最近フェイスブックで藤井聡先生のウォールをよく見るのですが、非常に賢いなあ、と感心させられることが多い。

特に感心させられたのが、かの橋下徹大阪市長による、藤井研究室の中野剛志准教授へのツイッターでの攻撃に対しての以下の反論。


下記は、中野さんに対する新しいツイートの一部です。

あほらしい話ですが、念のため、以前橋下市長が確実にお読みになっていた原稿に、当方が書いていた日本語をもう一度掲載します。

「中央政治をぶっ壊し、地方分権すべし」という主張は、「地方自治をぶっ壊し、中央に権限を集中すべし」という主張と同じように愚かしい極論なのである。・・・中央と地方が、「ぶっ壊す」などと叫び合いながら、「敵対」していていいわけがない。そうではなくて、地方と地方、中央と地方が相互に補完し合おうという態度を持ちながら、一つ一つ具体的な項目について専門的、俯瞰(ふかん)的、総合的な見地から、互いの適正な協調のありようを探り続けなければならないのだ。」

この日本語を読めば、如何に当方が「国家行政組織中心主義」で「ない」かが、おおよそ高校生以上の知性をお持ちの方なら分かると思います。とはいえ、橋下市長、上記を読んだ上で、当方を「国家行政組織中心主義」とレッテル張りされておられるわけですが、そういう事をなさるという事態が生ずるには、基本的には、次の二つの可能性くらいしか考えられません。

(1)橋下市長に、上記日本語を理解する能力がない。
(2)自分自身を批判してきた藤井や中野に悪印象を世論に植え付け、藤井や中野そのものに対する世論からの信頼を失墜させ、藤井や中野の橋下市長に対する批判を無効化し、自らの世論における信頼・人気を確保するために、あえて上記の藤井の主張を無視して、「国家行政組織中心主義」と断定的に当方達をレッテル張りする(←社会心理学の認知的不協和理論に基づく解釈です。批判された時に、その批判を無効化する際に、頻繁に採用される、極めてオーソドックスな戦略です)。

さて、どちらでしょうか。。。?おそらく、早稲田大学政治経済学部のご出身であることを考えると、(1)は考えにくいですが。。。。無論、当方は、いずれなのかなんてつまらないことなぞ知りません(笑)。

※なお、当方が上記のような文章を用意周到に書いておいたのは、上記の様な(メチャクチャ事前想定可能な)橋下氏からの批判がなされた時に、以上の二つの可能性しか残さないようにするため、という意味もございました(笑)。もちろん、当方は、上記日本語を、日本国民全員の幸福を祈念するプラグマティズムの意識に基づいて本気でかいたものであって、自分自身の「権力欲や名誉欲」のために、「嫌々」かいたわけではありませんが(笑)

       ※ 以上、可能なら、適宜拡散ください!

同じ研究室の藤井聡教授と同じく、国家行政組織中心主義ですね。


ことの顛末をご存じない方は、藤井先生の以下のウォール記事もご参照いただければ、よくわかると思います。順番は、A→B→上記記事、です。

A.こりゃ全く、
『徳低き者は「図星」の批判に対しては頭に血が上ったまま立場を忘れて罵詈雑言を浴びせかけてしてしまうの図』
.....ということでほとんどギャグの世界ですが(笑)、折角なので、当方関連の顛末もあわせて、ご紹介します。

①産経の「正論」にて「正論」を(笑)公表
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120124/lcl12012403220001-n1.htm
ツイッターにて「藤井教授は行政機構をマネジメントしたことがない」「学者論評の典型」等とご発言。
http://togetter.com/li/288730
③笑ってしまったので、ネット番組である発言をすると、そこを切り取ったこんな動画がネット上で流布。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16949663

.....いやぁ、恥ずかしながら、当方もこの動画の編集を拝見してさらに笑ってしまいました(笑)。これでこの方が首相になったら、一国の首相を小馬鹿にしたことになってしまって当方の子供達に示しがつかなくなってしまいますから、そのためだけにも、この方には首相にはなっていただきたくないと、こっそり祈念しておきたいと思います。

(④なお、念のため、真面目言論ヴァージョンとして、こんな論説↓も新聞等でその後公表しました 
http://trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/tba/index.php/b4/job/152-original.html


B.皆様、いろいろとありがとうございます。

ところで今ネットを拝見しておりますと、どうやら、中野さん(の小林よりのりとのSAPIOでの対談)に対するツイッター批判が、ネット上で盛り上がっているみたいですね(笑)。ネットを拝見しますと、下記ブログには、SAPIOの対談文章も載っていました。

「俺はね、面識もないのに非常識な物言いをする人間に対して同じ言い方をしてるだけだ。」

....残念ながら、当方にはこのご発言の趣旨は全く理解できません。どこが一体「同じ言い方」なのか。その発言の品位の差は比べるまでもないもので、真っ当な日本人なら、誰の目にも明々白々は雲泥の差があることは、ご理解いただけると思います。

中野剛志さんに酷い罵詈雑言を浴びせる橋下徹市長。




わかります?藤井先生は、「おそらく橋下はこういうだろうな」と予想して、過去の発言や文章による言論でいくつか予防線をはっていたのですが、橋下はことごとくそれにはまってしまっているという・・・



さすがですわ、藤井先生。なかなかできることではありません。