ドラゴンクエストIV 導かれし者たち | 本当のゲームレビュー

ドラゴンクエストIV 導かれし者たち


ドラゴンクエストIV 導かれし者たち


別格だな。別格。RPGはたくさんあるが、その中でもドラクエだけは別格。面白いなんてもんじゃないんだよ。俺は過去に散々やり尽くしたはずなのだが、それでもこんなにも面白というのは反則だろう。根本的に何かが違うんだよな。決定的な面白さ。一般の人々に浸透すべきRPGは問答無用でドラクエだ。
全5章からなるオムニバス形式、なるほどな。RPG初心者にも持ってこいというわけだ。1章でRPGの基礎を学び、2章でパーティー制や呪文の重要さを覚える。3章で武器・防具のうまい揃え方を知り、4章で魔法使いパーティーの厳しさを味わう。そしてこれまでの教訓を生かし、5章から本格的にスタート。いいな。適度に各章クリアという達成感も与えてくれるので、プレイヤーのやる気が維持されるわけだ。

これはもうリメイクのお手本だろう。DSというハードを理解した最高のリメイク。2Dと3Dをうまく使い分けてあるので安心感を倍増させてくれる。キャラ・モンスター・フィールドあたりは心地よい2Dで描かれているので最高だ。
ということで、2Dのドットで描かれたモンスター達、これはいいな。生き生きしている。そんな最高のモンスター達が横にずらーっと並ぶドラクエらしさ抜群の戦闘シーンも実にいい。鳥山明のキャラクターが存分に生かされているんだよ。そしてBGM。これも十分過ぎるほどの出来。なんでこんなにも名曲だらけなのか、さすがに感動ものだろう。なお、中ボスの曲が追加されたことはFC版ユーザーにとって嬉しい話。もちろん、シナリオ・普段の会話・パーティーメンバー同士の会話、これも天下一品。読んでも読んでもまだまだ読みたくなる飽きないセリフ・メッセージが満載。

DS版では新たな「中断セーブ機能」が搭載されているのだが、これが最高なんだよ。普通の中断セーブと言えば、どこでもセーブできるが再開すると中断データが消えてしまう、というものだろう。ところが、今作での中断セーブ機能は、再開してもその中断データが残るのだ。これはすごい。フィールドやダンジョンなどのあらゆる場所でセーブが可能になったわけだ。重宝したよ。
ロード時間の短さもいい。敵と遭遇してもすぐに戦闘が始まるので、テンポがいいんだよな。普段の戦闘やレベル上げが楽しいのは、このロード時間の短さも影響していそうだ。そもそも戦闘に限らず、ゲーム全体のテンポがいい。操作性がいいもんな。文字が大きくて見やすいのも嬉しい。唯一首をかしげたのは、メッセージ速度の初期設定が3(普通)であること。これだと、知らない人はテンポが劣る状態でプレイしてしまう、これは惜しい。

ドラクエ4を熱望していた人も、なんとなくじっくりと楽しめるゲームがやりたいという人も、空き時間にじわじわと進めたい人も、時間の許す限り徹底的に堪能したいという人も、どんな人にだって自信を持ってオススメできる。主要キャラの個性が存分に発揮されているのも、この4の見逃せない点だ。
ちなみに、FC版は5章で終わりだが、PS版には6章があった。そしてこのDS版にも同じような6章がある。6章と言ってもクリア後のおまけということで大して長くはないんだよな。この6章だが、俺は気に入った。詳しくはネタバレになるので書けないが、やっぱり気に入ったんだよ。そんなわけで、DS版ドラクエ4はどう考えてもオススメの1本だ。

95点 / 100点