籠池の代わりに菅野完が会見、マスコミが中継を打ち切った爆弾発言の中身! 財務省の工作、稲田の父親、在特会…

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 2017.03.15. 籠池独占取材した菅野完爆弾会見の中身  リテラ

 

 

  またも森友学園に関して、爆弾発言が飛び出した。本日、日本外国特派員協会による記者会見をキャンセルした籠池泰典理事長だったが、著述家である菅野完氏に会うために上京。自宅の前に詰めかけた報道陣に対し、本日14時半すぎ、菅野氏が理事長に代わって会見のキャンセル理由などを語ったが、そのなかには疑惑の鍵を握る重大な内容が含まれていた。

 

まず、菅野氏は「理事長は僕にだけ話したいと言っている」とし、籠池理事長の記者会見キャンセルの理由を「僕の口からは言えないが、いろんな事情がある。ご想像の事情もある」「会見は延期ではなく中止というふうに考えたほうがいい」と発言、籠池理事長の会見出席に何らかの圧力がかかっていることを示唆した。

 

 さらに、菅野氏は「(籠池理事長から記者の質問に答えるための)交換条件をいただいている」として、封筒から紙を取り出した。その紙にプリントされていたのは、なんと、国税局長官であり、国有地が払い下げられた当時の理財局長だった迫田英典氏の顔写真だった。

 

「この人、当時の理財局長やった迫田さん。いま、(東京都内の)番町の官舎に住んでいらっしゃるんですけれども、この人の単独インタビューとってきたメディアがいたら話ししたると言っています」

 「(迫田前理財局長は)国会の招致にも応じていないですよね。理事長は私人ですが、この人は公人です」

 

 迫田前理財局長は国有地を管轄する部門の“最高責任者”だったわけだが、氏をめぐっては、森友学園側が近畿財務局で統括管理官と大阪航空局調査係とで話し合いを行った前日である93日に安倍首相と面談。森友学園と国が交渉を行っていた翌日には安倍首相自身が来阪し、テレビ出演を行い、さらには翌5日に昭恵夫人が塚本幼稚園で講演し、名誉校長に就くことが決定するという“あまりに奇妙な流れ”がある。しかも、理財局長に就任した20157月以降、迫田氏は安倍首相と半年のあいだに5回も面談。主計局長や主税局長と違い、傍流の理財局長がこんなに頻繁に総理と会うというのは異例のことだ。

 

 しかも、昨日、塚本幼稚園で行われた修了式において籠池理事長は「疑惑が浮上してから、財務省に言われて身を隠していた」と発言していたが、その指示をしていたのが、現在の理財局長である佐川宣寿氏だったというのだ。菅野氏はこう述べている。

 

「理事長および理事長夫人は、顧問弁護士から、財務局の佐川理財局長から電話があって、『10日間でいいから身を隠してくれ』と言われた、と言っていました」

 

 佐川理財局長が自ら籠池理事長の顧問弁護士に電話をし、身を隠せと指示をした──。これが事実ならば、財務省が国有地売買の不正を認識しており、それを語らせないために籠池理事長をメディアの前に立たせないように手を回したということだろう。そして、菅野氏も指摘したように、それは「迫田氏を守るため」だ。

 

 だが、ここで菅野氏はもう1枚紙をめくり、今度はあの男の顔写真が入った印刷物をカメラに向けた。松井一郎・大阪府知事の顔だ。

 

「いま大阪府が必死になって、この人を守ろうとしている」

 

 菅野氏はそう話すと、自分を取り囲む大勢のマスコミに向かって、このように迫った。

 

「この人は八尾のとある大規模マンションに住んではるんですけど、みなさん、この人(迫田氏の写真を取り出す)の官舎の前と、この人(松井府知事)の八尾の家の前に、これくらいのカメラ構えました?」

 「同業者としてのみなさんへのお願いです。この人たちこそが悪い奴なんです」

 「冷静になって考えてみてください。理事長は国有地の売買にどう関与しようと決済印を押せないんです。理事長は私学審議会の審査内容にどう介入しようが最後の認可の判子は押せないんです。認可の判子を押すように催促できるのは松井知事であるし、国有地の売買の最終決済をおろすのは近畿財務局の局長と本店の財務省の理財局の局長です。であれば、判断の責任を問われるべきは、私人である籠池さんではなくて公人である理財局長と知事ではないですか? マイクを向け、カメラを向けるべきは、政治家と役人ではないですか?」

 「なぜ家に行かないんですか? なんで僕の家の前に来てるのに、(迫田国税局長や松井府知事に対してしては)なぜ記者会見の場以外に(迫田国税局長や松井府知事の)家に行かないんですか?」

 

 籠池理事長を追及する声は高まり報道も過熱しているが、一方、公人にして問題の責任者である迫田理財局長や松井府知事への追及は、きちんとできているのか。本サイトも本日配信の記事において松井府知事と橋下徹への追及が甘いと言及したが、菅野氏の指摘はもっともな話だろう。

 

 しかし、やはり批判を受けたメディアのほうは、今回もヘタレっぷりを自ら露呈した。

 

 昼のワイドショーはこの菅野氏への囲み取材の模様を各社が伝えたが、生中継を行うとしてスタンバイしていた『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)は籠池理事長ではなく菅野氏のみが出てきたために生中継を中止。『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)は生中継を行ったが、松井府知事の写真が飛び出すと、松井と仲良しの宮根誠司はワイプで露骨に苦笑いを浮かべ、挙げ句、菅野氏が「おそらく籠池さんがもってはるもんが全部出てきたら、内閣が2つ分くらい飛ぶと思うんです。安倍晋三みたいなどうでもエエって話になると思うんですが」と言った途端、安倍首相の名前が出るや否や素早く中継をストップさせたのだ。

 

 だが、その『ミヤネ屋』が中継を止めてからも、菅野氏はもうひとつ、重要な指摘を行っていた。それは渦中にある稲田朋美防衛相についてと、安倍政権を支える政治家と極右組織との繋がりについてだ。

 

「稲田さんのお父さんである椿原(泰夫)先生(編集部注:昨年10月に死去)は関西保守人脈の重鎮ですから、籠池さんみたいな思想をもっている人だったら椿原さんとよく昵懇だったでしょうし、そうすると稲田朋美さんと在特会とか、いわゆるレイシストたちとのいかがわしい関係というのは大阪や京都や福井を歩けばいっぱい見つかると思いますよ」

 「椿原先生の存在を追いかけると、なぜ瑞穂の國記念小學院みたいな学校が大阪に出来たのか、なぜ維新みたいな連中が大阪で権力をもつにいたったかというのも、よくわかると思います。みなさんぜひそこらへんを追いかけてみてください。いかがわしい連中が大阪府庁のなかで陣取っているというのが、よくわかると思います」

 

 稲田の実父・椿原泰夫氏は、「頑張れ日本!全国行動委員会」という団体の役員などを務めてきた人物だが、同団体は在日朝鮮人・韓国人差別や同性愛者に対する差別デモなどをおこなってきた極右ヘイト団体だ。以前本サイトでも報じたことがあるが、その結成集会には、稲田朋美はもちろん、安倍首相、下村博文元文科相、高市早苗総務相、西田昌司衆院議員、山谷えり子元国家公安委員長といった安倍政権の幹部たちが参加するなど、安倍政権と親密な関係にある。

 

 極右人脈と政治家が接近し、その蜜月から森友学園疑惑は起こった──。今回の騒動の根幹に違いない問題だが、はたして、メディアはその深層にまで切り込むことができるのか。菅野氏がカメラの前で投げかけた重要な指摘の数々を、メディアは『ミヤネ屋』のように聞かないふりをして闇に葬ってしまう、そんな気がしてならない。

 

 実際、夕方のニュースでは、一部の番組が菅野氏の会見に対する財務省の否定コメントを紹介するのみで、あれだけ大挙して押し掛けておきながら、迫田理財局長や松井大阪府知事の責任や、疑惑の背後にある極右人脈についてなどの重要な指摘については一切報じられていない。このままでは今回と同じように、思想によって便宜供与が図られるという異常政治が繰り返されるということは肝に銘じるべきだろう。

 

 また夕方になって再度会見した菅野氏は、「籠池氏が、閣僚との金銭授受を明かす用意がある」ことを語った。本サイトでも引き続き、続報をお伝えしたい。

 (編集部)