結城紬 恋ころも | 子どもへ伝える大切なもの

子どもへ伝える大切なもの

先祖代々伝えられそして培ってきた文化と心 我々の世代で失くしてはならない、大切なモノ

                      本場結城紬
$子どもへ伝えるもの


画像が間違えていたので編集しました。すいませんw



結城紬は日本三大紬の一つです。
  鹿児島県の大島紬
  石川県の牛首紬
  そして茨城県の結城紬です。
 

結城紬の原型といわれている「あしぎぬ」は
なんと紀元前50年頃と言われています。
2000年です、すごいですね。


結城紬は紬の中の紬と呼ばれます。

結城紬は
経糸(たていと)も緯糸(よこいと)も手で紡いだ
真綿の糸からできています。
強く、軽いのに暖かい

普通の糸は繭から糸を機械で取り
精練するのでつるつるとした触感になります。

結城の糸は繭から女性が手で糸を取り出します
ですから精練した糸ではないので、フシがありフンワリしています。
それこそ手紡ぎの風合いで
なんとも言えない結城紬独特の
良さがあります。

結城紬は全部で40工程以上あり
そのうち 重要無形文化財に指定されているのは3工程です。

1、使用する糸はすべて真綿より手つむぎしたものとし強撚糸を使用しないこと
2、絣模様を付ける場合は手くびりによること
3、地機で織ること

高機の結城紬でも十分結城の良さはありますが
無形文化財で絣の細かい結城紬と比べるとやっぱり無形がいいです。
肌触り、軽さ何をとっても一度は着てみたいものですね。

「結城を買うのには勇気がいる」と言われるほど高価です。
しかし、最高の紬であることは間違いないです。


恋ころも  夢ころも  華ころも

$子どもへ伝えるもの雪ふかい山里のはなしです。
よ平という貧しいひとりの暮らしの若者がいました。
冬の初めのある日、よ平は帰り道、けがをして苦しそうにしている鶴を介抱してやりました。

その日の夜おそく、よ平の家の前にひとりの美しい娘が立っていました。
「女房にしてくださいまし」






機械ではとうていできない技があります。
着込み、洗い張りを重ねることでますます密になり丈夫な織物をつくりあげます。
七代にわたって着込めるほどの強さです。
そんな生涯にわたって着れる結城紬に、人は一目ぼれします。

「夕鶴」の鶴が一目で男にひかれたように・・・



$子どもへ伝えるもの
「わたしにもひとつ織らせてくださいまし」
娘は、よ平に頼みました。

「わたしの織っているうちは
けしてのぞき見なさいませんように」

娘は三日三晩、とんからとんから
織りつづけました。






結城紬は地機(いざり機)で織りあげます。
織り進むのは1日わずか数センチ。
「命を縮める」と言われるほど過酷な作業です。
織り手の情熱と集中力はどこから生まれるのでしょう?
それは織り手にとって結城紬はまさに自分の分身だからです。
未来におくる新しい「いのち」のほかならないからです。

「夕鶴」の鶴のように自分のすべてをかけて・・・




$子どもへ伝えるものよ平の手に残されたまばゆいまでに真っ白な白妙な反物は、この世ならぬ光に輝いていました。

「あれほどお願いしましたものを、わたしはいつぞや雪の道で助けて頂いた鶴。
おなたのお優しい心がしたわしく
それだけを頼りにおそばにうかがったのでした。
どうぞ末永く、お幸せに」





二千年の歴史のある結城紬。
しかもその技のほとんどは不変です。
機械化とは無縁に、その伝統は受け継がれています。
「夕鶴」「鶴の恩返し」「鶴女房」
題名や細部は少し異なってもずっと語り継がれてきた話です。
共通しているのは、時代が移りかわろうとも
「いいものはいい」

結城紬に袖を通した時の感動
「夕鶴」のラストシーンの感動は
永遠に色あせないということではないでしょうか。


1日1回、応援クリックお願いします↓
                  人気ブログランキングへ