出張サービス 長野、善光寺の出開帳 | 楽しい倫敦 おいしい倫敦 

出張サービス 長野、善光寺の出開帳

2013.4.29(月)

土曜から3週間にも渡る、長野、善光寺出開帳が、両国の回向院で始まった。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -ポスター
門前仲町の深川不動は、そもそも成田のお不動さんが、永代寺で出開帳、出張サービスを行なったのが始まり、と、ついこの前書いた。

善光寺の回向院での出開帳も、江戸時代に何度も行われて大ブームを呼んだそうだ。長野まで行かないでも有難い御利益にあずかれるという謳い文句で、1778年にやった時は、なんと60日間に1603万人が参詣したとか。

当時の江戸の人口は1千万もいなかったと思うし、一日3万人近いというのは流石に眉唾だが、それくらい人気だったということだろう。これを考え出した人はスゴイ智恵者だ。


戦後初というだけあって、こんなの初めて、両国駅からの国技館通りがホコ天だった。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -ホコ天
両国に多数あるちゃんこさんなどが、テントで即売して盛り上げる。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -ちゃんこ
回向院の横っちょでは江戸手妻や相撲甚句。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -江戸手妻
門を潜るとこれは回向柱、今回の出開帳は大震災のご供養と復興支援のために企画された。

楽しい倫敦 おいしい倫敦 -回向柱
拝観料千円は安くないが、まあ復興支援だから良しとしましょう。あれ、撮影禁止の出開帳仏を遠くから撮ったが、ばちが当たってハレーション。

楽しい倫敦 おいしい倫敦 -出開帳
善光寺のご本尊は日本最古級、インド伝来の阿弥陀如来さん、両側に観音菩薩勢至菩薩を従えている。これ、廃仏派の物部氏が打ち捨てたものを本田善光という人が長野の自宅に持ち帰り、それが善光寺となったという秘仏だから、出張サービスするのはそれの写しだ。高さ30cmほどのごく小ぶりなものでした。

それだけじゃない、善光寺から聖徳太子の立像やら釈迦涅槃像、本田善光像、高村光雲作の金剛力士像に撫仏として人気というびんずる尊者など。陸前高田から、津波にさらわれてガレキの中から発見して補修したという如意輪観世音菩薩、これが優美で美しい。

ついでに回向院の屋上庭園もチェック。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -屋上庭園
さらに+500円出すと、善光寺に倣ったという戒壇巡り、真っ暗闇な回廊を綱にすがって進むと「極楽の錠前」に触れ、その真裏にある出開帳仏と結縁、極楽往生が叶う。

これはちょっとしょぼいが、真っ暗闇を進んで擬似的に死を体験できる、というのは少し分かる。平衡感覚がおかしくなってきますね。


有難い法話も聞けたりして、復興支援にもなるなら1500円くらい、いいじゃないですか。


いつものねずみ小僧の墓にも参拝できます。墓石をかいて持ち帰れば金回りが良くなるとか。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -ねずみ小僧
回向院は明暦の大火の犠牲者を、当時は江戸の外だった両国にまとめて葬ったという経緯から無宗派だと知っていたが、善光寺も上記の通り日本最古級の歴史から無宗派だと初めて知った。

縁があるんですね。


ねずみ小僧の墓の前には、いかにも無宗教なにゃんこが居眠りしてました。
楽しい倫敦 おいしい倫敦 -猫
なんかうちのにゃあと似てます。