I 罠 get であります!
この度「リク魔人」の妄想宝物庫様 のseiさんより、
罠を奪取して参りました☆(ノ∀<)
文章構成力皆無のため色々とツッコミどころ満載です。
広い御心で読んで頂けたらと思います。
す、進んじゃいねぇ…orz
それでは以下より本文です。
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a dense fog
向かったスタジオ先では既に氣比がキョーコと何か話をしているようだった。
あの子は…いくらスタジオ内とはいえ、
あいつと二人だけで話すなんて…なんて無防備なんだ!
あまりの警戒心のなさに彼女にまで怒りの矛先が向かってしまう。
「あれ、敦賀君…?おはよう、どうしたんだい?」
監督が声をかけてきたため、波立った気持ちを瞬時に抑えた。
「おはようございます。いえ、ちょっと京子の演技が気になって…。
様子、見させてもらっても良いですか?」
「やっぱり君たちは相変わらず仲が良いんだね。勿論、大歓迎だよ。
まぁ、問題のシーンも変更入れたし、大丈夫だと思うけど。」
「え、変更ですか?」
「ああ、昨日氣比君から申し入れがあってね。もっと軽いものに出来ないかって。
もともとあのシーンは少し問題にはなってて、
スポンサーと話し合いはされていたから、急遽変更になったんだ。」
「そうなんですか…。」
「さて、もうそろそろかな。じゃあ、ゆっくり見ていってね。」
「有難うございます。」
…変更だって?どういうことだ?
アイツ…氣比は一体何を考えている?
撮影ではきちんと演技するとは言っていたが、あの目つきは尋常じゃなかった。
俺の勘が言っている。アイツは危ない、彼女に近付かせてはいけないと。
俺の目の届かないところでキョーコに何かされては俺が耐えられない。
そう思い、現場に出てきたのだが…。
杞憂だったのか?
いや、そんなはずはない。絶対にアイツは何かしでかす。
しかしそれを未然に止めるためにも、
キョーコにはきっちりと考えを改めてもらわないと…。
あんな無防備でいられたら守れるものも守れない。
氣比との会話は無事終わったようだが、
俺はこれからのことを注意すべく、キョーコに近付いた。
近付いていくと社さんとの会話が漏れ聞こえた。
「…謝ってもらいましたし、
第一、私みたいなのの胸なんか触ったって、男の方も全然楽しくないですよ。
氣比さんに他意はなかったと思います。」
あんなことをされてまだそんなことが言えるのか?!?!
会話に割ってはいると、キョーコは目をぱちくりさせてこちらを見上げ、
俺の顔を見るとビクッと一歩後ろへ下がった。
…相変わらず俺の怒りを感知する君の能力は凄まじいね。
しかし俺が見に来るのはそんなに不思議なこと?
君の事はいつでも心配なのに。
そのあたりはそんなに感知してくれないんだね…。
君にとって俺は先輩でしかないのか?!
「撮影開始しますのでスタンバイお願いします!」
ほんの数分喋ったところで、撮影開始の声が掛かった。
キョーコと氣比がセットへと歩いていく。
「蓮…。大丈夫か?」
社さんが心配そうにこちらを覗いてきた。
「…目の届かないところで何かあったらと思うと、
居てもたってもいられないんです…。
もし彼女に何かあったら、俺は…。」
見境がなくなって何をしでかすかわからない。
食いしばった歯と握った拳に力がこもる。
氣比の後ろ姿を睨みつけるようにして見ていると、
奴がふいに振り返り、目が合った。
その瞬間、氣比はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「…蓮?どうかしたのか?」
「…いえ、なんでもありません。」
撮影が終わったら、数秒と待たずに奴からキョーコを引き離そう。
…撮影終了後では手遅れになるとはこのときの俺は知る由もなかった。