DF第20話 薔薇の中の迷宮





キズキは、またマドカの住む森へ調査の依頼の任務を受けた。
街で狙われているヒナを守るため、旅に一緒に連れて行くことに決めていた。

一方、前の旅で出会った謎の男達。
ウェイン達も国に帰り調査を進めていた。

キズキはウェインにコンタクトを取り、会うことにした。






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★第19話 不思議なもの







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「久しぶりですね。ウェイン。

オレ達は相変わらず、ですよ。

そういえばアポロは傷ついていたけど。。。
回復したんですか?
ミルメが気にかけていた。」













ウェイン
「アポロか?
椿が献身的に看病してくれて、回復に向かってる。
傷も癒えて疲れもなくなっきたようだ。

もう少しの休養が必要なところだが、
あいつは旅に飛び立ってしまったよ。
何か調べる、と言っていた。」












キズキ
「実はオレも。。。
帰国後に王女に報告をしてんだが、
再調査を依頼された。

またあの森に行かなければならない。
あの女の子。。。
ヒナと連れて。」












ウェイン
「あぁ、椿の友達の。。。
俺も帰ってから椿に、マドカとヒナの話をしたら会いたがっていたよ。


ほら、
椿が持っていた写真だ。
看護学校時代のだな。




いつか機会があれば、あの3人も会わせてやろうじゃないか。
何か繋がりが見つかるかもしれない」


















キズキ
「そうですね。。。

ところで、ウェイン。
あなた達が調べたことで、何か分かったことはありましたか?」









ウェイン
「あぁ。

マドカの香りの成分。。。
衣類をサンプルとして持ち帰って、ジャイロに成分を調べてもらったよ。」













ウェイン
「あの香り。

マドカの強い香りの成分は、薔薇だった」




キズキ
薔薇?













ウェイン
「あぁ。
香り自体が薔薇の香調に似ていたらしい。

補集方法はSPME 法。
極細ステンレスの先端にある、特殊な合成樹脂部分で香りを吸着させるらしい。

ジャイロが言っていた。」








しかも、だ。。。









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ジャイロ


「ウェイン分析結果だ。


香りの分析方法はGC。。。
ガスリキッドクロマトグラフィと言う機器で行った。

このガスクロで物質ごとに分けてから、質量分析計でどんな分子構造を調べた。」











「世界の香料科学者にとって、薔薇の香気は香料として価値が高いこと。
文化、歴史に深い関わりがあることにより、魅力ある研究対象となっている。










薔薇の香りの分析によって、これまでに
見出した薔薇の香気成分は540を超えているんだぜ。」















「その香気成分から、さらに主な特徴成分を抜き出した。
10ノート、香調を分けているんだが。。。


このマドカの香りは、どれとも特定できない。


つまり
現時点では、世界にある薔薇の、どれにも当てはまらない。








「ウェイン。
この娘は何者なんだ?






そして、この事件を追ってる奴らも。。。」






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「ジャイロは、ありえないって言っていた。
でも科学者である以上、研究するってさ。

キズキ、どう思う?」












カツン。。。













キズキ
「薔薇の香り。

森の中の不思議な石。

磁気が歪んでいる森。。。」



「どう考えれば、一つの線につながるんだ。。。?」









ウェイン
「まぁ、焦らないことさ。
一つは、香りの成分がどんなものか。。
分かったってことだ。」














ウェイン
「キズキ。

そう悩むなって!
ほら、展望台に上がってきた。

お前に見せたかった景色だ。
海はこんなに広い。。。


まだまだ
俺達の知らないことなんて
たくさんあるんだ。」















キズキ
「ウェイン。。。」










ウェイン
「それより、喉渇かないか?

この近くにうまい酒を出す店があるんだ。
そこに行こうぜ?」





キズキ
「そうですね。
そこで今日の再会の乾杯をあげましょう。

いろいろ話したいこともあるんだ。」














ウェイン
「よし、飲みに行こうぜ
夜は短いからな。」








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幾重にも重なった花弁の中
その中には
誰も知らない秘密が潜む

ひっそりと

いつか誰かが
その花びらを剥がしとるのを
待ち望むのか
拒否するのか


行ったり来たりの
迷宮の中











To be continue!




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