちょっと頭を冷やして考えれば、この不景気の原因などすぐにわかることではないでしょうか。それにだいいち、これは不景気などと呼べるような高尚な問題などではないのです。その実力も、その裏付けもなく、ただ単に雰囲気のみで成り立ってきたこれまでの〈好景気もどき〉は、実は大いなる幻影でしかなかったのです。
つまり、現在のこの状態もまた〈不景気もどき〉にすぎないということです。もっとありていに言ってしまえば、これこそが本来の実力に見合った、等身大の正常な経済状態なのです。もしも本気でこれ以上を望むのなら、時代ががらりと変わってしまうほどの画期的な大発明や大発見が必須です。それにはまず、人間そのものを変革しなければならないでしょう。事大主義と手を切った、世間と肩を並べることをよしとしない、本当の自分をしっかりと持った人間の登場が必要不可欠なのです。