。これは,主人公のキムボール?キニスン(キム)がそれまでの一匹狼的なヒーローではなく,銀河パトロール隊という組織の一員であり(とはいえ,物語が進むと組織内のヒーロー的な存在になるのだが),ドラクエ10 RMT,敵となるボスコーンも大規模な宇宙海賊組織であるため,必然的に描かれたものといえよう。  銀河大戦というべき規模になるシリーズ後半では,現代海軍の戦闘でCICに当たる装備を使って戦域全体を管制し,指揮を執る銀河パトロール艦隊旗艦「ディレクトリクス号」,超兵器ともいうべき「負の球体」(ネガスフィア)や「誘導惑星」など,さまざまなSF的アイデアが盛り込まれ,非常に密度の高いストーリーが楽しめる。これが執筆された1940年代には,当然ながらCICのようなものはなかったので,文学が現実的要請の先を描いた好例ともいえる。  もともとは「宇宙西部劇」であったスペースオペラが「宇宙を舞台にしたドラマ」として発展する端緒になったという意味で,『レンズマン』はターニングポイントなのである。後に続いて,海洋冒険小説の手法や「演義もの」のテイストを取り入れた作品など,さまざまなパターンの「スペースオペラ」が登場するわけだが,その発達の原点になったのだ。  レンズマンと,FF14 RMT,その敵であるボスコーンには,それぞれ高度な精神文明を持った種族が力を貸しており,彼らの戦いは,その2種族アリシア人とエッドア人の代理戦争として展開している。これはファンタジー作品でも見られる構図であるから,その後の世相の反映と見るのは,少々うがちすぎかもしれないが,少なくともファンタジー作品よりSF作品で扱われたほうが,生々しい気はする。  このように,スペースオペラの完成度を高め,それまでのB級エンターテインメントから,ある程度高度な鑑賞に堪えるものとして確立,広く後進が登場するための道筋を付けたのが『レンズマン』だといってよい。先に述べたように,スター?ウォーズやそのほかのSF作品への影響は大きいし,各種宇宙艦隊ものストラテジーゲームから見ても,原点といえる作品である。  正史といえる『銀河パトロール隊』『グレーレンズマン』『第二段階レンズマン』『レンズの子供たち』の4冊に加え,レンズマンの誕生を描く『ファーストレンズマン』,銀河パトロール隊の発足に至る経緯を扱った『三惑星連合軍』,そしてサイドストーリーである『渦動破壊者』の7冊が,日本では長く親しまれてきたものの,残念なことに近年は絶版状態であった
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