Gibson Memphis 2002年製 '63 ES-335 Faded Cherry | HOWL GUITARS

Gibson Memphis 2002年製 '63 ES-335 Faded Cherry

ナマステー

HOWL GUITARSのhiroggyです。

前年のブログに続きイントロ文で、インド一人旅の中で起きた事などを面白おかしく文章に表してみようと思います。旅の供に持って行った小説が村上春樹氏の小説だったので、ちょっとハルキノベル風旅行記にトライしています(笑)

最初の滞在地、ゴアでのアレコレ。

楽器説明文と写真だけ見たい人はサーとスクロールダウンしちゃって下さいヾ( ´ー`)


インド旅行記 (8) ゴア編 「マルガオという名の駅にて」

30分ほど田舎道を走り、わりと栄えている街中にバスは来た。親切な車掌が僕に目配せをしてくれたおかげで僕はマルガオ駅周辺のバススタンドに下車することができた。バススタンドから更に坂道を下っていくとマルガオ駅に着く。駅前には (どこの駅もそうなのだろう) リクシャーとリアカー露店が犇めいていた。リクシャーのピラニア的客引きがすぐに始まったが、僕は逆に彼らからチケットオフィスは線路を跨いだ向こう側の駅舎二階にあるという情報を手にいれた。
そこは意外にもすいていて、しかも "Foreign Tourist Reservation" つまり外人観光客専用窓口まであった。この窓口があるとないとではチケット購入のスムーズさに大きく差が出る。外人観光客枠で列車座席が確保してあったりして便利だし、なにより英語になれた職員が対応してくれるから楽だ。僕は迷うことなく外人専用窓口に行ってチケット申請用紙をもらい、解る箇所だけ書き埋めてカウンター窓口の女性に渡した。彼女はおそらくワンサイズ下の制服ブレザーを窮屈そうに直しながら僕に聞いた。

「ここから出ている列車はムンバイのCST駅行きしかないけど、いいわね?」
「CST?とにかくムンバイだったらどこでもいいですよ。4日後の夜発でね」
僕は結局ハンピに丸3日滞在できるような計画にした。
彼女はふんふんと頷いて、右の手のひらを上に僕にむける。
「パスポート、それと入国ビザを出して」
僕はリュックサックの小さいポケットに入っているビザ書類一式とパスポートを渡した。
「電車のクラスは?・・・待って、いまのところ空いているのは "A/C 2 Tier" つまりクラス2Aだけみたいね」
A/C 2 Tier (2A) はエアコン付きのゆったり二段寝台席で割高な値段設定だ。僕はエアコン無しの3段寝台席のスリーパークラスで十分なのだが。
「スリーパークラスは空いてないですか?」
「答えはノーよ。ウェイティングリストに乗せとくこともできるけれどね」
ウェイティングリスト、面倒だな。せっかくここまで来てチケットの確約が出来ないのはポイントレスだ。
「オーケー、2Aでお願いします。いくらですか?」
彼女はふんふんと頷いて、カタカタとパソコンのキーボードを叩いて
「ええ、(カタカタ、ダン) 1,530ルピーよ」
1530ルピーというと3000円ちょいだ。僕はちょっと固まった。想像以上に高い。3000円の出費くらいで何を言ってるんだと言われればその通りなのだが、ここインドの物価に慣れると1500ルピーというのは恐ろしく高く感じる。でもこれは正規価格なので仕方がない。東京の有名なジャズクラブに行って会計伝票に書かれている数字を見て固まるけど、そのあと文句をつけて喚くようなことをしないでスマートに支払うのと同じだ。しかも東京のジャズクラブの物価はここの十倍以上はする。僕はおとなしくクレジットカードを指に挟んで
「支払いはクレジットカードでいいかな」
途端に彼女の顔がディストーションペダルを踏んだように歪んだ。ファズじゃないだけマシというものだろう。彼女はひとことオーケーと言ってカードを受け取った。そのあとなぜかカード決済に10分もかかってようやく僕はムンバイ行きの切符を買えた。大人になって初めて手にするインドの寝台列車の切符は、はがきサイズの大きさで知らない文字がたくさん書いてあって、なんだかカッコよかった。

次項に続く→

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それでは本題の楽器紹介へ移ります。

今回ご紹介するセミアコギターは

Gibson Memphis 2002年製 '63 ES-335TDC Faded Cherry [Yamano Special Run]です。



山野楽器スペシャルオーダーの1963年 ES-335TDC リイーシューの一本が入荷いたしました。

2000年にGibsonのESシリーズを生産するために発足したGibson Memphisの初期の作品です。

当時の山野楽器がGibson Memphisにスペシャルオーダーした日本限定シリーズで、現在海外の市場でも人気があるモデルです。

Cream時代のエリック・クラプトンの使用で有名な1963年製のES-335リイーシューモデルで、ブロックインレイ、17度ヘッド角、スリムなネックシェイプなど年式の特徴を復刻しています。

フィニッシュもFaded Cherry (もしくはStained Cherry) なので、非常に良い雰囲気です。

それではお写真を公開。



ボディトップです。うっすらとフレイムの浮き出たメイプルにFaded Cherry Finish。



ショートピックガード。



ピックガードを外した状態です。



フロントピックアップです。57 Classicハムバッカーを搭載。



そのキャビティとピックアップ裏です。



リアピックアップです。57 Classicハムバッカーを搭載。



そのキャビティとピックアップ裏です。



ブリッジです。



リフレクターブラックノブにオフホワイトのセレクターチップ。



Fホール内のラベルです。シリアルナンバーとモデル名が記載されています。



リイーシュー年代の特徴、ブロックポジションマーカーです。



ヘッドトップになります。



ヘッド裏です。



シリアルナンバーです。山野楽器スペシャルランのシリアルナンバーの頭にはYamanoの頭文字 "Y" が入っています。



ペグを取り外した状態です。



取り外したペグです。



ネック裏です。スリムなネックシェイプです。'59 ヒスコレなどの太いネックに比べたら日本人の手のサイズによく合ったグリップだと思います。



back viewです。綺麗な状態です。



ボディバックも良い雰囲気のフレイムが浮き出ています。



オリジナルハードケースが付属します。




ES-335の中でもフィニッシュ含め特に人気のあるスペックではないでしょうか。

山野楽器スペシャルオーダー品だけあって、しっかりとした作りで安心できる一台です。

幅広いジャンルに対応できるGibsonのベストセラー機種。オールマイティーです。

お探しの方はこの機会に是非!!


hiroggy
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