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今月19日より、西武池袋本店別館2階西武ギャラリーにて、「Stig Lindberg スティグ・リンドベリ展」が開催されています。

展覧会初日には、スティグ・リンドベリのご子息、ラーシュ・リンドベリ氏をはじめ、主催のそごう・西武関係者、スウェーデン関係者らが集まり、オープニングセレモニーが行われました。

本日は、オープニングセレモニーで披露されたスウェーデン大使やラーシュ氏のお話などをちょこっとご紹介します。



「Stig Lindberg スティグ・リンドベリ展」会場より

1987年、北欧4ヶ国を紹介したデザインフェアが開催された当時、大使館に勤めていたというマグヌス・ローバック駐日スウェーデン大使。なんとそのフェアの準備に関わっていたと話し、今回はスティグ・リンドベリの展覧会の開催に立ち会うことができて嬉しいと喜びを語っていました。

大使によると、スカンジナビアンデザインには常に、以下の2つのことが備わっているといいます。1つは、芸術と産業化されたものをどうやって組み合わせるか。もう一つは、誰もが美しいと感じるものを届けるにはどのようにすればよいか。
 

今回展示されている、ありとあらゆるジャンルの作品を見ていても、リンドベリが国際的に認められたのは、それらをうまく取り入れ、才能を開花させたデザイナーだったということがわかります。
 

また、2018年はスウェーデンと日本が国交樹立150年を迎えるということで、それを記念するイベントが控えているとのニュースも明かされました。



ラーシュ・リンドベリ氏
 

展覧会のために来日した、スティグ・リンドベリのご子息、ラーシュ・リンドベリ氏は、父スティグが来日した当時のエピソードを披露。

飛行機で日本に到着したとき、窓の外を見ると赤いじゅうたんが敷かれ、出迎えの一団を目にしたそうです。どこかの王様が来ているのかなと思ったら、それはなんと、自分を出迎える一団。飛行機から降りると、熱烈な歓迎を受けたとか。

スティグは日本の陶磁器文化に大きな影響を受けていたそうです。東京に着いて、包装紙デザインをあしらったそごう・西武のウィンドウディスプレイを見たとき、1959年のデザインにもかかわらず、とても日本的だと感じたそうです。




1959年の包装紙デザインで出迎えてくれるエントランススペース。当時の担当者は、現地に赴き、西武百貨店とはどんなところで、どんな考えをもっているかをスティグに伝え、手紙でのやりとりを何度も重ねた末に、この包装紙デザインが作り上げられました。たくさんのものでワクワクする百貨店の賑やかな雰囲気が表れています。

ラーシュ氏は、「父が陶芸家以外のたくさんの顔を持っていたことを伝えたい。彼のデザインがずっと末永く愛されるよう、彼が好きなこの地で新たな歴史を刻めることを願っています。現地でもたくさんの人に見てもらうことができたので、日本でもたくさんの人に見てもらえたら」と、展覧会に込められた思いを語っています。

西武ギャラリーでの展示は、スウェーデンのグスタフスベリ陶磁器博物館で開催されていた「Stig Lindberg 100」を再構築したもの。リンドベリ関連アイテムや、北欧デザインアイテムが並ぶ販売コーナーも充実。

見ごたえたっぷりのスティグ・リンドベリ生誕100周年記念「Stig Lindberg スティグ・リンドベリ展」は10月30日まで。

スティグ・リンドベリ生誕100周年記念
Stig Lindberg スティグ・リンドベリ展

会期:2016年10月19日(水)~10月30日(日)
時間:10:00~21:00(入場は閉場の30分前まで)※10/23は20時迄、最終日10/30は18時閉場
会場:西武池袋本店 別館2階=西武ギャラリー
主催:そごう・西武
後援:スウェーデン大使館
協力:STIG LINDBERG DESIGN AB/GUSTAVSBERGS PORSLINSMUSEUM
入場料:一般・大学生=500 円、高校生以下無料


【スティグ・リンドベリ】
1916 年スウェーデン・ウメオ生まれ。陶芸家、デザイナー。1937年にグスタフスベリに入社し、1949年以降、クリエイティブ・ディレクターとして活躍。1959 年、日本では西武百貨店の包装紙のデザインを手がける。テーブルウエアやテキスタイルのデザインから陶芸作品まで、マルチに活躍したスウェーデンが誇る戦後最大の個人陶芸作家。1982年没。
 
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<会場ショット>

ラーシュ・リンドベリ氏(左)とマグヌス・ローバック大使(右)