【観劇記録】『ぼくはだれ』~取調室での攻防~ | 手上のコイン Blog

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のらくら閑劇記-bokuhadare


RISU PRODUCE
『ぼくはだれ』~取調室での攻防~


2009年2月4日(水)~2009年2月15日(日)
下北沢 小劇場 楽園


脚本・演出 松本匠


■Cast


テイ龍遥
浜谷康幸
かなやす慶行
松本勝
野元学二
横関健悟
江口翼
松本匠


■Story


取調室と言う密室の中で刑事達と被疑者は一体、どの様な攻防(やりとり)を展開しているのだろうか?
自白の強要などで無実の人間が有罪になってしまう根源はこの取調室での攻防が全ての理由である。
RISU PROの一年振りの新作は明らかにされていない取調室での攻防を描く。


大体、年に一度の公演なので、ここで見逃したら来年…。
と思い、足を運ぶ。

今回、他の作品と違って笑いは少なかったけれど。
相変わらず社会派で、人間味溢れる登場人物を描いているRISU PRODUCE


ここの作風で好きなのは、『台詞を喋るだけ』『説明をするためだけ』に配さていると感じる登場人物が(ほとんど)いないことかな。


それぞれ、『語らない』部分にも意味があって、人生があることを感じさせる。

だからこそ、

切ないというか。やるせないというか。
一面的に誰かを定義することが出来ない、明快にはいかないもどかしさと。
けれどそれが本当で、真っ当なことなんだなと思わせる。

そういうお芝居を作っている。


いや、しかし。Gーup side.B session #2で観た『ゼロ番区』で、
気になってから RISU PRODUCE を観始めたので。


このお芝居にも、実はゼロ番区と同じ登場人物が出てくるんですが。
つい、そちらも思い出して…。
いや、あれはズルイし(笑)

正解というのは、様々なことを知るにつけ、ないんだなと思う日々だけれど。
それでも、正解を求めていくしかない。


それこそ『ぼくはだれ』と問い続けながら…。

そんなことを思うお芝居でした。