こんにちは。2012年6月末現在、日本で最も熱心に男闘呼組史を研究している野ぎくです☆
男闘呼組の記事になってからというもの、ただでさえ少ないブログのアクセスがさらに減っているように見えるのは気のせいでしょうか…。
しかし、世界中の誰ひとり興味がなくとも、肝心のわたくしが興味津々なのですから仕方がない。何せ20年以上も前の話で、現存する資料も少ないため、歴史研究並みの根気を要しておりますが、毎夜目を血走らせながら関連ワードで検索をかけまくり、関連書物も入手して情報収集に余念がありません。
おかげさまで、ウィキペディアに載っている程度の知識は試験に出ても全問正解できるほど頭に叩き込まれ、メンバーの妻子の名前までインプットされてしまいました。それは、研究者ではなくてストーカーのような気もしますが…ま、いいんだよ。だって、主要な歴史人物の婚姻関係だって把握しているもの。歴史研究においては必須項目ということで(?)。

男闘呼組はアイドルからロックバンドになろうともがく後期に惹かれるのですが、初期アイドル時代は、それはそれでやっぱり素敵だよねと思う、結局はミーハーなわたしです。
ひと粒で二度おいしいところが男闘呼組の魅力なんですよね。このハイブリッドな(?)バイオグラフィーを、何とか個性として確立してほしかったです。
ヤフオクでライブDVDを探しているうちに、アイドル雑誌の切り抜き出品に目が行き、恥ずかしながら落札してしまいました。いやーもうね、人生のうちで雑誌の切り抜きをわざわざ買うことがあるなんて、自分の中に無限の可能性を垣間見る気分ですよ。
だって、もう今はどこで何をしているのやら消息不明の成田くんが、若々しい満面の笑みでこっちを見ていたんだもの…まるで遠い夏の日の花火のようじゃないですか。当時のファンでもないのに、切なすぎて呼吸困難に陥りそうになったんですよ。他のメンバーも、眩しくて目が開けられないほどキラキラしていて、ああほんとにおっさんでもいいからこの4人が同じステージに立つところを観たいと切望する。無理だと思っていたTM NETWORKのライブだって叶ったんですもの…。

この情熱を他に向けられたら…なんてことはもう云わないようにしましょう、空しくなりますからね!
ちなみに、過去文献を当たる中で、中野ブロードウェイにて活動期間中に発行された音楽雑誌のバックナンバーも漁ってみましたが、表紙を見る限り“男”の文字すら見られなかったわ…。まったく相手にされていなかったってことなのでしょうか。Xとセッションしたことがあるっていう話は都市伝説なのでしょうか。
それとは裏腹に、アイドル雑誌では常連中の常連、表紙を飾ることも珍しくありません。アイドルならではのサービスカットもさぞかし満載なことでしょう(立ち読みできないので中身は未確認)。早く切り抜き届かないかな…。
ステージ衣装も、アイドル時代は力が入ってるなあと思います。パンクスとヤンキーが融合したような、硬派だけどギラギラな衣装なんですよね。スタイリストつけずに自分たちで選んでいたってどこかに書いてあったけれど、本当だとしたら尊敬するわあ。だって、小物の使い方とか、重ね着の仕方とか、憎たらしいほど上手いんですもの。
ポリス帽に黒いフェザーの襟巻き、真っ白なライダースの上下、薄い紫のスーツに赤紫色の帽子と大きなストール…と、文字に起こすと何となくヤバそうな着こなしですが、ルックスがいいのでちゃんとカッコいいんですよ。全員20才そこそこで、そんなに背も高くないのに、このハマリ具合はどうですか! とムダに机を叩いて力説したくなります。マントみたいなロングコート、花柄や豹柄のジャケット、帽子やストールなどの小物、重ね付けしまくったアクセサリー…。写真集(←しっかり入手済)を見る限りだとそんなに好みど真ん中のファッションでもないんだけど、映像に残っている衣装はほんとに素敵。
ちょうどミルクの秋物でライダースも予約していることだし、今秋からハード路線に方向転換しようかしらん。久しぶりにヒステリックグラマーあたりで買い物しようかしらん。

TM狂の頃も痛切に思っていましたが、わたしは今、どこよりも80年代後半の東京、それも原宿に行きたいです。原宿には今でもクレープ屋はあるし、Jショップには常に行列ができているし、竹下通りではアイドルのブロマイドも売られているしで、面影は随所にあると思われるのですが、お店はかなり変わっていますものね。何よりも今の原宿では、男闘呼組のブロマイドが買えません!(笑)
そもそも、わたしを男闘呼組などに走らせたのも、すべては80年代への不毛な憧れの為せる業。『君の瞳に恋してる!』なんか観ちゃったからいけないのです。
もはや男闘呼組動画で忙しいため、このドラマへの関心は薄れているものの…バブル後期のチャラくて楽しげな空気が詰まっていて、いかにも気楽な時代の気楽なドラマといった感じに和みます。主役の中山美穂と前田耕陽のカップルが、もう完全におとぎ話っつうか、少女マンガ。素直になれないキレイな女の子と、軽薄だけど心根の熱い男の子。脇役・菊池桃子の無邪気なヤリ○ンという役どころも意外性があってかわいいです。ミングルって今ではほとんど死語なんでしょうねえ…。
やー、だって80年代はミルクも全盛期で、アイドルの衣装提供とかしていた時代だもんねー。そういう意味ではモロ好みの時代だったんだねー。…と、今なら納得できるけれど、80年代にはしっかり生を受けていたわたしが、リアルタイムで時代の空気を享受していたかと云われると、全くそんなことはないのが何とも切ない。まるで白昼夢のようなわたしの80年代。
改めて振り返ると、80年代カルチャーのファンシーなお花畑具合ってすごくまぶしいですよね。人工甘味料のようにチープで毒々しくて、だけど心臓が跳ね上がるほどウキウキする。閉塞感ありまくりの現代に、この華やかなエッセンスはひと匙の魔法になりえるのではないかと大げさに考えてしまいます。わたしの乙女の先生だった野ばらちゃんはかつて、ファンシーは陳腐だと嫌悪していたけれど(今は知りませぬ)、ファンシー文化の過剰な甘さ、強力メルヘンコーティングは、ロリータ同様、なかなか過激でいいと思うんだよなあ。そして、乙女にとって過剰さこそは、人生のいばら道を歩く上での最大の防御法なんです、きっと。

男闘呼組でガツガツ検索をかけていたら、まさにその辺の80年代ファンシーを研究しているブログを発見。その名も「昭和的ガーリー文化研究所 」というブログです。
文章・内容ともすんごく面白いのだけど、とにかく物持ちがよいのには驚愕します。男闘呼組のレジャーシートを持っているのにもビビりましたが、かつて観光地のみやげ物屋には必ず売られていた“メルヘンしおり”を見たときは、「うぎゃーこれ昔絶対に買ったことある!」とパソコンの前で失禁しそうになりましたよ。わたしがお金持ちだったら、この人にミュージアムを建ててあげたい!
ここ数年の断捨離ブーム、特に震災以降は物を所有することの空しさについて考えざるをえない風潮になっていますが、「必要なもの以外は持たない」という考え方は、果たして最善なのでしょうか?
置いておく余裕が少しでもあるなら、昔好きだったものは取っておいてもいい、いや取っておいた方がいいと思うんですよ。「りぼん」のふろくのレターセットや、「Olive」のバックナンバーが実家の片隅から出てくるときのささやかだけど確かな興奮。それは多分、遺跡を発掘する感覚に似ています。廃墟が遺跡になるように、過去はいずれ、歴史になっていくのです。

同じように、「過去にしがみつくのはカッコ悪い」「今がいちばん大切」といった考え方についても、そんなことないよ、過去も時には素敵だよと思うのです(全部が素敵なわけはないですけどね)。
少なくとも、誰にとっても、どの時代にとっても美しく輝いている時間というものがあって、それを無理して切り捨てて、何が何でも今>過去というふうに貶める必要なんてあるでしょうか?
だって、過去という形になってから初めてよさがわかることだってありますもの。まさにわたくしの2012男闘呼組ブームがそうです。今、彼らがどんな活動をしていようと、それが昔に比べれば至極ひっそりしていようとそんなのカンケーねえ。あの頃キラキラしていたことは紛れもない事実だ!それさえも納得できない人も大勢いると思うが!(笑)

というわけで今回は、断捨離ブームに惑わされず、物を大切にというお話でした(っけ??)。