神郷町シアターで河内カルメン
2013.4.22(月)
この3週間、神保町シアターのテーマは、春よ! 映画よ! 女たちの饗宴。
昨日観に行ったのはポスター上段に大きく使われている野川由美子さんの河内カルメン。
あの今東光さん原作の河内の話、テレビで流行ったのを1966年に映画でリメイクしたのが鈴木清順監督ですよ。
まだ芸能界入りして3年、22歳の野川由美子さん、初々しい演技も良いが、キャバレー、モデルとたくましく生きていく強さもいい、後年の必殺シリーズにつながるものもあった。
ポスターにも出てるのはなかなかカッコイイ松尾嘉代さん、昭和40年代の活気あるキャバレーの描写も秀逸だった。和田浩治さん、川地民夫さんなども良かったが、桑山正一さん扮するアヤシイ河内の土俗的な坊主の使い方が清順ワールド。そして佐野浅夫さん、計算すると四十代前半だったようだが、信用金庫をくびになる情けない役が見事にはまっていた。
この日の昼前に上演されたもう一つのカルメン、カルメン純情すはもっと古い、1952年の作品。高峰秀子さん主演、木下恵介監督のこちらも有名な映画だが見損なったのが残念。